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冬〜春のぽかぽか低山特集|冬の晴れた山は最高だ!!
いよいよ冬本番です。あまりの寒さに外出することすらおっくうになりがち、ましてや登山なんて無理…そう思っていませんか。
けれども冬だからこそ登山を満喫できる方法もあるのです。それが低山への登山。暑い時期には敬遠しがちなこれらの山が、冬は魅力的なフィールドへ変わります。
今回はそんな冬の低山の魅力と楽しみ方、注意点を解説します。関東周辺・近畿周辺のおすすめ低山も紹介しますよ。
目次
「冬の間に登山はお休み」はもったいない!

冬の間も登山を続ける効果とは(撮影:鷲尾 太輔)
冬山はこんな世界だけ…と思っていませんか(撮影:鷲尾 太輔)
冬の登山というと写真のような本格的な雪山登山を想像しがちです。確かに雪の高山へ登るには、高価なギアやウェアと、滑落などを防止するスキルが必要な上、雪崩などのリスクもあります。
けれども日本全国の山が雪に埋もれてしまう訳ではありません。特に大都市近郊の低山は、冬こそ登山に適している場所が多いのです。また、冬の間も登山を続けることは、大きなメリットもあるのです。
春から夏の登山へ向けた体力維持にも効果的!
新緑が芽吹き花が咲く春先の登山で起こりがちなトラブルが、体力不足や筋力低下によるバテや、思わぬ場所での転倒です。その原因のひとつとなっているのが「登山の冬休み」です。
運動不足がたった2週間続いただけでも、筋力は大幅に低下します。また、登り・下りを繰り返す登山に必要な筋力は、平地でのウォーキングだけでは維持することは困難です。低山であっても冬の間も定期的に登山を続けることが、春以降のアクティブな登山にもつながります。
とはいえ、義務的なトレーニングとして登山するのは気乗りしないですよね。ここからは、冬の低山登山の魅力を紹介します。
魅力がいっぱい!冬の低山登山

快適な冬の低山登山(撮影:鷲尾 太輔)
暑すぎず快適な登山を楽しむことが可能
昨今は気候変動の影響もあり、街中だけでなく低山でも春先から秋口まで熱中症のリスクがあります。
しかし冬に限っては、その心配とは無縁。適度なペースで歩けば身体も温まり、寒さも心地よく感じます。かといって大量の発汗で冷えを感じることも少なく、快適に登山を楽しめるのです。
また蚊・ブヨ・ハチ・ヒル・ヘビなど、不快で時には危険な生物が活動していないのも、冬ならではの低山の魅力です。紫外線の量も少ないため、日焼けの心配が少ないのも嬉しい点ですね。
静寂に包まれた空間を独り占め

静かな冬の登山道(撮影:鷲尾 太輔)
こうした低山も、新緑・紅葉シーズンは多くの登山者で混み合う場合がありますが、冬だけは別です。歩く人も少なく静かな山歩きを楽しむことができます。
広葉樹が葉を落としたこの時期は低山でも見通しがよく、他の季節には気づかなかった意外な眺望を発見したり、射し込む木漏れ日の暖かさを実感できます。
聞こえるのは落葉を踏みしめる自分の足音と風のそよぎだけ…本当の静けさを独り占めしながら、物思いに耽るのもよいでしょう。
クリアな視界がもたらす眺望

富士山などの眺望もいっそうクリアに(撮影:鷲尾 太輔)
冬場の、特に太平洋側はそもそも晴天率が高く、気温や湿度が低いため、空気が澄んでいる日が多いのが特徴です。
このため遠方までの視界がよく、他の季節では霞んでなかなか見ることのできない山や海を眺望することができるのです。
特に富士山をはじめとする高山は美しく雪化粧しており、自分が登ることはできなくても、その美しい姿に見惚れることでしょう。
フォトジェニックな白銀の絶景

霧氷など雪と氷の芸術も冬の風物詩(撮影:鷲尾 太輔)
山や標高・天候にもよりますが、冬は霧氷や樹氷などが出現することもあります。雪や氷が織り成す白銀の芸術は、クリアな眺望と並んで冬ならではのフォトジェニックな光景です。
ただしこうした場所では登山道も積雪・凍結している場合が多いので、後述する滑り止めを装着するなどの準備が必要です。また、雪のある山ではサングラス・日焼け止めなども対策しましょう。
可憐な花々にほっこり

可憐な福寿草(撮影:鷲尾 太輔)
冬とはいえ、低山ではこの時期ならではの花を楽しむこともできます。花木であればロウバイ・椿・梅など、山野草であればザゼンソウ・福寿草・節分草などが代表的な冬の花です。
寒さに負けずに美しく咲くこうした花を見つけて足を留めれば、思わずほっこりした気分になるでしょう。
冬の低山登山がもっと充実!ご褒美要素も必須

茶屋のあったかグルメ(撮影:鷲尾 太輔)
茶屋&地元グルメに舌鼓!
山中や山頂に茶屋などがあれば、ぜひ立ち寄りたいもの。メニューのラインナップはそれぞれですが、一杯のみそ汁だけでも、冬は身体の芯まで染み渡る温かさです。
目的が登山とはいえ、その1日は小旅行です。下山後にも地元ならではのグルメを味わえば、おなかもココロも満たされて、家路に就くことができるでしょう。
下山後は温泉でポカポカ!
冬の低山登山のもうひとつのご褒美が、下山後の温泉入浴です。暑い時期は汗を流すために立ち寄る機会が多い場所ですが、気温が低い中で歩いてきた冬には、一層うれしい存在です。
それぞれ効能豊かなお湯に浸かって、冷えた身体を温めたり、こわばった筋肉をほぐしたりすれば、疲労回復にも効果がありますよ。
冬の低山登山の注意点

レイヤリングで寒さ対策(撮影:鷲尾 太輔)
適切なレイヤリングで寒さと濡れ対策を
冬場の大敵は寒さによる低体温症や凍傷です。防寒・防水機能があるアウターと吸水速乾性があるインナーを重ね着するレイヤリングが重要なのは、冬でも同じです。天候や気温次第では暑さを感じる場合もあり、こまめに着脱して体温調整しましょう。
また、特に末梢部位は冷えやすいものです。特に手袋は防水・防寒性のあるものか、濡れてしまった時の予備を用意しましょう。その他、耳まで覆える帽子やネックゲイターなどの小物も重宝しますよ。
滑り止めでスリップを防止

比較的平坦な路面で活躍するチェーンスパイク(撮影:鷲尾 太輔)
低山とはいえ、降雪直後や早朝の放射冷却などで登山道に残雪や凍結した箇所がある場合があります。また今回は、初心者向けの雪がある山も一部紹介しています。
積雪・凍結した登山道ではスリップを防止するため、チェーンスパイクや軽アイゼンなどの滑り止めを装着してください。落葉の下の地面が霜柱で凍っていた…という時の御守り代わりにも、チェーンスパイクは持っておくと安心ですよ。
また積雪が多い場合は登山靴への雪の浸入を防止するため、スパッツ(ゲイター)を装着するようにしましょう。
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使用法は簡単!
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の3ステップです。
リアルタイムな状況を知りたい
冬も楽しく低山登山を楽しもう!

冬ならではの眺望(撮影:鷲尾 太輔)
他の季節にはない魅力や満足感を得られる冬の低山登山は、楽しいだけでなく体力維持にも効果がある一石二鳥のアクティビティです。
何よりも低山ということで歩行距離・時間が短いため、天気予報などを見て気軽に出かけられるのが大きな魅力です。
今度の休日は、身近な低山で冬を楽しんでみませんか。
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執筆・トップ画像撮影=鷲尾 太輔(山岳ライター・登山ガイド)
山岳ライター・登山ガイド
鷲尾 太輔
登山の総合プロダクション・Allein Adler代表。山岳ライターとして、様々なメディアでルートガイドやギアレビューから山登り初心者向けのノウハウ記事まで様々なトピックを発信中。登山ガイドとしては、読図・応急手当・ロープワークなどの「安全登山」から、写真撮影・山岳信仰・アウトドアクッキングなど「登山+αの楽しみ」まで、幅広いテーマの講習会を開催しています。とはいえ登山以外では根っからのインドア派…普段は音楽・アニメ・映画鑑賞や、読書・料理・ギター演奏などに没頭しています。
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