鳳凰山・地蔵岳・観音岳・薬師岳(山梨,長野)
2026年9月18日 (金)2日間
甲斐駒や北岳などの山行ではよく見えていた鳳凰三山とオベリスク。
この度初めてのトライは縦走にて。
以下、この度も日記が長くなってしまいました。
今年は長引く秋雨前線と台風で中々天気が読めません。
が、シルバーウィーク直前の18日金曜日に入山するプランに掛けました。
2日前、予報を確認したら運良く18日(金)・19日(土)は天気が持ちそう!
夜叉神から鳳凰三山〜アサヨ峰を経て北沢峠に降る縦走ルートで臨みます。
前日17日(木)は、芦安の広河原行きバス乗り場近くの「白雲荘」に素泊まり。
この度は縦走なので全て公共交通機関です。
新宿から特急あずさで甲府へ。
甲府駅前のヨドバシカメラ地下にあるスーパー「ロピア」で飲料・食料を購入。
平日で直通バスは無く、路線バスとコミュニティバスを乗り継いで芦安へ向かいます。
ただ、終点は芦安エリアながら、広河原行バス乗り場と白峰会館のある場所ではなく一段下の麓です。
舗装道路を2.4km歩き215mを上って白雲荘へ。
前日から脚慣らしができましたが正直疲れますわ。
白雲荘はウェブで検索すると「山岳温泉旅館」と銘打ってますが、
女将に聞いたら「山登りのお客さんが多いだけで普通の旅館のつもり」と仰っていました(笑)
この日の宿泊は、私と同じく山行客の二人だけとのこと。
すいているからか。広い部屋に案内頂き、温泉も独り占め。
アルカリ性単純温泉のぬる湯。私好み。いい湯でした♨️
【1日目:9月18日】
未明。お願いしていたおにぎりを受け取って、
広河原行きバス乗り場へ。
5:15発の始発に乗りましょう。
あら、駐車場は満杯!
ガーーーン!!
平日だからと余裕をこいてました。
バス乗り場には70mほどの行列。
乗合タクシーにも20mほどの行列。
バスはギュウギュウで全員乗り切れず。
臨時増発も無し。平日故に次発は10:00。
乗合タクシーは9人乗りですが、次は6:30頃とのこと。
乗合タクシーの列に今から並んでも8:00頃になるかも。
一考。
夜叉神登山口まで登っていくか・・・。
案内の方に尋ねたら旧登山道があるとのこと。
YAMAPには載っていないルートです。
薄暗い中、ここを登っていきました。
時折案内標柱もありましたが、沢沿いの辺りは不明瞭箇所も多いので注意が必要です。
辺りは薄暗くガッスガス。私以外誰一人登ってない様子。
熊、出没するなよ、頼むぜ。
2.3km/540mを登り、やっと夜叉神登山口に辿り着きました。
もぅ汗だく。のっけから疲れたわ・・・。
登山口のあずま屋で休憩したら夜叉神峠へ。
歩きやすい登山道で夜叉神峠 (1776m) に至りました。
まずは夜叉神峠からほど近い「高谷山 (たかたにやま)」(1842m) へ。
ガス帯の上部に出たようで、陽が差してきました。
ふわふわで歩きやすい道。雰囲気とても良き。
夜叉神峠に戻り、薬師ヶ岳方面へ歩みを進めていきます。
すぐに夜叉神小屋。今期の営業は終了しているようです。
休憩。
ここからは7月に縦走した白峰三山が一望!
空が晴れ渡り全てよく見えて素晴らしい。
先へ進みます。
傾斜緩めで歩きやすい樹林帯の登山道が続きますが、
想定外だった芦安から夜叉神登山口までの登りが堪えて疲労蓄積。
ペースは遅め。
しばしば小休止を挟みつつ、「杖立峠」を経て「苺平」へ。
白峰三山方面の眺望に期待し「辻山」に寄ります。
しかし、ガスが春日でイマイチ。
ここで昨夜白雲荘に泊まっていたもう一方とお会いしました!
まさか同じ夜叉神からのルーティングとは。
やはりバスには乗れなかったようですが、乗合タクシーには乗れたとのこと。
辻山から下って南小室小屋。
長めの休憩。
本日の宿 : 薬師岳小屋には水場無し。
南小室小屋の水場でしっかり給水します。
先へ進みましょう。
樹林帯が続きますね。南アルプスは緑が豊か。
ずっと急登もなく順調ではありますが、長くて疲労。
雲取山を思い出しました。今日は疲れるのが早いな。
ゆっくりと一歩一歩脚を進め、「砂払」へ。
砂払はその名の通り、ザラ砂の浜のような光景。
甲斐駒ヶ岳山頂付近と同じ風化した花崗岩ですね。
砂払を越えたらすぐ、コル部分に薬師岳小屋の赤い屋根が見えました。
中に入ると薄暗い。節電で昼間消灯しているのでしょう。
受付を済ませて2階の寝床へ。
今日は私含め3組4人のみとのことで、
二人分で区切られたスペース。広い!有難い!
荷物を整理し、身体を拭き、明日の服に着替え、しばし放心。
夕食はおでん定食。
少々物足りないけれど、温かいおでんとご飯に漬物。
疲れた身体には沁み渡る旨さ。
食後には缶ビール。
梅酒パックも売っていたので糖分含め補給〜。
外に出て砂払直下の砂場に座って夕焼けを眺めます。
あゝ黄昏刻の北岳よ、ガス纏いし雲隠れ。
19:30就寝。
【2日目:9月19日】
2:40起床。予約の朝弁当を食します。
荷物を整理して3:30、いざ出発!
辺りは、ガスが八郎・ザ・ダークサイド。
真っ暗に超ガス。
ヘッドライトもガスに阻まれ足下しか見えません。
すぐに鳳凰三山一座目「薬師ヶ岳」(2780m) に到着!
あの美しい岩峰の直下の砂場です。
しかし山頂標注以外は何にも見えず・・・。
どのみち暗いしね。仕方なしです。
でも何だか楽しいんですよ。
暗闇に標高2700m超えの尾根を一人で進んでる感じが。
後にも先にも誰も居ません。
冒険感が心をくすぐります。
徐々にガスが切れてきました。
麓を眺めると韮崎から甲府へ方面へ広がる街灯りが綺麗。
視線を移すと北岳の尾根や中腹には早出ハイカー達のヘッドライトが星のよう。
向こうからも私のヘッドライトが見えてるだろうか。
意味もなく両手を上げて振ってみる。
互いに気を付けて楽しもうなぁー!
暗闇を進んでいくと岩場もあったりして飽きません。
程なく、鳳凰三山最高峰「観音岳」(2849m) に到着。
暗闇故に眺望無し。明るくなっていたら絶景なのだろうな・・・。
徐々に空はほんのり藍色を帯びてきて、暗闇に稜線が僅かに浮かんできました。
進路右方(東)の空も白んできている。
アップダウンはありますが、緩い下り基調。
オベリスクが見えてきましたよ。
「赤抜沢ノ頭」から降りて鳳凰三山の最後「地蔵岳」(2764m) に到着。
賽の河原にお地蔵さんが並び、風化花崗岩の砂場が広がります。
オベリスクは甲斐駒ヶ岳や北岳などから見ると、
尾根にとんがりコーンが載っているような可愛さを感じるのですが、
初めて眼前で見ると中々の存在感!
正に、天を突く鋭い槍。
オベリスクの根元にザックを置いて、
登れるところまで登ってみます。
ある程度の高さまで登れました。気分良し!
これより上部はクライミング技術のない私には無理ですね。
地蔵岳は2764mですが、この標高はオベリスク突端の標高だろうから、
辿り着けたのは2750m辺りでしょうね。
オベリスクを降りたら、
「赤抜沢ノ頭」に登り返し、分岐から早川尾根へ進路を取ります。
程なく「高嶺 (たかね)」(2779m) に至りました。
ここからの周囲眺望は中々素晴らしかったなぁ!
高嶺を過ぎると徐々に登山道が狭くなり、左右からの草木の張り出しも多く、少々歩きにくし。
通行量が少ないのでしょうね。でも急登・急降は無いのでそこそこ快適な歩行です。
ここから白鳳峠まで下り。赤薙沢ノ頭へのわずかな登り返しの後、再び下って最低コルの広河原峠へ。
少し登り返して緩やかなアップダウンを経て早川尾根小屋着。
長めの休憩と昼食。水場で給水も。
早川尾根小屋のご主人、近頃の天候不順を嘆いていました。
薬師岳小屋の方も同じようなことを仰っていました。
予約のキャンセルが頻発だそうで、どこの山小屋も大変ですよね。
さぁ、最後の奮発:早川尾根最高峰「アサヨ峰」(2799m) へのアプローチ開始。
辺りはガスが八郎の侵攻により眺望ポイントは優れず。
「早川尾根の頭」を皮切りにアップダウンを繰り返し (490mアップ/124mダウン) ながら2.4kmほどを登っていきます。
徐々に傾斜が急に。急登が数カ所。
中々着かないなぁ。脚に疲労が溜まってきた・・・。
アサヨ峰到着。疲れたぁー。
でも長く休憩せず小休止にして先へ進みます。
最後のピーク「栗沢山」へ。
辺りはガッスガス。霧雨も降り始めたのでレインシェルを着ました。
進んでいくと岩稜やガレ場が続きます。
栗沢山方面からヘリコプターの飛行音がずっと聞こえてきます。
何だろうな。山小屋は無いし、救助かな?
程なく「栗沢山」(2714m) 到着。
全行程最後のピークまで完登できました。
登りは終了。あとは降り。
進もうとしたら、ガスの中から現れた青いヘリ。
山梨県警のヘリでした。山岳救助隊ですね。
ヘリは私のすぐ近くを飛行し、乗員が拡声器でこちらに何か言っています。
が、ヘリのバタバタ爆音で聞き取れません。
恐らくは、「それ以上進まず待機して欲しい」「救助中に写真や動画を撮らないで欲しい」のようなことかと思います。
待機して救助収容を待つことに。
10mほど先の岩場に救助される方もしくはそのお仲間の二人が動かずに座っています。
ヘリが降ろしたウインチロープの先はこの岩場の向こう側でした。
5分ほど経過したら、脚を添え木で固定された負傷者が吊り上げれられヘリに収容されました。
ヘリは救助完了を以って飛び去りました。
岩場で待機していた二人は救出された負傷者のお仲間だったようで、
聞いてみたら、負傷者はすぐ近くの岩場で浮石の落石によって脚を骨折したとのこと。
互いに気を付けましょうと言葉を交わし、下山開始です。
確かに山頂直下は浮石多き岩場。
同じように転倒して救助されないよう、注意を怠らず。
あとは長衛小屋まで725mを一気に降ります。
地形図上の等高線間隔が狭かったので当初は急降と予測していたのですが、
意外に危険の少ない下り坂。下りが苦手な私には福音。
いつしか霧雨は止み、ガス帯の下に出ていました。
黙々と降って14:10、長衛小屋着!
北沢峠から戸台パーク行きバスに並ぶため、休憩せずに最後の林道を歩きます。
14:20、北沢峠着。下山完了。
お疲れ山〜〜!!
既にバス行列。15:00発の戸台パーク行きに乗るため、列に加わります。
この「南アルプス クイーンライン 北沢峠線」は、ある程度乗客が並ぶと、臨機応変に出発してくれます。
15:00を待たず、まずは14:30に臨発。
そして更に14:35に臨発。私はこの便に乗車できました。
10分余りしか待たずに出発。
有難き幸せ!芦安からの広河原行きバスとは大違い。
戸台パークに到着したら即、仙流荘にて♨️日帰りニューヨーク♨️
この風呂は温泉ではなく南アルプスの地下水を温めた湯です。
2日間の汗と塩を洗い流し、湯舟にチャポン・・・熱っ!!
そうだ、ここの湯は熱いんだった!長湯せずにサラっと入ってすぐ上がりました。
超サッパリ。♨️最高〜〜〜!!!
さ、東京へ帰りましょう。
茅野駅行きのJRバス「南アルプス ジオライナー」に乗車。
このバス、とっても快適なバスです。
このバスは10月12日までの金土日祝日のみの運行で、1日一往復のみ。
https://www.jrbuskanto.co.jp/wp-content/uploads/geoliner2026_20260501_press_1.pdf
バス乗り場で早川尾根小屋でお話させて頂いた健脚ハイカーさんと再会。
乗車中は山話に華を咲かせながら帰路に就きました。
この度は、私にとってタフでハードな山行でした。疲れたなぁ・・・。
しかし、充実の行程に満足!
前半はほとんど樹林帯でしたが、その後は標高2700m前後を歩いていくその爽快感。
反省点は、冒頭の芦安〜夜叉神登山口。
混雑具合を見誤り始発バスを逃してしまったせいで、旧登山道を登り、
のっけから疲労したことがその後のスタミナにかなり影響しました。
平日だからと言って、深夜着の自動車組をみくびってはいけませんな。