櫃ヶ山・星山(岡山)
2026.07.11 (土)日帰り
【いきなり「猿の惑星山」に突入】
この日は、岡山県真庭(まにわ)市にある星山(ほしがせん)から櫃ヶ山(ひつがせん)までの縦走コースを計画し、星山登山者駐車場を起点に山行を開始する予定でした。
駐車場に近づくと、ニホンザルの集団が車道をほぼ占拠しており<写真01~12>、自動車の進行を妨げる状況になりました。
毛繕いをするもの&されるもの、子ザルをあやす親ザルなどの微笑ましいシーンが目の前で展開されていました。
他の動物もそうですが、車の接近をほとんど気にかけず、車道で我が物顔にふるまっていました。もちろん、ここから撮影タイム😊
彼らは日本の滝百選に選ばれている神庭(かんば)の滝周辺に生息する野生ニホンザルの群れで、一般的には神庭(かんば)のサルと呼ばれていますが、大阪大学の研究では、勝山ニホンザル集団と名付けられています。
昭和33年(1958年)の冬に大阪大学の研究グループが餌付けに成功して以来、地元自治体と共同で70年近くにわたり個体識別調査が続けられています。
昨年、大阪大学の研究グループは本集団の長期観察データをもとに、「サルも親しかった仲間の死に寄り添う」と発表しました。
通常、ニホンザルは不衛生な遺体を避ける傾向があります。
しかし、生前に毛繕いなどを通して親密だった個体が瀕死になったり死亡したりした際、嫌悪感を示さずに寄り添い、ウジを払うといった特別な行動を取ることが確認されました。
これは動物の死生観や人間の喪に服す行動の進化を解き明かす鍵として世界的に注目されています。
この日に目撃したサルの多くが親密な関係を築いていたようでしたので、彼らもやがてはこうした行動をとるかもしれません。
星山の麓でニホンザルの集団に出くわしたのは、実はこれで2度目です。
<2023年10月1日の活動記録 https://yamap.com/activities/27129605>
この時は、車道とはいえ自動車がほとんど通らない道でしたので、ニホンザル集団も車に乗った人の気配を全く気にせず、道全体に広がり自由に闊歩していました。
ところが、この日に出くわした場所は、駐車場近くということもあり、自動車が何度も往来する車道です。
道のど真ん中で毛繕いしていたり、座り込んでいたり、車が近づくとゆっくり脇へよけてくれる個体が多いのですが、法面の茂みから出てきてよけた跡に座り込む困ったちゃんも😅
止まっているといつまで経ってもよけてくれないので、歩く速度よりもゆっくりと車を前進させました。
さすがに轢(ひ)かれる前によけてくれますが、前方に次々と現れる毛繕い組。可愛いのですが、これ、なんとかならんかな😅
彼らは淡路島などの群れとは違いケンカが多いと言われますが、それほど凶暴ではないようで人間が襲われたという話は聞きません。食べ物を持っていなければ近寄ってはこないでしょう。
今回は餌をもらった後だったのかもしれません。食後のくつろぎタイムなのか、みんなのんびりしており、穏やかな表情でした。
しかし、やはり野生のサルなので、安易に車外に出てどかそうとするのは禁物です。結局、ノロノロ運転で通り抜けるのに10分かかりました。
「猿が(我々を)惑わす星山(ほしがせん)」ということで、昔見たSF映画のタイトルをもじり、「猿の惑星山」と呼ばせていただきました。
ちなみに、登山中、最初にお会いしたお二方に、行きがけにサルの群れを見たとお伝えしたところ、1匹だけご覧になったとのことでした。
とにかく、星山の麓はニホンザルが集団で安心して生活できる場所なのです。お互い、交通事故に気をつけてうまくやっていきたいものです。
【累計高度差上りも下りも約1,300mの星山から櫃ヶ山の縦走コース】
星山(ほしがせん)がある真庭市勝山町のこの日の最高気温はおそらく31~32℃で真夏日となりました。
今回のコースの最高峰は星山の標高1,030mで頂上でも25℃くらいまでしか下がりません。
特に午前中は湿度が高めで蒸し暑く、アップダウンが多い星山<写真24,25>から櫃ヶ山(ひつがせん)<写真38~42>の縦走コースは木陰が少なく、まさに修行コースでした。
この日の山行は敢えてトレーニング山行と位置づけていたこともあり、この過酷な環境の中でどこで休憩し水分補給するかなど、バテないようにペース配分を考えながら歩きました。
星山頂上までは、ほぼ木陰で風も時々吹き涼しかったこともあり、順調に歩を進めることができました。
途中に分岐があり道が西と東に分かれます。どちらも細道で、西側のほうが多少歩きやすいです。前山への道はササが茂っているので、今回はスルーしました。
星山(ほしがせん)<写真24,25>からは標高943mの扇山<写真28>、946m峰<写真32>、941m峰、標高980mの五輪山<写真34,35>、959m峰を経て、標高953mの櫃ヶ山(ひつがせん)<写真38~42>まで縦走しました。
星山登山道も含め、基本、濡れていると滑りやすい黒土で急な箇所にはステップが切ってあります。また、低い草が茂っていますが、気にならないレベルです。
縦走路のササは今回はきれいに刈られていましたが、足元に散乱したササで滑りやすくなっていました。
また、木陰で休めるピークは五輪山<写真34,35>くらいなので、猛暑や悪天候時は要注意です。
当然、各峰間はアップダウンが続き、足腰に断続的に負担がかかり、汗が引くことが一度もありませんでした。
最終目的地の櫃ヶ山(ひつがせん)頂上<写真38~42>に立った際に、全く同じコースを戻ることを考えると心が折れそうになりました。
開けているものの木陰がない頂上では、ソロお一人、数人の団体さん1組が昼食中でした。この炎天下で休憩する気力がない我々は、すぐに引き返し日陰の登山道の端で休憩しました。
通常の登山であれば、復路はほとんど下りで足腰に負担がかかるものの、精神的には楽ですが、この縦走路の復路は往路とは逆により高い位置まで登りが相対的に多いアップダウンコースとなります。
進むにつれ猛暑も手伝い、体力のみならず、心も削られていきます。
特に復路での星山頂上への登りは、緩やかにもかかわらず復路で最も長い登りということもあり、足が重くなり距離以上に登っている時間が長く感じられました。
往復とも星山(ほしがせん)<写真24,25>、扇山<写真28>、五輪山<写真34,35>、櫃ヶ山(ひつがせん)頂上<写真38~42>のすぐ西で休憩をとり、その都度スポーツドリンクやお茶などの水分補給を行いました。
自分だけでも山行中に2.5リットル程の水分補給を行い、こまめに休憩したおかげで熱中症はなんとか回避できました。
下山後は自販機で飲み物を買い足しさらに水分補給、この日は最終的に4リットル以上の水分を摂取しました。
今回の山行はトレーニング目的とはいえ、苦しいことばかりではありませんでした。
オカトラノオ<写真30>やヤマアジサイ<写真45>などの花、ハグロトンボのオス<写真33>やミドリヒョウモンのオス<写真36,37>などの昆虫、そして時折稜線から垣間見える大山(だいせん)や蒜山(ひるぜん)三座など、癒やされる瞬間もあり、総じて達成感がある充実した山行となりました。
ちなみに翌日、真庭市の最高気温は35.2℃でした。稜線でも30℃ぐらいまで気温が上がった可能性があり、登山どころではなかったかもしれません。この日でまだマシでしたか😅
猛暑・炎天下の登山における服装、装備、食糧(非常食)、飲料水などについて改めて考えるきっかけができました。