09:21
12.3 km
2121 m
雨でも楽しい光岳①
聖岳・大沢岳・光岳 (長野, 静岡, 山梨)
2025年09月20日(土) 日帰り
光と書いて、テカリと読む。 南アルプスの、いちばん南。 いちばん近い駐車場から、10時間。 日本百名山の、割と最後の方に残される遠い山。 そんなハードル高めのウワサに塗れたお山に、3年越しでやっと!やっと行けました。 登山口までの山道で、運転手なのに微妙に車酔いして、しかもおねむです。 そして天気は雨。oh... 予報よりだいぶ悪いですね! でも大丈夫! 南アルプス好きだから大丈夫! 樹林帯だから雨でも大丈夫! レインウェア大活躍するから大丈夫!! 睡眠不足からのナチュラルハイなのか、山への愛を試されているとしても、まあまあ合格できる自信はありました。 ただ、このテンションは一切顔に出ません。 寝起きの低血圧で林道1.5時間を歩いて、数時間登って、面平あたりでやっとエンジンかかってくる、スロースターターな私。 側から見たらただの眠い人でしょう。 さて、光岳の何が素晴らしいって、森がとてもとても素晴らしい。大優勝です。 標高約900m弱の易老渡から、橋を渡ってすぐのエリアは植林ですが、登るにつれてブナやミズナラの広葉樹の森になります。 さらに地道に登り続けること3時間ほどで、標高1700mから上くらいでコメツガを主とした針葉樹林となり、本領発揮の予感…✨ 倒木や木の根には瑞々しい苔がもふっていて、シダに覆われた林床に太く立派なシラビソが絶妙な感覚ですっくと立ち並び、土を抉ることなく水を湛える豊かな土壌は、呼吸する山、健康で健全な生命の循環をたっぷりと感じられます。 あゝ癒し。 ずっといたくなっちゃう場所ですね。 そうそう、いくら素敵な場所でも、指定のテントサイト以外で幕営してはいけません。 登山者たるもの、紳士たれ。 山を愛する人は、きっと皆紳士です。 しないよね?そんなこと。 さてさて、標高を上げても、易老岳を乗り越えても、三吉平を過ぎて岩がちな谷筋を登り詰めても、ここはずっと樹林帯。数少ないビューポイントも、真っ白です。風も強くなってきました。 たぶん、晴れていれば日本庭園の如く美しいであろう静高平も、顔面に風雨を受けてメガネが機能しにくくなっていたおかげか、水場の水が豊かに溢れ出ていたことくらいしか、まともに現認しておりません。 360度の大展望が人気のイザルガ岳も、今日はスルー。明日、ワンチャンあるかしら。 この辺りで標高は2500mほど、植生は低いダケカンバとハイマツになります。光小屋も近いらしい。見えないけど! ちなみに、この日の夜の小屋番さんのお話しだと、光岳のハイマツは地球上のハイマツの南限であり、ライチョウ生息地の南限でもあるという、特別な南限。 さらに、光小屋の手前の草原、亀甲状土は、氷河期の名残りとして有名な一帯です。 標高2,000mより上は、本州で唯一の「原生自然環境保全地域」だそうです。 わぁーなんだかもう、地球のロマン盛り盛りではありませんか⁈ 個人的には大好物です。 どうりで、行動時間の長さを感じさせないくらい、ずっと楽しく歩けるわけです。 贅沢なコースですね〜 暴風雨だろうがノービューだろうが、登山口からおよそ9.5時間、飽きもせずイイトコロダナ-を繰り返し繰り返し呟きながら歩き倒したわたくしの、心踊る道のりを、ご理解いただけるでしょうか。 前後しましたが、15時ぴったりに、やっと光小屋に到着。 うとうとしながらお集まりのお客様の笑顔の交流を眺めて温かい気持ちになり、ピリ辛の豚汁と銀シャリのあったか晩ご飯をいただいてお腹まで温まり… 一日の終わりは強風の音が子守唄代わりの、ドームテントにて。 なかなか贅沢な個室感の中、眠りにつきました。 明日は晴れてくれるといいな。