07:05
3.9 km
846 m
奥穂高岳 晴天なり!! 気温4℃ 風10m 百名山98座目!! 2日目
槍ヶ岳・穂高岳・上高地 (長野, 岐阜, 富山)
2025.10.20(月) 日帰り
【目指せ!! 奥穂高岳!! 第2日目 日本百名山98座目チャレンジ】 *画像はスマホのデータのみ *バッテリー脆弱につき、一日ごとにアップ 今日の目標はただ一つ、奥穂高岳山頂に立つことのみ。 天気の回復が遅れ、朝6時時点でも涸沢辺りでは小雨が降っていた。昼に近くなる程天候は回復するはずなので、出発をギリギリまで遅らせることにする。 8:00を過ぎると靴置き場に登山靴はなく、残っているのは私のだけ。コースタイムから7時間あれば大丈夫だ···遅くても9時までに出発すればいいという思いがあったのだ。 朝の時間帯 涸沢小屋のWiFiは試験中で安定せず、ネットが繋がらない。 天気の見通しが分かったのは、涸沢小屋を出発して1時間半後だった。やはり天気の回復が遅れ、「晴れ」マークは11時以降となっている。予想的中、穂高山荘直下で力強い太陽の光が照りつけてきた。 常念岳辺りから広がってきた「青空」が、やっと奥穂高岳上空までやって来たのだ。 空はどこまでも碧く、最高の登山日和となった。本当に朝の重苦しい灰色の曇は消え、眩しいまでの「青」が広がっている。 2020.9.21 生まれて初めてアルプスに挑んだ「常念岳登山」の日もこんな青空だった。常念から見える穂高は雄大で重厚だった。 蝶ヶ岳へ続く登山道は実に美しく、眼下には色とりどりのテントが設営されていた。その常念を今日は奥穂高から眺めている。端正な山容が青空バックに浮かんでいるのだ。 今日で百名山は実質上のコンプリート。 あと残るは「筑波山」「草津白根山」。 奥穂高岳の山頂からは富士山をはじめ、これまで登った山々が勢ぞろいだ。みんな笑顔で祝福してくれている。 先日ヨレヨレになってたどり着いた「槍ヶ岳」も手の届きそうな所にある。雨で苦労した「鷲羽岳」「水晶岳」も悠然とこちらを観ているんだ。夏の日差しが強かった笠新道から山頂をめざした「笠ヶ岳」は今日も美しい稜線を見せている。 出発地点の上高地はミニチュア模型のようだ。 ちょうどお昼に頂上に着いたので、小屋で作っていただいたお弁当を頬張る。風が当たらない稜線裏で、お日様をいっぱい浴びながらのお弁当。考えてみれば百名山の頂上でお弁当を食べたのは数えるほどだ。余程 天気が良く、日程的にゆとりがないと、ゆっくり頂上でお弁当とは行かないのだ。 と、前穂高岳の方から凄い勢いで登って来る外国人らしき骨格の若者がいる。みるみる姿が大きなる。あっという間に頂上到着、気が付けば彼も風避け稜線裏で休憩だ。トレランスタイルで水(スポーツ、栄養ドリンク)の入った袋を持っているだけ、筋骨隆々だ。岳沢を出発してこの後直ぐピストンで戻ると、上高地を指指しながら教えてくれた。 あなたはグレイトだ!!と告げると、少年のようにはにかんだ。雲が流れ富士山が見えたので教えてあげると、彼は既に認識していて、綺麗な山だと答えてくれた。お互いに今日の成功を喜び山頂を後にした。本当に奇跡的に同じタイミングで登頂した仲間と、ほんの短い時間でも同じ空気を楽しむ、これも登山の醍醐味だ。 さあ、問題は登りより「下り」だ。登頂は通過点に過ぎない。難所は限られているのでゆっくり集中して下ろう。幸い夏山に比べると絶対的に登山者が少ない。今日も下山時には辺りには誰もいない。上りでスライドしたのも僅か4名、誰にも気兼ねなくマイペースでゆったりと下れば良いのだ。 難所も難なくクリアし穂高山荘前で一息つく。 山荘前のテラスはまだ2時前にも関わらず、半分は奥穂高岳の陰に入っている。陽だまりを選んで涸沢カール、青空バックの前穂高岳を眺めながらのオヤツタイムだ。16:00頃までに小屋に帰ればいいので気楽なものだ。 穂高山荘からの下りにも楽しい出来事があった。ベルギーから来たという2人連れ。「あとどのくらい??」との問いから暫し談笑。「あと40分くらいだよ、どこから来たの?」「ベルギー」「今日は穂高小屋泊まり?」「そうだ」「何日日本にいるの」「22日、そのうち4泊が上高地周辺」。ビックリした22日偶然か??。一昨年、北岳で出会ったベルギー人も22日の日本ツアーだった。彼らは北岳の他にも「焼岳」にも登ったと言っていた。そこで「奥穂高の他にも他の山登る?」と聞いてみたが「ここだけ」との返答。海外からのツアーも随分様変わりしてるんだと。お互いに「良い旅を!!」と笑顔で言葉を交わしてそれぞれの目的地へ。 ゆとりは「豊かさ」まで連れてくる。僅か4km足らずを7時間かけて歩く。その道すがら、美しい風景、雄大な山容を眺め、時には肝を冷やし、時には見知らぬ友と出会う。今回は今後の遠征のモデルパターンになるような、百名山チャレンジの中でも特筆すべきものとなった。 今回は、贅沢にも涸沢小屋に2泊という日程だ。一日目のスタートがマイカー規制の為に、夜中スタートと行かなかったこともあるが、最後の最後で事故だけは避けたいと言う思いも働いた。当初、19日の穂高山荘を予約していた。ところが天気が思わしくなくないのでキャンセル。しかし、3000m級の山へ順化する準備はできているので、何とか雪が降る前に登ってしまいたい。そこで、天候が悪くても移動だけなら問題のない「上高地」〜「涸沢小屋」を19日に、翌日 オクホアタック、翌々日下山&帰還。以上の日程を思いついた。後は涸沢小屋に空きがあるかどうかだ。涸沢小屋はネット予約がないので直接電話するしかない。満室なら今年のアタックは断念せざるを得ないだろう。電話の結果は「もう涸沢カールの紅葉は終わってますよ」紅葉目当てでないことを告げ「連泊」をお願いする。2〜3分後「お受けできます」と天使の声。これで奥穂高岳行が決まった。実に出発2日前のことだった。 幸運が重なり今ここ涸沢小屋にいる。あれほどの青空は、今、雲に覆われ星一つ見えない。夏でも3000m級の山は一日中晴れていることは稀なことだ。日中4時間余りでも晴れてくれた事に感謝だ。 5年前、コロナを機に再開した山行、最初は「ふるさと兵庫の山100」そして兵庫県内「宍粟50名山」を踏破、続いて「日本百名山」へと範囲は広がる。コンセプトとしては北と南から攻めて最後はアルプス。 まず九州からスタート、開聞岳の後は屋久島に向かったのも懐かしい。九州を終えると夏には北海道がターゲットとなった。移動距離の長さだけでも大変なのに「幌尻岳」という最難関が待っていた。途中に山小屋はない。テント泊の経験のない私には「日帰り」しか選択肢はなかった···次々と苦しかったけど、その度に工夫と気持ちで乗り切った山々が浮かんで来る。 今夜はきっといい夢見るだろう!! 【ザイティングラート Sritengrat】 ドイツ語では「側稜線」「支尾根」の意味ですが、奥穂高岳へのルートでは特徴的な尾根の名前として使われます。岩と植物が混在する尾根で、途中には鎖場や梯子もありますが、ゆっくり挑めば大丈夫だと思いました。やはり、上りより下りの方が注意が必要でしょう。今日はお日さまも出て、岩が乾いていたので危険は感じませんでした。が、荒天の際は細心の注意が必要です。3点支持守って安全第一で下りましょう。 【穂高山荘〜奥穂高岳へ】 まず最初に眼前の絶壁の鎖場と梯子の難所が、立ちはだかります。鎖のない場所もあり集中力が途切れないように。ルートはペイントが施されているので問題はありません。今日は朝方小雨が降っていましたが、私が登った11頃には良く乾いていましたので問題はありませんでした。やはり雨天は要注意⚠️。 絶壁を登り切ると、後は普通の登山道になります。少しガレていますが問題はありません。 言い忘れましたが、今日は絶壁エリアは10m以上の西風が吹き、尚且つ山の陰に入るので、薄着の私は低体温の危険を感じました。安全を確保した上で、すぐに防寒着を加えました。山荘前では全く状況が違ったので面食いました。 memo**memo** ①水分補給は500mlで少し余る 起床〜出発前に500mlを飲む ②朝食、昼食はお弁当にて オヤツタイムは「きんつば」 ③登山ポールはザイティングラート手前まで 一本杖で進む 帰路はその逆 帰路もザイティングラート以降使用