知床半島スキー縦走
知床岳
(北海道)
2026年03月14日(土)〜17日(火)
4日間
3泊4日。予備日が+3日あったが使わず。
相泊→知床岳→稜線→知床岬→海岸→相泊
1日目
弱まった低気圧がかぶっていたが羅臼のヤマテン予報が風速13mぐらいだったため入山。入ってみると標高200m付近の谷筋ですでに爆風でこれは稜線いけんと思って樹林帯で幕営。3時間行動のお昼寝デーとなった。
2日目
ナイトハイクのシートラアイゼン。途中で早稲田の山岳部にあって元気をもらった。こんな地の果てでも仲間がいるなんて。Co1000m付近で再びスキーをはき少し登ってから荷物をデポし空身で知床岳へと向った。今回の最高峰であったが視界も看板もなくあっさりした登頂となった。降りの滑走は視界が悪かったがトラバースでいい感じに楽しめた。少し進んで知床沼へ降りる。ここで初めて25kgを背負って滑走したがこれが視界不良とカチカチの斜面も相まってめっちゃムズイ。ターンがまったくできない。そしてそこから先のポロモイ岳がまあ強風でしんどい。羅臼で風速10mぐらいの予報だったのにここはその1.5倍から2倍ぐらいあった。シートラでよけいに煽られる。だが付近に幕営できるところもなく、昨日の幕営地戻るとなると完遂が怪しくなってくるため強行突破を試みる。心が折れそうになりながらもなんとか風の弱い羅臼町側をあるいて突破し無事に幕営。
3日目
ようやく待ち望んでいた晴れが到来。ちょっとお寝坊しちゃったが、この好天を逃すまいとガンガン進む。朝っぱらから流氷が見えようやく期待していた縦走が始まった心がおどる。ウィーヌプリを超えてからの稜線は最高のスキー縦走かと思いきやウォークモードでのくだりがムズすぎて全然下れず樹林の密度も濃くなり苦戦する。我慢できなくなったあたりで滑走を始めると徐々に樹林も薄くなりいいペースで一気に岬まで滑る。ようやく板が生かせてスキー縦走らしくなってきた。岬に着くと真っ白な雪原にゆうに100匹を超える鹿の大群が待っていた。僕らが少しでも近づこうとすると一斉に逃げ出した。500m以上も離れていたのになんて察知力だと感心する。奈良公園や野付半島の鹿とは大違いだ。鹿の大群が逃げ出す様は正に大自然でNHKスペシャルでしか見たことのないような光景であった。ここから海岸歩きパートに入る。天候的厳しさはここでおさらばかと安心していると、アルプスのような絶望的なカブト岩が現れる。無理かもなーと話しながら近づくとなんと鹿の群れが高巻きルートを先行していた。鹿がいけるなら我らもいけると奮い立つ。まるで源平合戦じゃんと感動しているメンバーもいた。取りついてみるとラッセルこそきついものの難しくはなかった。おりた先にいい感じの日向があったため、ここで幕営することにした。
4日目
ビショ濡れのシュラフで最悪の起床をする。2日目の夜の濡れを乾かすために日向で幕営したがすぐに日が稜線の向こうに落ちてしまい全然かわかせなかった。そのためこの日中に意地でも下山しようという決意が固まる。少し雪が降る中ナイトハイクを開始。念仏岩の巻きは登り降りともにフィックスロープを用いた。個人的にかなり怖かった。念仏岩を越えたあたりから今朝から振り積もっていた雪が悪さをしシールにめちゃめちゃくっつく。これがとんでもなく重く板とブーツと合わせて片足5kgはあったと思う。しかも雪のせいでグライドもできないためそれらをすべて持ち上げるしかない。まるで囚人労働の足枷をつけられたような気分であった。無心であるっていると雪質も少しづつマシになり、3つ目の高巻きスポット近藤ヶ渕が見える。元々はこことペキンノ鼻を別々に巻くつもりだったが手前の沢から台地に乗ったら船泊の分はも含めて一気に3回分巻けてお得じゃない?と思い、板をはいて120m登る。シール登降で登れる限界の斜度であり、何度か殺人急キックターンを決めながら何とかのぼった。モイレウシ川の渡渉などをこなしながらしばらく山側を進んだ。p523への登りは日が傾いて来たこともありカチカチでありかなりヒヤヒヤした。途中からクトーももちいた。なんとかあがりきると今日一の晴天と夕焼けが広がる。最終滑走でこの景色を見せるために天気が悪かったのかと納得。滑走では密林によりトラバースが上手く行かず高度が思ったより下がってしまい日没が迫っていて早く降りたかったことから沢から降りるて途中で抜ける方針に途中で変更した。これが悪手だった。沢は途中いくつか滝が見えて降り落ちたら死ぬトラバース滑走を2度ほど行った。沢の左右が岩になっており脱渓もできない。幸い落ちることも突破不可な滝に当たることもなかったためよかったが結果的に無事だっただけであった。途中で疲労と時間に迫られていたこともあり、沢滑走のリスクを軽視していたと入ってから深く反省する。観音岩の巻きはロープを想定していたが雪付きがよく難なくダガーで下る。なんとか暗くなる前に突破できて一安心。最後は靴擦れと戦いながらも真っ暗の中相泊まで歩ききった。この日は行動時間16hと人生最高記録を更新し、知床の大地にふさわしい最終日となった。