台高 岩井谷
台高随一の険谷へ。 この谷は、心・技・体が充実したパーティのみ入渓が許されるらしい。僕もいつか挑戦したいと思っていたのだが、いよいよその時が来た。遡行内容はとにかくルーファイと高巻きのセンスが要求される。どう見ても突破困難な滝場の連続で、本当に息つく暇が無い。ずっと緊張感の中で行動するヒリヒリ感で精神的に追い込まれていく。怖い思いをしてやっと巻き上がっても、目の前にはまた絶望的なゴルジュが続く。遡行図を見ても“強引に登る”とかよく分からないことが書いてあったりするし、心が疲弊していくばかりだった。毎日夕立ちが降り、テン場もスパルタン沢泊状態。そんな厳しい行程の中でも見応えのある大滝が多く、特に70m大滝は圧巻。視界に入った瞬間、思わず“あっ!?”と叫んでしまった。グレード以上の厳しさを感じた山行だったが、このメンバーで無事突破することが出来て本当に良かった。また最後になるが、駐車地で着替えている時、いつも沢で履いている短パンのお尻が真っ二つに破けているのを発見。台高のラストボスとの激闘を物語っているかのようだった。






