3度目の唐松岳

前回の続きです。 山荘で美味しい朝ご飯をいただき、3度目の正直を祈り唐松岳へ出発しました。 山荘を出てすぐ、目の前に広がる美しいモルゲンロート。 これを見れただけでも来て良かったと思えました。 少しずつ色が変わっていく景色を撮りながら進みました。 トレースはバッチリつけられており（先行組の方ありがとうございます）、昨日とは大違いでめちゃくちゃ歩きやすい😂 周りを眺めながら歩く余裕もありました。 とてもスムーズなペースで進み、あっという間に昨日撤退した丸山ケルンに到着。 風も穏やかで、視界も良好。 これはいける...！そう思っていた時期が僕にもありました。 順調に登り続け、山荘目前というところで岩稜が目の前に立ちはだかりました。 周りの方々が岩を掴みよじ登っている姿で足がすくみ、体が前に進むことを拒んでいました。 登山で初めての恐怖。 自分がここまで死を恐れているとは思わなかった。。。😇 えっ、みなさん滑って転がったら死にません...?死なないの...? 目の前で呆然と立ち尽くして、ただただ時間が過ぎていきました。 結局、気持ちは落ち着かずここで撤退を決意。 あと少しだったけど仕方ないよな...と後ろ髪を引かれる思いで下山していましたが、悔しさが限界突破して変なスイッチが入り、やっぱり戻ろう！風が強くなってきたけど関係ない！という気持ちで再び下りてきた道を登り始めました笑 うぉー！と登っていましたが途中、先ほど話していたカップルが戻ってきたので話を聞くと、頂上山荘の横が台風並の強風で進めなかったとのこと。 ここで殺人的な強風で進めなかった日のことを思い出し、ようやく諦めがつきました。 どの道無理だった。。。😂 帰りは気持ちを切り替えて、景色を楽しみながら下山しました。 今回、3度目の正直にはなりませんでしたが、初めての山荘、ホワイトアウト 、モルゲンロート、恐怖 などなど、初めてだらけの掛け替えのない思い出がたくさんできました。 あんなに怖い思いをしたのに、帰りのバスには楽しい思い出に。 出発前は色々迷ったりしましたが、唐松岳に決めて良かった。またいつか挑戦したい。 帰りのバスに揺られながら、次はどこへ登ろうかと山のことを思うのでした。