紅葉から雪山へ/猫又山
毛勝山・釜谷山・猫又山
(富山)
2024.11.09(土)
2 DAYS
二百名山(毛勝山)
毛勝三山(毛勝山・釜谷山・猫又山)
富山百山(赤谷山・猫又山・釜谷山・毛勝岳・大猫山)
要するにこの辺り一帯の山は良いお山と言うこと。しかも、剱岳・鹿島槍・五竜がバッチリ見えるとのこと。
興味ないワケはない。
だけど、この辺り有名な薮漕ぎ山💦しかも、距離が長く激急登。
考えて来た予定は、猫又山の池塘付近でツェルト泊の二日間で全部回るコース。
馬場島荘駐車場到着。
「な、なんと…」
駐車場から見える山を見て愕然😱少し標高のある山は軒並み山頂真っ白。🏔️
木曜日に降った雪は思ってたよりすごく、駐車場から見えないが猫又山山頂が雪山になっているのは想像できる。
雪山装備は持って来てない。
余儀なく予定変更。
歩き始め、おそらく予定のほとんど変更なるだろうが、持って来た装備でどこまで出来るかあれこれ考えていると、剱岳早月尾根登山口を曲がらず真っ直ぐ進んでいた。だいぶん歩いて気が付いて、「おーいっ、どこ行く気や。剱行くんかっ😱」と自分にツッコミ入れた。
もとい。降り出しに戻ってブナクラ峠へ向かう💦
ブナクラ峠までは、大半が沢沿いを歩きたくさんの渡渉だけでなく、何度も沢登りがある。
雪はまだ全然ない。
おー、沢登りさせてたっぷり靴の中濡らしといてからの雪って作戦やな。
最後の水場のひとつ前の渡渉でたっぷり休憩。ここで二日分の水を汲むのと少しでも持つ水を減らしたいので食事。
3時間ほど掛けてブナクラ峠に到着。ポコッと峠まで上がるとかわいいお地蔵様がお出迎え。左へ行けば猫又山、右へ行けば赤谷山。峠に近づくと雪が出て来たが、猫又山方向は同じ様にぽつりぽつりと雪がある程度。しかし、赤谷の方はいきなりガッツリ新雪❄️で覆われている。
おそらく途中で引き返して来るだろうと思うと足が出ず、かと言ってあっさり諦める気持ちにもなれず動けない。やはり、無理そうでも確かめようとやっと赤谷山方面に動く。日中で少し柔らかくなった雪はズルズル滑る。新雪で道も分かりにくい。本来は赤谷山はすごい藪漕ぎ。今少し歩いて、行くには時間が掛かるのと滑落の不安でしかない。
思った通りだが、引き返す。
猫又山へ向かう。右手には五竜、唐松、白馬。冠雪して白い。近辺の終わり掛けの秋と合わせて三段紅葉だ。
長いロープが何本か設置してあるが、激急登が続く。だんだんに積雪量も増えてきた。
毛勝カールの稜線からは、ガッツリの雪。ブナクラ峠までの秋、毛勝カール稜線からの冬と2シーズン歩いた事になる。
ツェルトは最近購入して試してみたかったが、まさか初回が雪山泊になるとは思わなかった。
だいたい、雪山テント泊も今まで怖くてした事がない。大丈夫か、オレ💦
山頂までの最後の稜線が見えてきた。あの稜線まで上がればほとんど到着。だけどその前にある急登がかなーりの急登。
ま、ゆっくり上がるさ。と上がり始めると、「あれ!」ずりーん。「あれ!」ずりーん。の繰り返しで全然登れん😭
柔らかくなった雪で滑る。しっかりキックステップで踏み込むと、雪は剥がれ落ち、その下の草っ原で、ずりーん。
完全にコケるとかなり下まで滑り落ちそうだ。掴む木の枝もない。ほとんど掴めない草を必死に掴む。
少し上がる。ずり落ちて下がる。を繰り返し、「猫又山山頂、もうソコだけどもーええか。今日はこの坂の下で寝るか」と諦めそうになる。
必死でどれだけの時間かかったか分からないが、めちゃめちゃ時間かかったのは確か。
ようやく最後の稜線に上がった。両手両足ともパンパンで痛い。
凍っているが池塘まで到着。少し上がったところに山標がある。時間を見ると16時。どんだけ時間かけとんねーん。
立ち止まると、防寒機能まではない靴なのですぐに足の指が痺れる。一度、山頂に寄ってから、ちゃっちゃとツェルト設営するぞ。設営練習は一回もしてこなかったので、ほんとに初めてのツェルト設営。
ツェルトの前準備はやってきたので、基本的には10本ペグダウンするだけで済むはず。
今回は去年も一度も使わなくなったテムレスを持ってきて、毛勝カールの稜線から装着してたが、設営のため素手で作業。
作業経過30分。ようやく出来てきて、後はサイドのペグダウンだけ。手の指を見ると、真っ赤を通り越して真っ黒に鬱血している。やべー😱
エアマットの栓が寒さで固くなってハマらない。エアマット膨らませて、空気入れバッグ外そうとしたら、根本から栓が抜けてやり直し。
シュラフ出して、ようやく完成。
手足の指の感覚がなくなってるし、急いで靴を脱ぐ…と見たら靴紐凍ってて脱げん。
ふと、「雪山テン泊は、次の日凍って靴が履けなくなる事もあるので、履いたままシュラフに入る事も多いんだよ」と誰かの言葉を思い出した。
うん、それ採用!
しばらくしてようやく手の指の感覚戻ったけれど足が相変わらず感覚ないな。コレ、ヤバいやつか?とシュラフから頭出して見てみると、足先がエアマットから外れていた。靴履いたままだったので分からなかった。ちゃんと上に載せてしばらくすると足の感覚が戻ってきた。
へー、雪山ってこんなシビアなんだ。今度からは、エアマットはシュラフの中に入れよう。
寒いのでお湯沸かしてナルゲンで湯たんぽ。お股に挟むと温められた血液が足先に流れてくるのが分かる。
さて、時間は18時。一通り落ち着いたところで、18時から翌朝6時までの12時間が、大きく予定変更なった今回のメイン。
初雪山テン泊、無事であって欲しい。
池塘の横に設営する時に見た、無数の動物の足跡🐾。木曜日に雪降ったから、昨日、いっぱい動物来たって事だよね。
風でツェルトがバタバタいう。崩れないか。そかツェルトは風の向きも十分考える必要あるのか。
ツェルトのバタバタか動物の鳴き声か聞き分けるのに1時間毎に起きる。
結局、仮眠程度を繰り返してようやく朝5時30分。入り口開けてみると、星がきれい。もうすぐ夜明けだな。5時45分、夜明けが始まりマジックアワー。
6時、もうすぐ日の出だな、楽しみ。
なんとか雪山ツェルト泊が無事に終わったなと安堵。安心したら、いつの間にか寝てしまってた。
起きたら、暗かったはずの室内が、裏路地の怪しい飲み屋街並みにオレンジ一色。時計を見ると6時58分!あ〜ッ💦
外を見てみると、すっかり太陽が上にある。
クッ、不覚。。。日の出見逃した😭
外に出て、すぐ近くに見える、雪いっぱいの釜谷山・毛勝岳で歩行ルートをシミュレートしてみる。とことことこ。あっ、あの崖降る所でツルッと滑って滑落😱
無事に渡れる気がしない。
冬靴でアイゼンあれば、今日なんて絶好のチャンスなんだけど無いもの仕方ない。今日はここまで。
帰りも、大猫通るのはやめてトレースのあるピストンで帰ろう。
昨日苦労した猫又の最後の急登は、早朝でギュッと雪がしまってて難なく降りれた。
今回、予定した事がほとんど出来なかったけれど、そこで何を達成したかより、そこで何を感じたかが十分過ぎるくらいあった。
いい経験が出来た。
毛勝三山は時期など考え直して、改めてまた来よう。