今年は遅めの湯蔵山
光兎山・奥山(虚空蔵峰)
(新潟, 山形)
2021.04.24(土)
日帰り
※メモの範疇を越えた長さですので、気が向いたらどうぞ。写真も多すぎすいません。
3月下旬に横松山に登った際に山頂から湯蔵山を眺め今年もそろそろと思いつつも雪がたっぷりあるの確認して油断していたら、みるみる融けてしまい気付けば山が真っ黒に…。
よい時期に登り損ねたと一旦諦め、落葉したら登ろかと思っていたのですが。
春の行事となりつつある湯蔵山だったので、登らないとなると何か寂しい気持ちも出てきた。数日前に登った近くのエノカッチでは新緑もまだ500m付近までにしか上がってきていなかったので、新緑に覆われる前の最後のチャンスと登ることにしました。
初めて登った年も4月の下旬で半分は藪が出ている状態だったので主に笹藪が中心なのを知っていましたし、エノカッチでの藪漕ぎの残像が残っている今ならさほど苦にならなそうですしね。
また、逆に殆んど雪が無ければ念願の湯蔵山の三角点を確認できるのではと、スコップ代わりにピッケルをもって行きましたが…。
3月に下見に来た際に林道の入口に伐採作業中の看板が立っていたので気になっていたのですが、まだ伐採作業中のようです。それでも土曜日だと思い車を進めると平ノ木平コースと赤坂コースの分岐で平ノ木平コースへ続く林道が封鎖され立入禁止の看板が立っていおり予定が狂ってしまいました。
長靴が車の中に積んで有ったので赤坂コースで登っても良いのですが、平ノ木平コースの途中にどうしても立ち寄りたい場所があるので、どうしたもんかと考え込んでしまいました。
赤坂コースで登って三角点を越え平ノ木平コースを立ち寄りたい場所まで一旦戻ってから湯蔵山を目指すは、今からだと時間が微妙でしす。
旧三角点登山口の松平畜産団地脇の滝原歩道から登るか…。過去に2度、現在の平ノ木平登山口の存在を知らずに既に廃道のここから登ったことがあるが、荒れ荒れなうえにタラノ木やサルトリイバラの藪があり痛い思いをしたのでここらは気が進みません。
もう、別の山にするかとも考えながら、答えが出ないまま無駄に時間だけが過ぎていってしまいました。このままだと何処にも行けなくなると覚悟を決めて滝原歩道から登ろ思ったとこで、以前から気になっていた別ルートの存在を思いだしそこから登ることにしました。
平ノ木平コースで下りてくると平ノ木平を過ぎたところで右に直角に曲がり尾根を乗り換えますが、初めて登った時に踏跡に誘われてそのまま尾根を真っ直ぐ下りかけたことがありました。
その時は直ぐに藪っぽくなったので直ぐに間違いに気付いたのですが、この道は何処に続くのか気になり後々地図を見ると真っ直ぐ尾根を下っていくと畜産団地の湯沢側の方から徒歩道が上がってきているのでここに繋がるのかなと思い、いつか確めてみたいと思っていました。
地図を見た感じ険しそうな所もないし、どうせ藪道を歩くなら、こっちならもしからしたらイバラ藪が無いかもと期待もありそこから山に入りました。幸い登山口の近くに路肩の広いところがあり駐車することも出来、心配したイバラ藪もなく助かりました。
序盤は適当に登り徐々に尾根が明瞭になると踏跡が出て来て薄藪を掻き分け踏跡を辿っていくと突然綺麗な道に飛び出ました。てっきり廃道になっていると思っていた徒歩道ですが現役の作業道とし利用されているようで、どうやら入口を間違ったようでした。
杉林を抜けると、徐々に道形も細くなりやがて周囲も荒れだし藪に覆われ踏跡ていどになりましたが、そのまま藪の中の踏跡を辿ると予想通り平ノ木平に出ることが出来ました。
そこからは何時もの平ノ木平コースを登ります。途中立ち寄りたかった大笑いの木(勝手に命名しています(笑))に今年も無事出会う事が出来ました。
例年ですとここら辺りから残雪歩きになるのですが、すっかり溶けて夏道が出て足元には沢山イワウチワが咲いてました。ナガメバからの三角点までのなだらかな新緑のブナ林歩きの途中から徐々に緑が薄くなり森林限界ならぬ本日の新緑限界に達することが出来ました。
その後も湯蔵山まで予想通りほぼ雪は溶けていました。おかけで途中小和田からの尾根と合わさった後は女川古道歩きを楽しめました。途中僅かに残った残雪の上に真新しいトレースがあり最近誰か登ったのかなと思いつつ717Pの女川谷元光兎まで来て一息入れていると、湯蔵山の方から人の声がして男性の方が登ってこられてお互いにビックリ、しかもその後遅れて奥様まで登ってきてなおビックリ‼️ご夫婦で湯蔵山とは…。
その後しばし会話を楽しんでいると、奥様から思わぬ一言が
「ヤマップに毎年湯蔵山の記録を上げて湯蔵山マニアがいるですよ」
(それは、もしや…)
「今年の湯蔵山とかって」
(なんか身に覚えが…)
「でも、その方まだ今年登ってないですよ」
(良くご存じで)
「それ自分です(笑)」
突然ヤマップと言うワードが出て来てと思ったらまさかの展開に、何でも道中ご夫婦で毎年登る湯蔵山マニアの存在が話題に上がっていたそうで、そこにまさかの本人登場、こんなことってあるですね、面白いような恥ずかしいような。
外に発信すると言うよりは、ほぼ個人的な記録とし利用していたのでまさか、今年登ってないことを気に掛けてくれている方がいらしゃるとは、御心配お掛けしました。
ほんと今日登って良かったですね。
それにしても今年まだ登ってないことを知っていた奥様はもう立派な湯蔵山マニアマニアですね。
そしてご主人が凄い方で、十数年振りの湯蔵山だったそうですが、自分が横松山に登ったことを話すと「おお横松」と仰り、過去に湯蔵山、横松、丸山大橋の周回コースを歩かれた時の話をして頂けました。13時間かかったそうです。
湯蔵山〜横松の間の細尾根様子などもっと色々と楽しいお話を聞きたかったのですが、時間がなく残念でした。また、何処かで出会えると嬉ですね。
楽しいご夫婦と別れ、湯蔵山に向かい念願の三角点を確認することができました。
三角点の周囲の雪も完全に溶けとおりスコップ代わりに持ってきたピッケルも全く必要ありませんでした(笑)
湯蔵山の三角点を見れたこともあり、せっかくなので帰りは三角点から赤坂コースへ下り、途中にある四等三角点も見ていきました。赤坂コースへ下りたので最後は駐車場所まで1時間の残業となりましたが、これで道中にある『湯蔵』『大倉沢』『コウモリ沢』全て見ることができ満足でしたね。
女川谷元光兎までは踏跡も概ね確りしているので、中途半端残雪上をツボ足で歩くより楽でしてたね。元光兎から鞍部までの四ツ坂だけは残雪の方が歩きやすく思えました。
全体的に眺望を楽しむと言うよりは森林浴を楽しむ山です、特に三角点周辺と湯蔵山周辺のブナ林はとても気持ちが良いです。
今回は初めての夏道の湯蔵山だったので、初めての登る山のような感覚もあり新鮮で楽しかったです。また、残雪シーズンが終わったおかけで念願の湯蔵山の三角点やこの山に咲くアラカワカンアオイも見れましたし、ギリギリ元光兎や湯蔵山からの眺めも楽しむことが出来ました。
そして、5ヶ月振り(今年初)に山で人とお会いしお話しが出来楽しかったですね(今年初がこことは思ってませんでしたが(笑))。
※楽しいご夫婦へ
お願いをした、タオルありがとうございました。また、何処かで見かけたらとゆっくりお話をお聞かせいただきたいです(^_^)