活動データ
タイム
22:27
距離
23.6km
のぼり
2862m
くだり
999m
活動詳細
すべて見る結論、中央アルプスコンプリート。最後の安平路山藪覇。 最初にお断り。これは二泊三日の山籠もり「藪山放浪記」です。これからここ(中央アルプス藪山縦走路)を計画される方、数字的にはあまりにも自慢できるもんじゃあ御座いませんので参考にはなさりませんようにお願いします。HEROHERO壮絶遭難すれすれ放浪の旅と申しましょうか、ただただやっとこさ生きて帰って来た一つの例としてならご参考に。やっとこさ物語で御座います。危険な処はほぼほぼ無いですが迷う処は無限のコースでした。 兎にも角にも深い笹薮だらけ、道が無いコースなのです。 3月雪藪で撤退した中央アルプス最後の安平路山、リベンジだ。 安平路山やるにしろどうしてもここは・奥念丈岳・袴腰山・浦川山・安平路山の笹山激藪縦走路をやってみたい。というのが人情で御座います。 非力で身の程知らずの怖いもの無しがあろうことかここに挑戦。三日間休みあるのでのんびりヘロヘロ登山で何とかなるはず。帰れればいい。ということで中日天気が微妙だがもうすぐ雪、今年ラストチャンスかなということもあり強行突破。 藪漕ぎ、大したことは無いはず、、、だが大したこと有ったんです~。いつものことですけどね。 3月の挑戦は中央本線南木曾駅ー幸助BSー大平から入ったがすりこ木山にも届かなかった。 あの時大平街道のロード、峠までの登りがきつかったのを嫌って今回は逆コース。 飯田線山吹駅ー本高森山ー大島山ー念丈岳ー奥念丈岳経由で挑戦。水場が有って嬉しいコース。 でもアップダウンのキツイコースでした。 一日目(早くも誤算) 少なくても念丈岳辺りまで登って幕営したかったが大島山手前の水場までしか届かなかった。 この時点で何故かもうHE路HE路。久々のテント装備だからか?ダメだこりゃ!先が思いやられる。 道は整備されててすこぶる良かった。犬の散歩のご婦人と念丈岳まで登られた男性の方一名とスライド。大澤の泉の情報ゲットで安心。 駅から登山口までの7kmが余分だったか清水平までが精いっぱいだった。取り敢えず水汲んでテント張ってすぐ寝て夜中起きて鍋喰ったがあまり食欲無し。大丈夫かなあ! 二日目(寒いのでグズグズ出発、奥念丈岳に着いたのが10時でもう大バテ、そして私には長すぎの藪漕ぎ縦走路突入、最後はやっとこさ安平路小屋見っけが22時だよ。これはもう遭難すれすれ四苦八苦の1日) さてさて朝焼け見ながらルンルンでスタート。心配された天気は良さそうだ。ただこれから行く藪山縦走路にはガスがかかっている、、、。大島山ー念丈岳ー奥念丈岳は厳しいアップダウンで既にもうバテバテ。個人的にはここが一番きつかった~。奥念丈岳でしばし思案したふり。このまま烏帽子岳から周回して帰ろうか?越百小屋まで行ってのんびり過ごそうか? いやいや逃げちゃダメダメ。安平路山リベンジでしょ。と励ますふり。最初から結論ありきじゃん。ガスのなか袴腰山方面はかすかながら何とかうかがえる。 ということでいざ藪山突入。噂通り道は無い。所々有るような気がするが気のせい。赤い印も忘れた頃に見かける程度。危険な処も無い。ただただ100パーセント笹薮。笹海。頼りになるのは稜線のみ、この稜線さえ間違えなけりゃ恐れることは無いコース。なのだが稜線を間違ったら途端に魔界と化す。恐ろしや恐ろしや、、、。 でも最初は楽しい楽しい楽しいぞ。藪漕ぎも大したことは無いな楽勝。私にとってこの楽勝と思った瞬間から何故かいつも決まって苦行が始まるのだ?多分なめてかかる状態になるのかもしれない。稜線を外さないように注意しててもついつい支尾根にひっぱり込まれ気付いてルート復元を図るためにトラバースしようとするも余計時間がかかる。もとに戻った方が早いのにこれはもうやめられないのか?呆れる。これを何度か繰り返す。 当然スマホGPS確認が頻繫でバッテリー消耗も激しい。それに残量40パーセントなのにGPS精度がなんちゃらかんちゃら。使えねえ?ついには袴腰山頂上付近で嘘情報???GPS???。グルグル廻るもいったい何処が頂上だったのやら結局分からんかった。天気悪いとGPSの精度落ちるみたいだ。充電70%でGPS復活、一安心でまた歩きだす。だがもう既に正午過ぎてるし~。でも今日中には安平路小屋までならなんとか行けそうだよ。 で次の浦川山へ。綺麗な笹山だ。笹は深い。美しい稜線だ。静かだ。処で誰にも会わない山だなあ。 3連休なのに人気無いのかな?奥念丈直下で鳥の羽がむしられた後を見て以来生き物の気配はみじんも感じられない。鳥のさえずりすら無い。餌が少ないのか。静かな山だ。風の音と笹の音しかしない。終始孤独な縦走路を存分に楽しめた。と云えばカッコいい!が、、、。熊に出会ったらお終いではある。居ないはずはない。ただこの時期里の近くにえさ場は有るはず、、、。などと希望的観測。 で時折こけまくったり滑ったりの格闘劇。ただ笹のクッションで痛くはない。むしろ気持ちいい位だ。 ただ段々きつくなってきた。コース半分位で疲れた。飽きた。もう動きたくねえ。が始まる。ガスで濡れるし~。こんなとこ人間の来る処じゃ無いな。まっそれは事実だねえ、、、。 その都度気を取り直して遅くてもまっ歩いてりゃあいつか着くさの精神。牛歩でいいや。兎に角平泳ぎ。手動かし、足動かしてろ。 しかし歩いてる時間よりルート確認のため、道中スマホ見る時間のほうが多くて長いような気がする。半端ない。バッテリーも余分過ぎる量を持って来たつもりだったのだが、、、。足りません。それもこれもガスで稜線が分からないからなのだ。取り敢えず安平路山への登りまで行けばGPS 無しでも何とかなりそうだがそれでも明るいことが条件だな。ナイトハイカーもここ藪山では無能。 安平路山からは道が有るので兎に角安平路山の姿を見たい、、、。がそれは叶わなかった。そうこうしているうちに浦川山と安平路山のコル?に着いた頃から霧雨が強くなりもう暗い。ちゃんとしてなかったので下半身はびしょ濡れだあ。右往左往下ればいいのか登ればいいのかすら分からない状態でGPS 頼み。 これはもう遭難すれすれか?GPS失ったら危ないなあ?持って来たコピー地図も濡れてもう使えないし、、、。 濡れても低体温症になるくらいの温度ではないのが幸い。ここら辺でビバークして明日登るほうが安全ではあるが 濡れてるしなあ小屋で乾かしたい。 やっと安平路山への登りにさしかかったみたいだ。おやおやなんと道らしき道が有ったのだ。これは早いぞ!嬉しいぞ!しばらく進むとと喜びも束の間また消えた。最後の藪漕ぎ急登が始まる。ここら辺かな懐かしい同郷の友からTEL、ライン電話は繋がった。「久し振りだなあ!今格闘中なんだよ」とあれこれ話す。励まされて感謝。 こっから最後の詰め、ファイト、ひと頑張りだ。ここで一曲、いつもの唄で熊除け兼ね自分を励ます。 ファイト! 闘う君の唄を~ 戦わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を~震えながら登ってゆけ~ そして突然安平路山の標識が姿を現すのだった。 中央アルプスコンプリート「藪ったぜよ安平路山」って感じ。 曲りなりもいいとこだが目的の藪山突破と中アの300名山ピークハントは達成された。どうせ藪の中の頂上、昼でも夜でも眺望無いだろうから多分同じだろうはせめてもの慰めか、、、。自分らしいと云えばらしいピークハントだね。 さて此処から小屋まではCT45分、明るければ30分かな。で助かるわけだ。歩き始めて暫くしてGPSが動いて無いことに気づく。電池残量20%。 でも大丈夫、暗くても此処からはちゃんとした登山道があるしピンテが誘導してくれる。、、、、、、。だったのだが赤い印がいつの間にか消えた。谷筋を降り過ぎたみたいだ。迷ったのだ。慌てて登り返す。二つ三つピンテを登り返してやり直し。迷った処を突き止め右折、難を逃れた。やれやれ危ないアブナイ。 そして下の水場で水汲んで戻ってきたら自分はどっちから降りて来たのかすらわからなくなって焦る。小屋を探すも暗くて見当たらない。ここら辺のはずなのだが、、、? またまた右往左往。 小屋諦めてテント張るかな。どうせなら休憩舎方面に少し歩こう。下の休憩舎小屋までは3時間位?歩いてもいいがでもまた迷うかも知れないなあ? 此処まで超スローペースで来たせいか?不思議と足にはきてない、仕事量が少ないのかな?休憩時間多かったからか?歩けと言われればまだまだ歩けそうだが? おもむろに暫く歩き始める。 すると5分も経たないうちに忽然と左手闇夜の中から安平路小屋が現れた。 ヤッターマン。やっとこさ長い一日が終了。やれやれだ。 時計見てなかったけど時間は多分22時頃だったはず。 掛かり過ぎ~。 朝出発が6時だったので16時間経過か? この人アホやで! 開けづらい小屋のドアをこじ開けると中にはテントが張られていた。男性1名様だ。起こしてしまった。「熊が入って来たかと思った」そうだ。この時間だ無理もない。 部屋内は暖かい。濡れた衣類を干し着替えて寝る準備しながら暫くの間遭難すれすれの情けない武勇伝を話す。 客人が居たので水の煮沸や食事等明朝にまわすことにしてすぐさま寝て体を温めることとした。 この方聞くところによるとこの日安平路山やって浦川山方面に暫く藪漕ぎ経験したそうだ。白いテープも着けたらしい。多分来年縦走路を狙うみたいで根掘り葉掘り聞かれた。やはりこの縦走路やりたい人は居るみたいですねえ!(帰り、下の休憩舎に止まってたのは神戸ナンバーだったので) ひょっとして今回縦走目論んでたが今日の天気予報で変更したのかもしれない。話しっぷりからそう感じた。 まあ雨の藪山は止めた方がいいもんねえ!いややっぱり今回は偵察かな?下準備かな? 来年是非チャレンジを! 人間の行くとこじゃないけどね! あの人絶対行くだろうな! 三日目は しっかりした道が有りごくごく順調下山 安平路小屋ー大平はほぼほぼCT 大平ー幸助バス停は車道歩き12kmだが木曽峠のトンネル過ぎるとすぐ左手に旧大平街道があり2km短縮できた。すなわち10km約2時間半の道程でした。車はトンネルすぎたらこの時期既に通行止め。飯田側しか行けません。 あとは写真で、、、。 無くしたもの チェーンスパイク(中国製安物)片割れ 藪の中 ストック(中国製980円)藪の中 7m位歩いて思い出し探すも暗闇の藪中では無理、すぐ断念 どっちもなくす壊すの織り込み済み、安物で正解。 ゴミは山から持ち帰れって? 「済みません」。 反省点(教訓) ①藪山は快晴時に通過すべき。ここは稜線が見える状態じゃないと難儀する。迷う。 ②もうちょっと荷を軽く 15~16kgくらいだったろうか。濡れたのでもうちょっと重いか。食料は食欲なくほとんど持ち帰ってしまった。ガスは煮沸用に必要。ガスと行動食だけでも良かったかな。私の力量で12㎏以内で攻めるべきだったか。 ③ナイトハイクは厳禁かな。藪山は夜やる奴アホ。 ④今年はコロナのせいでと自粛山行体力減退 ヤバくも無い山なのにヤバイ状態になることが多い。コロナのせいにしとこう。(否人災、政府の責任はあまりにも大き過ぎる) 秋用シュラフ+100gのシュラフカバーで丁度良かった。着替えもOK。 ロード長いのでトレランシューズ硬め選択、これもベストチョイス。 ゴーグル 役に立ったような気がする。 チェーンスパイクも役に立ったような気がする。 注意 藪山でのビバークはどこでも可能だが笹だらけ、山火事が怖いので火を利用できる適地は圧倒的に少ない。というかほとんど無い。雪中ならOKだが、、、。小屋とか頂上部の土の見える場所なら多分安全。 名山メモ 22/271/301 あと30
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