投稿日 2022.12.09 更新日 2022.12.15

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初詣ハイクのススメ 2023|街から近くて気軽に行ける! 寺社にゆかりの山を歩こう

2023年は初詣とあわせて「歩き初め」をしてみませんか。お正月太りの解消だけでなく、寺社ゆかりの霊験あらたかな山を歩くことで、新年早々元気をもらうことができるに違いありません。そこで今回は、手軽に短時間で楽しめる大都市近郊のハイキングコースを厳選紹介。新年のタイミングで押さえておきたい、神社仏閣の種類や文化もあわせてお伝えします!

目次

仙台周辺のおすすめ初詣ハイク 関東周辺のおすすめ初詣ハイク
名古屋周辺のおすすめ初詣ハイク 関西周辺のおすすめ初詣ハイク
広島周辺のおすすめ初詣ハイク 福岡周辺のおすすめ初詣ハイク

初詣ハイクのススメ

巨樹にも神が宿ると信じた日本人(撮影:鷲尾 太輔)

日本独自の信仰形態・八百万(やおろず)の神

旧年の感謝と新年の祈願を込め、大晦日から元日にかけて各家庭の家長が地域それぞれの氏神様を祀る社寺にこもった「年籠り」が起源の初詣。例年正月三が日から節分の頃にかけて、各地の神社・寺院へ多くの人が訪れます。

ところで、私たちは初詣で何に対して祈っているのでしょう。もちろんそれぞれの社寺の御祭神・御本尊でもあるのですが、心の中ではもっと大きな概念としての“神さま仏さま”を思い描いているのではないでしょうか。

狩猟・農耕など豊かな自然の恵みで生活しながら、同時に地震・洪水・干ばつなど自然の脅威にさらされてきた日本人。私たちの祖先は、おのずと畏怖を感じる巨樹や滝など自然界の森羅万象すべてに神や精霊を見出してきました。これは「八百万(やおろず)の神」と呼ばれる、日本独自の信仰形態です。

山から新年の元気をもらおう!

奈良県橿原市・橿原神宮と畝傍山(tomさんの活動日記より

神や精霊が宿るとされる代表的存在が「山」です。食肉・木の実・きのこ・山菜などの食糧だけでなく、材木・漆・鉱物など社寺や住居の建築材料をもたらしてくれる山。さらにそこから流れ出た水は田畑を潤し、川を通じて海に運ばれた土壌の栄養素が沿岸の豊かな漁場を育んできたのです。生活の起点は山であると言っても過言ではありません。

山を数える単位は「座」ですが、これもその頂に神が座するという信仰に由来しており、多くの社寺が山中や山麓に位置しています。日本最古の神社・大神(おおみわ)神社(奈良県桜井市)のように背後にそびえる三輪山(466m)そのものを御神体とする場合も。また、穂高神社(長野県安曇野市)のように奥宮が上高地に、嶺宮が奥穂高岳(3,190m)に、と山奥や山頂に奥社・奥宮がある山も数多くあります。

難しい話はここまで、現代の私たちにも山は恵みをもたらしてくれます。マイナスイオンやフィトンチッド(樹木が発散する物質)が漂う自然の中を歩くことは身体面だけでなく精神面にも効果があり、リフレッシュにはぴったり。豊かな自然や小さな祠・石仏に心癒されながらたどり着いた山頂で、自分たちが暮らている街を眺望する……山は新しい年の元気をくれる場所なのです。

そして街から近く気軽に行けるいわゆる「低山」は、暑さや害虫などを気にせず歩くことができる冬がベストシーズンでもあります。寝正月による運動不足やお正月太りの解消も兼ねて、初詣ハイキングに出かけてみませんか。

正しい初詣の作法とは

寺院に鳥居がある高尾山薬王院有喜寺(撮影:鷲尾 太輔)

神社と寺院の違いって?

この疑問には様々な答えがあります。神主が祝詞を唱えるのが神社、僧侶がお経を唱えるのが寺院、あるいは神さまを祀るのが神社、仏さまを祀るのが寺院、などがわかりやすい違いでしょうか。しかしこれは比較的新しい考え。明治元年に新政府が「神仏分離令」を発するまでの日本人は、神仏習合という神さまと仏さまを同一視する宗教観で生きてきたのです。

このため現代でも、寺院なのに鳥居がある、寺院の境内に神社がある、ということは比較的珍しくありません。例えば高尾山(東京都、599m)にある薬王院有喜寺は現在は真言宗智山派の寺院ですが、御本尊である飯綱大権現を祀る本堂と鳥居がある本社の両方があるのです。

ではどう判断すれば良いのか?という声が聞こえてきそうですね。一般の方が外観から判断するのであれば、麻縄が付けられた鈴や御幣が付けられた注連縄があるのが神社、前述の通り仏像を安置しているのが寺院と覚えておくと良いでしょう。

初詣の作法・神社編

神奈川県伊勢原市にある大山阿夫利神社(撮影:鷲尾 太輔)

柄杓を持って左手→右手→口の順に清める手水(ちょうず)舎は神社・寺院両方にありますが、新型コロナウイルス流行以降は閉鎖している社寺が大半。ここではその他の参拝作法の紹介のみとしておきます。

鳥居の前で一礼して境内に入ったら、参道は中央(正中:神様の通り道)を避けて進みます。お辞儀をして拝殿でお賽銭を捧げたら、麻縄を持って鈴を鳴らし御祭神をお呼びしましょう。そして二礼二拍手一礼。拝殿前で姿勢を正したら、腰を90度に折り深く2度お辞儀、胸の高さで両手を揃え右手の指先を少し下にずらしたら肩幅程度に両手を開き2度拍手、そして手を下ろし指先を揃えてもう1度お辞儀します。

神社によっては二礼四拍手一礼(出雲大社・彌彦神社など)のように作法が異なる場合もあるので、各神社に掲示されている作法を確認しましょう。

初詣の作法・寺院編

紅葉の名所としても知られる神奈川県伊勢原市の大山寺の御本尊は不動明王(撮影:鷲尾 太輔)

山門前で一礼したら敷居を踏まずにまたぐよう注意しながら境内へ。本堂でお賽銭を捧げたら、姿勢を正して静かに手を合わせ(合掌)そのまま1度深くお辞儀をします。この時に唱える言葉は宗派・寺院によって様々ですが、御本尊の御名の前に「南無」をつけるのが一般的。南無阿弥陀仏、南無大師遍照金剛などそれぞれの御本尊に祈りを捧げます。

初詣に来たのがどこの誰かを明確にするために、必ず自分の住所・氏名を心の中で唱えた後にお願いごとを祈願するは神社・寺院共通です。また、忘れがちなのが帰り道、神社・寺院ともに鳥居・山門から出たら拝殿・本堂を振り返って一礼しましょう。

もちろん、これ以外の作法が提唱されるケースもあるので、まずは各神社・寺院の流儀に従うのがベスト。そして何よりも、作法という形式にとらわれるあまり感謝や祈願の「心」がおざなりにならないようにすることが大切です。

初詣におすすめの神社・寺院

例年日本一の初詣参拝者数と言われる東京・明治神宮(Kawausoさんの活動日記より

2023年の初詣はどこに行くのがおすすめ!?

新年の願いをどの社寺で祈るかは、もちろん自由。住んでいる地域の氏神・鎮守の社寺が一般的ですが、せっかくの機会、ここでは神社や寺院のご利益も踏まえた選び方を紹介します。

神社|各地域で最も格式が高い「一の宮」

武蔵国一の宮・氷川神社(あーちゃんさんの活動日記より

旧地理での各国(地域)で最も高い格式を誇るのが一の宮。例えば武蔵国(現在の東京都と、埼玉県・神奈川県の一部)の一の宮は氷川神社(埼玉県さいたま市)です。現在の都道府県とは違い、例えば静岡県は遠江国・駿河国・伊豆国に分かれそれぞれに一の宮があります。この機会に、自分の住んでいる地域や故郷の一の宮を確認してみませんか。

神社|勝負の年に参拝したい「八幡宮」

全国の八幡宮の総本宮・宇佐神宮(ドリムシさんの活動日記より

全国の神社でもっとも多いとされ、その数は4万社以上と言われる八幡宮(八幡神社)。武運長久の神・八幡大神(やはたのおおかみ)を主祭神とすることから、古くから武将に信仰されることが多い神社です。2023年に大切なスポーツの試合や社運を賭けたプロジェクトなど「勝負」を控えており、絶対に勝ちたい人におすすめの神社です。

神社|商売繁盛を祈願したい「稲荷神社」

全国の稲荷神社の総本宮・伏見稲荷大社(とっしーさんのモーメントより

五穀を司どる宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)と同一神とされる稲荷大神(いなりのおおかみ)を祀る稲荷神社。こちらは五穀豊穣を願う農民からの信仰を集めてきた存在です。家内安全や商売繁盛にもご利益があるとされ、現代では会社経営者も信仰する人が多い神社。2023年に新規開業する人や、新型コロナウイルスの影響から抜け出したい事業主の方におすすめの神社です。

神社|言わずと知れた学問の守護神「天満宮」

全国の天満宮の総本宮・太宰府天満宮(まあさんさんの活動日記より

学問に秀で政治家として京都の中枢で活躍しながらも九州に左遷され、無念の死を遂げた菅原道真。死後に天満大自在天神(てんまんだいじざいてんじん)として神格化され、天満宮に祀られました。総本宮は太宰府天満宮(福岡県太宰府市)とも北野天満宮(京都府京都市)とも言われますが、いずれも学問の神様として多くの人の信仰をあつめています。2023年に進学や資格取得の試験を控えている人に、おすすめの神社です。

寺院|病気平癒を願う「薬師如来」

薬師如来を御本尊とする京都・神護寺(ほこ杉さんの活動日記より

新型コロナウイルスの流行からはや3年近く、誰もがその終息を願っていることでしょう。またそれ以外の病気で、家族・親戚やご自身が闘病や治療中という人もいるのではないでしょうか。こうした人におすすめの仏様が薬師如来、その名の通り病気平癒のご利益があるとされています。醍醐寺(京都府)・薬師寺(奈良県)などが、薬師如来を御本尊とする代表的な寺院です。

寺院|厄除けを願う「十一面観世音菩薩」

十一面観世音菩薩を御本尊とする奈良・長谷寺(おりぶさんのモーメントより

2022年は災難続きだった、あるいは2023年に厄年を迎えるという人におすすめの仏様が十一面観世音菩薩です。あらゆる方向から寄せられる多くの人々の願いを聞き入れてくれるありがたい存在で、厄除けにご利益があるとされます。聖林寺(奈良県)・西新井大師(東京都)などが、十一面観世音菩薩を御本尊とする代表的な寺院です。

寺院|恋愛成就を願う「愛染明王」

高尾山薬王院有喜寺にある愛染堂(撮影:鷲尾 太輔)

誰もが人生で少なくとも一度は(場合によっては数度)願う恋愛成就。多くの明王は煩悩を断ち切るために厳しい表情をしていますが、愛染明王は人々の苦しみに寄り添って血の涙を流して真紅の姿になったという敬愛の仏様。煩悩の中でも「愛欲」を浄化してくれる存在です。千光寺(徳島県)・愛染堂勝鬘院(大阪府)などが、愛染明王を御本尊とする代表的な寺院です。

寺院|子授けや安産を願う「鬼子母神」

雑司ヶ谷鬼子母神堂(撮影:鷲尾 太輔)

2023年に出産を迎える人や、小さなお子さんがいるご家庭におすすめの仏様が、子授け・安産・子育て(こやす)にご利益があるとされる鬼子母神です。元々は子どもを食べる女鬼でしたが、仏様として祀られることによって子どもを守るご利益を持つようになったという珍しい出自。法華寺(兵庫県)などが、鬼子母神を御本尊とする代表的な寺院です。

初詣ハイキングの装備と注意点

岩山の中に寺院がある長野県・布引観音(撮影:鷲尾 太輔)

初詣を兼ねて「山を歩く」というと色々な装備が必要では?と思うかもしれませんが、今回ご紹介するコースは登山靴や大きなザックは不要。歩きやすい靴と防寒を考慮した服装が揃っていれば、初詣とあわせて楽しく歩けるハイキングコースを厳選しました。

選定基準は以下の通りです。
・歩行時間:2時間半以内
・歩行距離:5km以内
・上り累積標高差:300m以下

※一部、上記基準を超えるコースもあります。

初詣ハイクの注意点
・積雪などがある場合、低い山でも事故の危険があります。状況に応じて、無理な行動は慎みましょう。
・寺社の駐車場は参拝客に向けたものがほとんどです。登山の場合は、近隣のコインパーキングなどの活用も検討し、迷惑をかけないようにしましょう。
・寺社によっては拝観料などがかかる場合があります。現地案内に従いましょう。

今の積雪・凍結状況を「リアルタイム積雪モニター」でCHECK!

冷え込みも厳しいこの時期、天候や気象条件によってはコースが積雪・凍結していることも。こうした場合は転倒などのリスクもあるため、山麓での初詣だけに留めた方が良い場合もあります。

そこで活用してほしいのがYAMAPの「リアルタイム積雪モニター」です。340万ダウンロードを超えるYAMAPアプリのユーザーのみなさんが投稿した写真などのビッグデータをリアルタイムで分析、集計。今、積雪している全国のスポットをひと目でチェックすることができるのです。

使用法は簡単!
1.MAPを拡大・縮小するとエリア内の積雪に関する投稿写真が表示されます
2.興味のある絶景を見つけたら写真をクリック
3.写真撮影場所までのルートなど、詳細な登山情報を確認できます

の3ステップです。

さあ、まだYAMAPアプリを使っていない人は早速ダウンロードして「リアルタイム積雪モニター」をチェックしてみましょう!

ダウンロードはこちらから

 

※神社・寺院の開門日や時間、参拝料などは事前にご確認ください

トップ画像:ふじ爺さんの活動日記より
編集協力:鷲尾 太輔

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