10:00
16.2 km
1486 m
朝日岳・蚕玉岳・乗鞍岳(剣ヶ峰)
乗鞍岳 (岐阜, 長野)
2025.11.23(日) 日帰り
登山を始めてから、初めての雪山。 まずは、登ったことがあり、難易度も比較的低めの乗鞍岳から挑戦することにしました。 乗鞍スカイラインは冬季閉鎖と聞いていましたが、活動日記を見ると、やまぼうし駐車場から登っている方がいたので、そのルートを参考にさせていただきました。 ただ、軌跡通りに進んでいたつもりが、いつの間にか薮の中に迷い込み、気づけば約40分間、斜面の藪をひたすら掻き分け続ける地獄のような時間に突入。 途中で引き返せばよかったと思いましたが、まさかこんな状況になるとは想像もしておらず、進むしかありませんでした。 なんとか登山道に戻れたときは、心底ホッとしました。 いい経験にはなりましたが、同じルートを参考にされる方には、最初から必ず登山道沿いに進むことを本気でおすすめします。 その後はしばらく林道を歩き、雪が見え始めたところでチェンスパを装着。 さらに斜面が急になり、雪が深くなったタイミングでアイゼンへ切り替えました。 最初は「アイゼンだけでいいだろう」と思っていましたが、今振り返るとチェンスパを持っていって良かったと感じています。 バスで標高を稼げないぶん、登りはとにかく長く感じましたが、途中で車道を横切る場面が何度かあり、昔バスで通った道を自分の足で歩くのが、新鮮で開放的でした。 剣ヶ峰が見えてきたあたりから、雪はさらに深く、風も強くなり、トレースもなくなって不安が一気に増加。 アイゼン歩行に慣れていない状態だったので、雪庇がどこで崩れるかわからない恐怖と戦いながら、一歩一歩慎重に進みました。 登り始めて約7時間弱で、ようやく剣ヶ峰に到着した瞬間は、安堵のあまり涙が出そうでした。 夏に訪れたときと同じ場所とは思えないほど、冬の剣ヶ峰は別世界のように美しく、しばらく言葉を失いました。 余韻に浸っていましたが、時間も迫っていたので急いで下山。 やはり雪山とはいえ、下りは楽で、登りのときの恐怖も薄れ、登りの半分ほどの時間で無事に降りることができました。 色々と大変な山行でしたが、雪山でしか味わえない感動が確かにあり、本当に最高の体験でした。 まだ雪のシーズンは始まったばかりなので、これからも少しずつ経験を積みながら、いろんな山に挑戦していきたいと思います。