櫃ヶ山・星山(岡山)
2026年10月11日 (日)日帰り
【櫃ヶ山天狗様参道は大月のヨメナロードから続くお花ロード!】
今回訪問したのは岡山県真庭(まにわ)市にある櫃ヶ山(ひつがせん)です。北麓に位置する大月を出発点とし、鉄山川に架かる橋の西の路肩に自動車を停めました。
この大月を起点に天狗様本堂<写真25~27>まで続く道は天狗様参道といわれています。
2024年9月29日には、櫃ヶ山の南東麓の久納(くんのう)から登り、この参道を下りました。
<2024年9月29日活動記録 https://yamap.com/activities/34775949>
その時に訪れた久納および大月集落にたくさん咲く花が強く印象に残っており、再訪することにしました。
大月は旭川の支流である鉄山川沿いにあり、ツリフネソウ<写真06>、ミゾソバ<写真07>、ナガミノツルケマン<写真08>などたくさんの花が見られます。特にヨメナ<写真03,04,51>の群生が何度も見られました。
しばらくは舗装道路や砂利道で足元の草は気にならないレベルです。地形図の破線の道の終点を過ぎると、そのうちに小石や木の枝が増えてきますが、歩きやすいです。
途中までわだちはありますが、石や木の枝が転がっている箇所があるので、参道を車で上がるのはおすすめしません。
林道や作業道歩きを退屈と考える方もおられるでしょうが、花好きの我々は今年も秋のお花見ができ満足でした。
ただし、往路で見逃した花がありました。次項ではその花について触れます。
【秋はアケボノ😍「ボーノ!」(素晴らしい)】
今回、この時期に最も見たかったのがアケボノソウでした。
直径2cm程の星形の花の中央には黄緑色の丸い斑点が2つ並んでいます。これは蜜腺(みつせん)と呼ばれる蜜を分泌する組織で、アリやアブなどの虫を呼び寄せます。
また、先端側には、細かな黒っぽい斑点がちりばめられています。
花を白々と明けていく東の空(曙の空)に見立て、2つの蜜腺を月、周囲の細かな斑点を夜空に残る星になぞらえて、アケボノソウと名付けられました。
ちなみに、アケボノソウの花言葉は、「今日も元気で!」、「祝福」、「希望」など、前向きな言葉です。
可愛い姿や花言葉の持つ前向きな意味も相まって人気の花で、我々にとっては秋の風物詩の重要な花の一つになっています。
往路では見つけることができず半ば諦めていたところ、復路で連れが発見し、草丈10cm程のミニサイズも含め20株近くの群生<写真44,45>を見ることができました。
その瞬間、思わず心の中で「ボーノ!」(素晴らしい)と叫んでしまいました😍山行の終盤にうれしいご褒美でした。
【ますます野生化する天狗の森、ここで「小さい秋見つけた🍂」】
天狗様参道を標高740m地点まで登ってくると、櫃ヶ山(ひつがせん)原生林の説明板(祠の基礎?<写真16>撮影地点)があります。この辺りから標高854m峰を囲む一体が天狗の森です。
「おかやまの自然百選」にも選定されており、ブナ、ケヤキ、大きなカツラなどの原生林が広がり、苔むした木々や石が独特の雰囲気を醸し出しています。
特にカツラの大木<写真22~24>は、岡山県内のカツラの木としては五指に入るとされています。
この大木の北に古くから「勝負の神」として地域住民に信仰される櫻木坊という天狗様が祀られています。
大山(だいせん)の天狗(大山坊)がここに遊びに来るという伝承もあります。
ところが、いつ頃からか、この天狗様のお堂は完全に崩壊しており、天狗様の下駄<写真20>はむき出しのままです。
倒壊したお堂の奥の建物は辛うじて建っており、内部に天狗像<写真21>が見えました。
残念ですが、このまま放置し続けると、奥の建物も柱や床の木が朽ちてなくなり人工物だけが遺る異様な空間となってしまいそうです。
カツラの大木<写真22~24>からは多少不明瞭になりますが、石段のような石埋まりをたどるとなんとなく細道が続いているように見えました。
道標で左折し、先に天狗様本堂<写真25~27>へ。石が埋まった細道には細い木をまたぐ箇所もあります。滑るとシャレにならないので、足元の状態が悪いときは行かないようにしています。
幸い、天狗様本堂は無事でした。内部には天狗像が3体祀られています。扉が壊れているのか、これらも丸見えでした😨
しかも、左端の天狗像は逆さまでした。神聖なものなので触れてはいけないとそのままにしておきましたが、起こして差し上げたほうがよかったでしょうか。
本堂の真後ろには、まるでお堂を包み込み守護するように巨大な岩壁がそびえ立っています。
古来、神仏が降臨する依り代として崇められてきた自然の巨石、磐座(いわくら)でしょうか。原生林の静寂も相まって圧倒的な霊気を感じるスポットでした。
この祠の近くに、紅葉が始まったばかりのナツツバキ?<写真28>が見られました。
後にも先にも紅葉はここだけで、まさに「小さい秋見つけた🍂」でした。
復路では櫃ヶ山(ひつがせん)8合目<写真29>から直進し、天狗の森周回路に入りました。細道には落ち葉が積もっている箇所がありますが、滑らずにすみました。
ササは刈られたばかりのようで、まだ青かったです。草は低く気になりませんでした。
突っ込みす木(つっこみすぎ)⁉<写真17>の辺りで往路と合流しました。振り返ってみましたが、知らなければ分岐はわからないかもしれません。
【櫃ヶ山頂上から大山&蒜山ビュー】
天狗様本堂<写真25~27>の分岐まで戻ると道が不明瞭になりました。
どこでも歩けるので適当に斜面を登り道に出合うと「天狗の森方面」のプレートがあり、櫃ヶ山(ひつがせん)8合目<写真29>に出てきました。
ステップのある黒土には次第に落ち葉が積もってきますが、上りは滑らずにすみました。
低い草が茂ってくるとササの間のきれいな道になり、展望が効く櫃ヶ山9合目<写真30~32>に出てきます。
ここからは雨乞山(あまごいせん)や霰ヶ山(あられがせん)、富栄山(ふえいざん)や大空山など、真庭市や鏡野町の山々が一望できました。
丸太と土の階段状の道を上って櫃ヶ山頂上<写真33~38>に立つと、9合目<写真30~32>から見える山々に加え、北北西方面には岡山県を代表する蒜山(ひるぜん)三座(上蒜山・中蒜山・下蒜山)<写真37>と鳥取県(中国地方)を代表する大山(だいせん)<写真35,36>が見えました。
大山をズームして見ると頂上一帯に雪が積もっているように見えますが、これは大山特有の火山活動によってできた岸壁が激しく崩落しているためです。
もっとも、10月下旬頃に初冠雪が見られるかもしれません。今度は雪で白い大山を見てみたいものです。