星山~櫃ヶ山ピストン アップダウンが続く縦走コース
櫃ヶ山・星山
(岡山)
2025年10月05日(日)
日帰り
【岡山百名山の星山と櫃ヶ山をつなぐ縦走路を歩く】
今回のコースで出発点としたのは、星山(ほしがせん)登山者駐車場<写真01>です。
近くにあった勝山美しい森キャンプ場は令和元年に営業を終了し、ビジターセンターも取り壊され、キャンプ場から延びている登山道も閉鎖されています。
その結果、現在ではこの豊かな森林帯の訪問者は星山登山者のみとなっています。
この日は早朝まで雨が降っていたようで敬遠されたのか、出発から下山まで誰一人お会いすることはありませんでした。
人間どころか、名物の勝山サル群団にも会えませんでした。
駐車場を出発し星山東登山口に向かって舗装道路を歩き始めるとすぐに晴れてきました。
駐車場の標高は610mほどで星山頂上は1,030mですので、標高差およそ400m余りの緩やかな登りが続きます。
ただし、早朝までの雨で何か所か滑りやすく注意を要する所もありました。
途中、前山東側で道が西と東に分かれます。どちらも細道で、西側のほうが多少歩きやすいです。往路は東側の道を歩きました。
この時期における他の山同様、ここでも様々なキノコが生育しており、中でもホコリタケの仲間<写真08>が比較的多く見られました。
成熟した球体の子実体の外皮が接触などの物理的刺激を受けると、頂部に開いた穴から胞子がほこりのように噴出することからこの名がつきました。
それを確かめるべく、もう穴が開いたのを連れが木の枝でつつくと、実際にほこりのような煙のような胞子がモワモワっ😊動画でそのシーンを紹介しています。
登山道の真ん中に点在しており、周辺数mはホコ天(ホコリタケ天国)でした😄
晴れたり曇ったりの微妙な天気で、星山(ほしがせん)<写真10,11>頂上に立つと、蒜山(ひるぜん)三座や大山(だいせん)など真庭市や鳥取県の名山が見えるはずが真っ白け😅
今回は星山から櫃ヶ山(ひつがせん)<写真40~46>までの縦走路をピストンする予定でしたので、復路で再び星山に寄った際に見えるだろうと期待し、頂上での滞在時間を最小限にとどめ縦走路を進みました。
基本、濡れていると滑りやすい黒土で急な箇所にはステップが切ってあります。
雨上がりでしたが水たまりやぬかるみはありませんでした。上りは大丈夫でしたが、下りは気をつけても片足が何度か滑りました。
また、時期によってはササが茂って体に当たります。
今回はきれいに刈られており、櫃ヶ山の西側の一部に刈られたササが散乱していましたが、気になりませんでした。
背の高いササもそれなりに日よけになりましたが、元々木陰が少ないので、猛暑や悪天候時は要注意です。
この縦走路は地形図を見てもわかりますが、アップダウンの繰り返しです。
星山頂上からまずは130m程の標高差のある下り、そこから登り返して標高943mの扇山<写真19>、946m峰<写真25>、941m峰、980mの五輪山<写真32~35>、959m峰とその双耳峰、そして最後に標高953mの櫃ヶ山と、トレランをされる方にとっては格好のトレーニング場所になりそうなアップダウンコースでした。
登山口から最初の標高1,030mの星山(ほしがせん)<写真10,11>までの高度差はわずか400m程度しかないのですが、全コースを通じての累計高度差は上りも下りも1,200mを超え、星山単独登山を2往復ちょっとするほどのエネルギーを費やすことになりました。
トレーニングも兼ねていましたので、程よいコースでした。
花が少ない時期ですが、フシグロセンノウ<写真23>などが何度か見られ、木の実が多かったのも印象的でした。
天気予報どおり次第に雲が少なくなり、目指す山々の展望も楽しめましたが、蒜山(ひるぜん)三座の下蒜山は雲がかかったりとれたりと、遠くは微妙でした。
それでもこれだけ見えれば退屈はせずにすみ、思いのほかあっけなく櫃ヶ山(ひつがせん)<写真40~46>に到着。
ツマグロヒョウモンのオス<写真41>などのチョウが舞い、雲がかかっていますが那岐山(なぎさん)山系<写真44>なども見えました。
ギリギリ木陰になっている箇所でのんびりエネルギー補給し、星山(ほしがせん)<写真10,11>での展望を楽しみに来た道を戻ります。
ところが、暗く低い雲が現れ、12時半過ぎには雨が降り始めました😅
幸い、すぐに樹林帯に入れたのでザックカバーだけつけて様子を見ることに。
樹林帯を歩いている間に雨はやんでおり、また日差しが戻ってきました。
ただし、乾いて滑りにくくなると期待していた足元はまた濡れて元通り😅
下りだけ注意しながら歩き、心配していた扇山<写真19>から星山(ほしがせん)<写真10,11>への登りもへばることなく、よし、星山頂上からの大山(だいせん)・・・あらっ😅
またしても下蒜山(しもひるぜん)頂上に雲、大山は白いベールの彼方でした。
本降りの雨に遭わずにすんだので、よしとしましょう。
ここからの下りも順調で、結局、連れの予想よりも1時間早く山行を終えられました。
【クモ、カナヘビ、ソウシチョウ、シカの宝庫】
他の登山者にはお会いしなかったものの、のべ14kmの山道を歩いている最中に動物との出会いが絶えることはありませんでした。
まずは断続的に続くクモの巣トラップ。多いのはやはりジョロウグモのメスで、産卵間近らしくお腹が大きい個体が見られました。
自然界最強の糸はクモの糸で、特にオニグモ類のは強いといわれていましたが、近年の研究でミノムシのほうが強いことが明らかになったそうです。
2番に落ちたとはいえ、オニグモの仲間の巣はやはり強力で、引っかかるとかなりの抵抗を感じます。
そのまま前進すれば切れるだろうと高をくくっていたら、思いっきり絡まって取っ捕まり、結局、立ち止まって連れにとってもらう羽目に😅
先頭を歩いていたので以降は注意しながら進んだのですが、それでも50回以上は引っかかりました😱
当然、引っかかった際には意図せずクモの巣を破壊してしまったので、申し訳ない気持ちもありましたが、すぐに修復されたらしく再び引っかかるケースもありました😅
また、縦走路では数十メートルおきにニホンカナヘビの幼体らしき小さなトカゲが道からヤブの中に逃げ込んでいくのを目撃しました。
晩夏に産卵し9月下旬頃に孵化した彼らは小さいコオロギやクモなどをえさにしているのでしょうか?
ニホンカナヘビがこの山域の登山道沿いに大量にいる小動物を食糧とする食物連鎖が垣間見えたような気がしました。
ヘビも何匹もいたので、食物連鎖の頂点に君臨していたのはヘビかもしれませんが、これだけたくさんのニホンカナヘビを見たのは初めてでした。
さらに、道の両サイドにある森林からは、ソウシチョウの鳴き声がたくさん聞こえてきました。
ソウシチョウは、もともとはインド北部や中国南部、ベトナム北部、ミャンマー北部に自然分布していましたが、日本に移入した後、国内では「かご抜け鳥」(何らかの原因で飼育環境から逃げ出し、野生化した鳥)と呼ばれる特定外来生物です。
つがいのオスとメスを分けるとお互いに鳴き交わしを行うことから、その名が付けられました。
警戒心が強いのか休むことなく動き回り、静止した姿を撮影するのは無理でした。
ウグイスなどとの競合が心配ですが、うまく生態系に入ってバランスを保ってくれたらと思います。
そして、たくさんいる動物の中でもっともインパクトを与えたのはニホンジカです。
何度かその姿を見ましたが、時には「どこに突っ込んだんや!」というぐらい爆音を上げて、すぐに目の届かないヤブに飛び込んでいきました。
これまで秋に聞いていた鳴き声はもっと抑揚があったように思うのですが、今回の鳴き声は一本調子でヒーとまるで人間の女性が悲鳴を上げているかのような響きでした。
知らない人が聞いたら大騒ぎしてしまいそうですが、ご心配なく😊
昆虫やハ虫類などの動物が苦手な方にとっては、この時期におけるこの山域は地獄となりますが、我々にとっては天国でした。
この山域の地形図に載っているオオサンショウウオ生息地も気になって仕方ありません。
国の特別天然記念物のオオサンちゃんにもいずれは会いたいと思っています。