2024春鈴鹿第2弾!可憐な花と魅惑の稜線☆岩ヶ峰・釈迦ヶ岳から仙香山・中峠
釈迦ヶ岳
(三重, 滋賀)
2024.04.14(日)
日帰り
最近レポのベストショットが花ばかりです。春ですからね(^^)…と言うわけで2024春鈴鹿第2弾!なんと8年ぶりに釈迦ヶ岳を訪れます☆
今回の目的は2つ!
まず1つめは「百花繚乱の花を愛でる!」です。
今回のルートは八風キャンプ場から岩ヶ峰を経由して釈迦ヶ岳に登るルート。この岩ヶ峰ルートは少し前から温めていたんですが、4月に入ってから岩ヶ峰ルートに花が咲き乱れている!という情報をキャッチ☆これはもう行くしかありません!
そして2つめは「魅惑の鈴鹿主稜線を歩く!」です。
2年半前、2021年の秋に鈴鹿第二章の最初の山として三池岳に登ったときに、三池岳から中峠(正確に言えば仙香山)まで主稜線を歩いたんですよ。
https://yamap.com/activities/13847282
この稜線歩きの素晴らしいのなんのって!
開放的で明るい稜線。東側は常に大展望。街と海を眺めながらの稜線歩き。真っ白な砂礫、緑の苔、花崗岩の巨岩・奇岩も見ることができる。
中峠から釈迦ヶ岳の勇姿を眺めながら、絶対ここから先、釈迦ヶ岳までの稜線も素晴らしいに違いない!いつか必ずこの区間も歩いてみよう!…そう思ったわけです。その釈迦ヶ岳〜中峠の稜線を、今回しっかり歩いてみようと思います(^^)
駐車地は三池岳に登った時と全く同じ、八風キャンプ場近くの駐車スペース。今回のルートは岩ヶ峰を通ってそのまま主稜線に乗り釈迦ヶ岳へ。折り返して主稜線を中峠まで歩く。下山は三池岳の時と同じ、中峠から八風キャンプ場へ下るルートです。
6:10、それでは出発!
岩ヶ峰ルートの登山口は駐車地のすぐ横。少しだけ林道を歩き、沢を渡って山に入る。いきなり急登です!しかしこれも想定内。これくらいの急登は覚悟の上。これが登れなきゃ鈴鹿は歩けませんから!(^^)
鈴鹿山脈は「傾動地塊」という特殊な地形です。南北に長い鈴鹿山脈は断層に沿って隆起してできた山脈。その断層に沿って隆起した時に、断層の反対側に傾きながら山が持ち上がったんですね。主稜線の東側の斜面は断層に沿って隆起した断層崖です。そして西側はなだらかに傾きながら滋賀県側まで山並みが続く…東西非対称の山脈なんです。
鈴鹿セブンマウンテンなど人気の山の多くがこの主稜線上の山です。街から山に登ろうとすると、当然この断層崖の東斜面を登り上げることになる。これが「鈴鹿の山は急登が続く厳しい山が多い」という一般的なイメージに繋がっているのでしょうね。ま、イメージというか、実際東斜面は間違いなく急登ばかりなんですけど(^_^;)
ただこの断層崖、悪いことばかりじゃない。登り切ってしまえば東側は遮るものが何も無いのでとにかく展望がいい!例えば竜ヶ岳や入道ヶ岳の山頂から東を見ると、足元の真下に街が広がっていて、その先に海が見える。まるで空を飛んでいるような気分になります。そして反対側の西を見ると、どこまでも山並みが続く。これが傾動地塊の地形的特徴です。もちろん主稜線も同じで、木々が無ければ東側は大展望になるわけです。
今回の岩ヶ峰ルートもまさにその断層崖の東斜面を登るコース。三池岳に登るルートもなかなかの急登続きでしたけど、この岩ヶ峰ルートも厳しいです!
しかしなぜだろー?相性がいいのか、鈴鹿の断層崖登りはあまり苦にならないんですよ。個人的には結構登りやすい好きな斜面です。この鈴鹿中部は花崗岩帯ですから、厳しい岩場登りなんかも多いですが、岩場の急登は大好物!キツいよりも楽しいが優って、あまりしんどさは感じません。
鈴鹿の山はそれほど標高が高くありませんし、この東斜面も距離が短いですから、とにかく気合入れて急登を登り切る!登ってしまえばそこは天国、パラダイス!みなさんも頑張って断層崖を登りましょう!☆
あ、話が逸れちゃいましたね(^_^;)
時折り緩斜面やフラットなところもありますが、基本厳しい急坂を登り続けます。
取り付きからほどなく…あ!花!イワウチワです!(*'▽'*)
春を代表する可憐な花です。淡いピンク、花弁のヒラヒラ…なんでこんなに可愛いんでしょ?(^^)
それからツツジが鮮やかなピンク色の花を咲かせてますね。コバノミツバツツジだろーか?…なんて思っていたら、淡いピンクの花をたくさんつけた木があります。おー!アカヤシオが咲いてる!
前回、8年前に釈迦ヶ岳に訪れたのは5月でした。
https://yamap.com/activities/340023(ちなみにこのレポのベストショットでYAMAPの写真コンクールに入賞し、グレゴリーのリュックをいただきました!*\(^o^)/*←プチ自慢)
その時は山一面にシロヤシオが咲き乱れていて、釈迦ヶ岳はシロヤシオの山なんだ…と勝手に思っていたんですが、アカヤシオも咲くんですね。
北山が近づくと、地面近くに白い小さな花がたくさん咲いているのを見つけました!バイカオウレンです!咲き残っていてくれた*\(^o^)/*
雌しべの子房も大きく膨らんで飛び出しちゃってますが、それでもやっぱりバイカオウレンはカワイイ☆
岩ヶ峰が近づき岩場の斜面が一層厳しくなってきた辺りでショウジョウバカマ発見!一つ見つけると次々と見つかるもので、気がつけばショウジョウバカマだらけ(^_^;)
もうそこらじゅうで花が咲き乱れてます!歩いていて視界から花が途切れることがないほどの密度。これはまさに百花繚乱!
出発してからおよそ2時間、岩ヶ峰に到着(^^)とにかく花があると引っかかっちゃう。全くまともに進んでないので、時間はアテにしないで下さい(^_^;)
遠目に見ると立派な山なんですが、登ってみるとただの登山道の通り道。しかしこの辺りもバイカオウレンがたくさん咲いている。さあ、主稜線はもうすぐ!行きましょう!
さらに岩場や急登をよじ登って主稜線に乗りました!もう厳しい上りはありません(^^)
雰囲気が全然違いますねー。とても開放的で明るい。なだらかなアップダウンに沿って、一本道が続いています。めっちゃキレイで清々しい(^^)
釈迦ヶ岳は目の前です。あとひと上り頑張りましょう!
出発してからおよそ2時間半、8:40、8年ぶりの釈迦ヶ岳登頂です!*\(^o^)/*
山頂は小広場。山名が記された立派な石標があります。これ、8年前は折れて倒れてたんですよ。新しく作り直されたんですね。ヨカッタ、ヨカッタ(^^)
それから三等三角点。ありがたくタッチ☆
展望は…朝の雲は次第に晴れてきて青空も見えるんですが…まだ少しガスってますね。春霞もあるのかな?残念ながら遠方は効きませんが、それでも眼下の街の様子は薄っすらと見えています。
釈迦ヶ岳山頂では立ち休憩だけにして、魅惑の稜線歩きと行きましょう!来た道を戻って中峠まで鈴鹿主稜線を歩きます。
岩ヶ峰への分岐までは下り基調。分岐から先は穏やかなアップダウンを繰り返しながら道は続きます。とにかく開放的で明るくて気持ちがいい。相変わらず景色は春霞であまりよくありませんが、天気はめちゃめちゃよくなってきました!一面の青空。日差しがキツいなぁ…気温も高いし春というより初夏の陽気。ちょっと暑いよ(^_^;)
稜線の風景は仙香山が近づいてくるとさらに美しくなってくる。
真っ白な砂礫が日差しで眩しい!そして緑のヒカゲカズラと一面に生した苔。花崗岩特有の巨岩や奇岩もあちこちに点在する。そしてこの稜線でもたくさんの花を見ることができます。高い木はあまりありません。アセビが多いです。両側をアセビに挟まれた狭い小径もある。まだ花が少ないので通れますが、満開になったら花をかき分けながらじゃないと進めませんね(^^)
稜線はずうぅっと先まで見えています。遠くを人が歩いているのも見える。その先には三池岳。さらに奥には竜ヶ岳が見える。さらにさらに奥には鈴鹿最高峰御池岳を望むことができます。
とにかくひたすら気持ちよく歩いて仙香山に到着。ここも通り道のピーク。中峠まではひと下り。
釈迦ヶ岳からたっぷり1時間かけて稜線歩きを楽しみ、9:45中峠に到着*\(^o^)/*今日はここで休憩にします。
45分の休憩ののち、10:30下山開始!下山ルートは三池岳の時と同じ、このまま中峠から沢沿いを下って八風キャンプ場に下りるルートです。
かなり厳しい下りのイメージが残ってたんですが、そーでもないな(^_^;)2回めだからかな?きっと体が覚えているんでしょう。
しかしこのルートも面白い。中峠から下り出した途端に沢の水音が聞こえる。八風峠への分岐の辺りでは、もう立派な川です。
何度も沢を渡りながら、広い河原の河原石の上を歩く。これも鈴鹿あるあるです。道がわかりにくいですが、探せば必ず赤ペンキが見つかりますから、そこを目指して歩きやすい石の上を進んで行く感じになります。
沢沿いの山道も花が多いですね!そしてこのルートで今日最大のイワウチワの群落を見つけました。登山道沿いの斜面のずっと上の方まで一面にイワウチワが花を咲かせている。これは凄かった!(*'▽'*)
最後はのんびりと広い林道を歩いて三池岳登山口近くに下山。車道を5分歩いて駐車地まで戻ります。
中峠からおよそ1時間20分、11:50無事下山完了です☆
それでは今回の総括…
私は鈴鹿中部ではこの釈迦ヶ岳周辺の山域が一番好き(^^)鈴鹿の良さを存分に感じることのできる山域だからです。
鈴鹿中部の核といえば人気の御在所岳や鎌ヶ岳を思い浮かべる人が多いと思います。もちろんそれぞれいい山なんですが、御在所や鎌というのはとても自己主張の強い、個性が際立った山です。「鈴鹿らしさ」というより、それぞれの山の個性が優ってしまっているように思うんです。
御在所や鎌に比べると釈迦ヶ岳には突出した個性というものがありません。だからこそニュートラルに鈴鹿の良さ、「鈴鹿らしさ」を感じることができると思うのです。
美しい森、渓谷の清流、季節ごとに咲く花、開放的な稜線、花崗岩の巨岩・奇岩、真っ白な砂礫、緑の苔、青い空!白い雲!そして素晴らしい大展望…もちろん厳しい急登や岩登りもたくさんある。それらを含めた「鈴鹿らしさ」…その「らしさ」を一番感じることのできるのが、この釈迦ヶ岳周辺の山域ではないでしょうか?
春のよき日にこのルートを歩けてヨカッタ。心から感動しています。おーっ!オレは今、鈴鹿を歩いるぞぉーっ!そんな喜びを全身で感じることができました(^-^)
みなさんも「鈴鹿らしさ」を感じたければ、ぜひ釈迦ヶ岳周辺山域を訪れてみてください。鈴鹿の魅力がたっぷりと詰まったとってもいい場所ですよ!
実は今年の春鈴鹿シリーズでは、もう1回この釈迦ヶ岳周辺山域を訪れる予定にしています。未踏の場所ですが、ここも素晴らしい場所であることは間違いない!5月のいい天気の日に行けたらいいな。きっと花も変わっているでしょう。
山一面を真っ白に染めるシロヤシオ…林道をピンクに彩るタニウツギ…山にはイワカガミ、シャクナゲ…
そんなイメージを想像しながら、じっくりと計画を練ることにします(^^)
今日は一層声を大にして叫びたい!
「鈴鹿の山にハズレなし!」*\(^o^)/*