12:45
35.9 km
2899 m
架橋利用としての御池岳 滋賀県ルート周回地獄変
聖岳・大沢岳・光岳 (長野, 静岡, 山梨)
2025年11月29日(土) 日帰り
前回の更新から八風谷やら養老山脈やらには行ってたのですが、0歳9か月の坊主つきだったので記録として公表する価値のあるような山行ではありませんでした。山屋魂が鎌首をもたげ始めていたところ、久しぶりにソロで登山できる機会がありましたので、いっちょやったろうやないかい、と気合いを入れたわたし。その結果が本記事となります。 最初に書いておきます。ちょっと調子こきすぎました。ワンデイの山行としては、距離、標高差ともに自己最長記録のロング行程であります。それでは早速紹介していきましょう。 今回の目玉は鈴鹿山脈北部の天狗堂稜線(仮称)とヒキノ稜線(仮称)を御池岳でつなぎ、壮大なループコースを構築することでありました。所要時間の見当は12時間+1時間程度と見込んでましたが、ちょっと長すぎへんか? とやる直前までビビる始末。いくつかエスケープルートを見繕い、ついに出発となりました。 まずは登山口である木地師やまの子の家まで1時間強のロード歩き。身体があったまったところで天狗堂稜線(仮称)に乗ります。初見だったこともあるのでしょうが、序盤は尾根が複雑に分岐しておりなかなか難しい。随時指導標はあるのでそれに従ってください。 天狗堂は直下にすさまじい急登が待ち受けてます。おまけに巨岩を巻くようなところもあり、早くも太ももが悲鳴をあげ始めてる始末。えいやと気合い一発乗り越して天狗堂。この勢いを殺さずサンヤリへと思った矢先、濡れた露岩に足を取られて派手にすっ転びました。いやはや、あれはダサかった。近くにおばちゃんがいたので、見られないよう悲鳴は押し殺したね。 しばらく歩いていると、左手がやけにヌメヌメしてます。手汗かきすぎやろ、とそちらを見ますと、手のひらもストックも鮮血に染まっておりました。さっきの転倒で左手人差し指の関節付近を抉ったらしく、患部からどくどくと血が吹き出しています。寒さで痛みが麻痺しており、まったく気付きませんでした。 患部付近に土が着いてるのはいただけません。破傷風になっちまう。適当に口で吸って応急処置とし、山行は続行です。こんな程度で騒いでいては山屋の沽券に関わりますからね。 サンヤリに着いてからが本ルートの核心部となります。理由としては①正式な登山道のないバリエーション、②私有地により立ち入り禁止の2点が挙げられます。①はともかく②はアカン。ただ植物を採ったら罰せられると書かれた看板があったので、盗採さえしなければセーフということでひとつどうかね? 許してくださいなんでもしますから! サンヤリ〜滝谷山間は尾根が頻繁に屈曲していたり、ペナントがほとんどなかったり、踏み跡が消えて藪化していたりと、難易度は高いです。わたしはこの区間を歩くのは2度目なのですが、何度も道を間違えては戻るをくり返してました。わたしにルートファインディングのセンスがないと言われればそれまでですが……。 なんとか滝谷山まで辿り着けば、ここからは一般道です。とはいえ桜峠の手前にあるトラバースは注意。道が崩落していてほとんど原型を留めてません。特にトラバースへのエントリーはよほど注意深く見てないとシフトし損ないます(1敗)。桜峠でカップそばを食べ、20分程度の小休止。 桜峠から鈴ヶ岳は道こそほとんど消えてるものの、尾根を登るだけなので適当でOK。パパパッとやって、終わり! 鈴ヶ岳に着いたのは13時半すぎでして、想定していた7時間をほぼ達成という快挙を成し遂げました。楽勝ムードが漂い始め、こりゃ16時台には終わってノンビリできちゃうか⁉︎ ※できません。 さてヒルコバからトラバースできる道があると予習していたわたし。テープもほとんどないので適当に歩くも、なんだか鈴北岳を通るメインルートを行ったほうが早かったような……? この区間は次回の課題とさせていただきます。 御池岳に14時15分くらいに着き、急いで土倉岳を目指します。時間も遅かったからか広大なテーブルランドには誰もおらず、完全貸切イェイ! ザクザク歩いて15時前には土倉下降点、激下りをクリアして土倉岳、さらに怒涛の勢いで15時45分、ノタノ坂でありました。 ここからやっとヒキノ稜線(仮称)に突入です。なんとか3時間くらいでクリアできんものか。この稜線もピークに着くたび、道が90度折れ曲がったりするのでルートミスしやすいです(3敗以上)。初見の場合、GPSがないと相当厳しいのではないでしょうか。ここに限らず、鈴鹿山脈の滋賀県側は手強い登山道がまことに多い。だがそれがいい。 ヒキノの手前あたりで山中はもう真っ暗。このあたりも非常に地形が複雑で、かなり難儀しました。スマホの明かりを頼りにウロウロしながらなんとかヒキノへ。ここからは初見になりますが、はてさて。 予想に反して東山までの稜線はそれほどわかりづらくなかったけれども、やはり真っ暗な山中での行動は気を遣います。一部ウロウロしながらも東山に到達、あとは下山を残すのみです。 しかし下山を始めてすぐ、膝がついに痛み出しました。さすがに酷使しすぎたようで、庇いながらおそるおそる降ります。道は下部に難しい尾根のシフトがあるくらいで、おおむね良好でした。登山口に着いたのは18時50分、ノタノ坂からほぼ3時間で予想とピッタシカンカンでありました。 あとは若干のロード歩きです。もはやヘロヘロのメタメタ、生きてるのやら死んでるのやらわかりませぬ。車に着いたのは19時15分ごろでした。なんでここまでする必要なんかあるんですか? おまけ わたしの修行はまだ終わりません。食事の前に地元の優良スーパー銭湯「竜泉寺の湯」にて瞑想サウナ3セットをかまし、干物状態まで自分を追い込みました。結果、55キロ台をキープ。著者は痩せるために命かけてるって、はっきりわかんだね。 さて気になるリザルトはというと、12時間45分、距離35.9キロメートル、標高差2899メートルという驚天動地の記録を叩き出しました。ワタクシこないだ40歳になりましたけれども、同年輩の男性でこれだけやれる奴なんて、100人に1人もおらんのと違うか⁉︎ よくも悪くも記念碑的山行となりました。いや〜キツいっす……。 なんにせよ非常に野心的なルートとして仕上がった感はあります。特に御池岳を橋にするあたり、マニアックでよい味出してますぜ。読者諸兄姉もぜひ挑戦してください。俺もやったんだからさ(同調圧力)。
