活動詳細
すべて見る大平というのは谷の名前で、川浦渓谷の上部、銚子洞がその源流で二つに分かれた片方の谷です。今回訪れたのはそのさらに最源流部で、おそらく大平の名前の所以になったと思われる平らな地形のところ。川浦渓谷の「最初の一滴」的な場所で、銚子洞を登った人もなかなかここまでは来ないような秘境です。古木が立ち並ぶ中を小川がゆったりと流れ、ここだけ時間の流れが違うような、自然が作り上げたファンタジーのような場所でした。 雲一つない青空の小春日和。のんびりと2時間半ぐらい散策をして(と言っても、そこにたどり着くまでは全然のんびりじゃなくて必死ですが)、お土産もたくさんもらえて、良い日でした。 沢ノ又の平流部分とは、小さい尾根を挟んですぐですから、同じような植生の場所と想像してきましたが全く違っていて驚きました。 こちらはブナが高層の8割を占めるブナの森で、はっきりとした渓畔林は発達しておらず、ブナが流れのすぐ近くまで来ています。トチノキやサワグルミは多くはないです。 大きい木は案外少なく、ブナで最大周囲3m程度、トチノキやミズナラも4mには達しないぐらい。ブナの多くは直径60㎝とか。ですが細いわりには古木の雰囲気をかもしている木が多い感じもしました。 ここが原生林なのか、それとも遠い昔に人手が入った森なのか、ちょっと分からないです。 林況は、高層はブナが優占し、ミズナラ、ミズメ、トチノキ、サワグルミなどが混じる。わずかにハリギリ、ホオノキなど。最小で20mほど斜面を登って尾根に乗るとヒノキ林となる。中低層はテツカエデ、オオイタヤメイゲツ、ハウチワカエデ、ヒトツバカエデなどのカエデ類、シロモジ、オオカメノキ、ツノハシバミ、マルバノキなど。低木はほとんど葉を落としていたのであまり見れていないが、クロモジは無かったような印象(これは特徴的)。林床はところどころにチシマザサやエゾユズリハが見られたが、大部分は裸かスゲ類だけ。水の近くにオシダ、リョウメンシダなど。
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