辻山・甘利山ルート
鳳凰山・地蔵岳・観音岳・薬師岳
(山梨, 長野)
2026年05月10日(日)
日帰り
未踏の甘利山ルートから未知の辻山を体験
千頭星山から先は破線ルート扱い、それまでの親しみやすい環境とは一変
ありのままに残された大自然とモンスター級のアップダウンを味わえる大冒険に
夜叉神から鳳凰三山縦走中に立寄るイメージの存在が強い辻山だったが...
今回の歩みでその印象は払拭され、立派な山体の独立した山というイメージが自分の中で確立した
そして、久々に氷華さん訪問できたこともいい思い出となった
この週末、土曜日は午前中まで仕事がありどの山に行こうか直前まで具体的なイメージが描けずにいた
比較的近しいエリアで歩み応えのある未踏ルートはないか探りを入れたところ、甘利山から破線ルートを辿った辻山への山行を思い立つ
甘利山には数年前に椹池から妻と歩んだことがあったが、その先は未知の世界
辻山には夜叉神からのアプローチが定説だけど、この破線ルートからどのような展開で繋がるのか興味が高まり現地へ向かった
このルートの標準CTは12H弱、距離と標高差のスペック的にも厳しそう
ということで朝早くのスタートが欠かせないので前晩車中泊することにした
夕食を早めに済ませて現地へ向かう
甘利山Pまで、麓からは標高差1300m以上の林道走行となる
EV車には非常に酷だけど、十分に充電して挑んだ
林道は真っ暗だと視界が効かず走行は慎重に、途中甲府市内の夜景がとても美しかった
想定外だったのは気温が4℃まで低下、甘利山Pは標高1640mに位置するわけだから想定が甘かったといえよう
まずはビールとポテトチップスでリラックス
Pではモバイル電波が弱め、いろいろと山行情報を下調べしていたら効率が悪く時間を無駄に消費
AM3:30起床のつもりなのに寝つけが遅れてしまった
深夜は気温が1℃まで下がったこともあり、夏用シュラフ+毛布(化繊)では車中でも厳しかった
ダウンジャケットを持参してこなかったことが悔やまれる
何度も目を覚ましてしまい、案の定アラームが鳴っても寒さから起きれず気がついたら車内でご来光を迎えてしまった
本来ならば甘利山の富士山展望地からご来光を望むつもりだったが、考えが甘かった
気を取り直して、起床
朝ごはんはしっかり摂る、山行準備を整えAM6:00すぎにスタート
Pは閑散としていて幾人かの登山者はいたようだが、千頭星山までのスライドは1組だけだった
甘利山まではほぼ公園かのような整備されたみち、早朝の富士山方面は黄金色に輝きとにかく素晴らしい眺望
ツツジが有名だが、まだつぼみが実っている程度
もう1か月もしたらあたりは観光客で賑やかになるのだろう、一度はツツジが咲き乱れる富士山の光景を眺めてみたい
甘利山を通過、ここから先は未知の体験となる
千頭星山につながるみちも整備が行き届きとても歩みやすい、そして眺望も変化に富んで申し分ない
終盤は笹原の世界となり、朝陽を浴びて森が目覚める様子はとても印象的だった
千頭星山にて小休止、この先に控える冒険シーンに備えコーラと甘納豆で補給しておく
しばらく先へいったん下りとなる、すると辻山の大崩壊地が望めるスポットに達する
ここは絶壁のようになっており、まず驚いたのは地味なイメージとはかけ離れた辻山の雄大な山体と荒々しい大崩壊のありさま
夜叉神から鳳凰三山の縦走の途中に立ち寄る脇役的なイメージの辻山だが、こちら側から眺めると存在感が際立っている
そして大崩壊している脇を急登していく展開を思うと、かなりの辛抱が伴うであろうことが容易にうかがえた
辻山と鳳凰三山の関係性、大ナジカ峠までの激下りをこの地から先読み、身が引き締まった
最初の核心となる崖沿いの岩場を激下り、ロープが設置されているのでありがたく活用させてもらう
クライムダウンしないと対応できないほど、慎重に対応する
その後もザレ気味の急斜面を谷筋に下り、岩場を巻くように進み、崖沿いのトラバース等々気が抜けないシーンが続出
ピンテやロープが随所に設置されているのは本当にありがたかった
細尾根もいくつか通過し、ようやく最低鞍部の大ナジカ峠へ
開放感のある風通しの良い空間が広がっている、ここでテント泊したらどんなに心地がいいことだろう
ここまでの核心部を乗り越え、しばし小休止
歩みを再開するとちょうど下山されてきた方と遭遇、うっかりルートミスを犯すところ立ち位置からルートの修正を促してくれた
この先もピンテを見失わないように注意を図るようアドバイスをくれた、この方は御座石温泉まで歩むとのことで健脚ぶりが伺えた
しばらく笹ゾーンを進むとシラビソの森へ突入、大崩壊地の脇に沿って猛烈な急登が始まる
ピンテは随所に設置されているものの、密集したシラビソの木々の合間を縫うように不明瞭な道筋もあり外れないよう注意して進む
この区間は標準CTで2.5H要するが、その数字が脳裏にあるとメンタルに重くのしかかるので一歩一歩高度を上げて行くことに集中したほうがいい
急登なので途中で休憩しようにも傾斜が強くなかなか適地が現れない、そんな中ちょうどいい塩梅の平な苔を厚く纏った岩が出現
「僕でよければ腰をかけて休んでいってよ」とでも囁かれているような救いの誘いを感じ、腰を据えてみる
フカフカの苔の感触が何とも言えない心地よさ、ここまでの疲労を和らげてくれた
元気も回復し、地図を確認すると急登は残り30分程度、その後は緩やかなトラバースとなり苺平につながるようだ
辛抱強く高度を上げていけばようやくトラバースへ、すると雪が出現
といっても滑り止めの必要もなく、踏み抜く心配もほぼないので、足元を取られないよう慎重にクリア
トラバースの後、最後の登りを越え平らな一本道を抜けると苺平のケルンが見えてきた!
ここまでくればもう辻山はすぐ、標識は山頂まで30分と表示されていたがそれほどかからないはず
ここに辿り着くまで長かった、歩行距離2.6kmで高度700mほどの急登は流石に堪えた
辻山山頂に向かう道のりにも雪は割と残っていた
そしていよいよ山頂へ、自分以外誰もおらず目の前にはビッグ3の姿が聳え立つ
若干、山頭あたりに雲が漂い山体全景は拝めないがもう十分過ぎるほどの感動をもたらしてくれた
やはり辻山からの眺めは最高だ
目に映る山々を山座同定しながら、撮影に興じる
お腹も空いてきたので、チェアを設置してランチ作り
山頂で食べるラーメンは格別、食後には珈琲もドリップしてゆったり過ごす
幾人かの登山者もこの間たどり着いてきたので挨拶を交わす
もう少し粘れば雲が流れると期待したが、時が経つにつれ逆に厚く覆われてしまう方向に進んでしまった
でも、ノウトリ岳のみ奇跡的にありのままの姿を魅せてくれたのは嬉しかった
やはり、先日頂まで歩んだことがもたらしてくれたのかもしれない
山頂で十分リフレッシュできたので、下山へ
大ナジカ峠までの急斜面、下りは驚くほどあっという間に進むことができた
峠で小休止しながら、この先に控える核心部の攻略をイメージ
急激な下りの後のハードな登り返しでバテないよう注意して進むことに
下りよりも上りの方が攻略しやすい、ロープも上手く使いこなすことができた
千頭星山手前の最後の崖をクリアした時は安堵した
この先は平和な展開、奥甘利山にも立ち寄ってみた、山頂からの眺めがすこぶるいい
大笹池には興味があったがだいぶ分岐から下る必要があるようなので今回は見合わせた
下山までの時間を逆算し、氷華さんへ久々に立ち寄れそうな手応えを得る
確か18:00までが営業時間だから、上手くいけば間に合うだろう
今日は終始遠くから見守ってくれた富士山へ感謝を伝えておいた、ありがとう
下山完了
麓の韮崎・旭温泉へ立ち寄り汗を流す、もしかして源泉と甘利山との関係性ってあるのではないだろうか
そんな想像をしながらぬるめの天然炭酸泉に浸かるひとときは有意義だった
そして氷華へ急ぎ足で車を走らせる、、17:30ごろ到着
久々にも関わらず温かく迎え入れてくれとても嬉しかった、互いの近況など話が尽きなかった
開業18年を迎え、馴染客からサプライズの花差し入れもあって賑やかだった
フルーツのジェラートをチョイス、駿河エレガント(甘夏)が特に気に入りました
お土産もしこたま入手、またの訪問を約束して店を後にした
いつも通り、一宮イッツモアで食料品を買い足して帰路へ
自宅に着いたのは着いたのは21:30、ビールが身に沁みた
急場で思いついた山行だったが、非常に満足度が高く運動量もあって充実した歩みができた
季節を変えたり、小屋泊を挟んでまた歩んでみたいルートだ