活動データ
タイム
12:18
距離
13.9km
のぼり
2338m
くだり
2338m
活動詳細
すべて見る待ちに待ったお盆休み。 しかし、後半は台風直撃みたい。 気分屋の私は直近になるまで予定を組むのが苦手なので 余程行きたいところ以外は前もって予約を入れるのが苦手で、このお盆もノー予約。 でも、なにかしたい! どこか行きたい! しかし、お盆なんてどこに行っても混んでるからな~ 新穂高なんて絶対駐車場が満車で大変なことになるはず。 私は登山歴こそ10年ちょいですが、偏った好みで3000m級は新穂高から槍や奥穂ばかり登ってるせいであまり他の登山口を知りません。 そんな中、思い出した空いてる登山口。 剱岳に登る馬場島。 ここはまず満車はなかったはず。 行先は剱岳に決定。 山の日は間違いなく天気が良さそう。 ただ、懸念は 「カニのハサミがちょっと怖かった」 「登りはしんどく、帰りもしんどかった」 こと。 剱岳日帰りは過去2回経験してます。 そもそものんびりハイカーの私は剱岳日帰りなんて考えもしなかったのです。 初めて剱岳に登ったのは登山初めて3年目。 テント泊なんてまだまだしたことなくて早月小屋に泊まるつもりで、 登る途中に早月小屋で今夜宿泊したいですって言ったら 「今日は満室だから出来るなら頑張って登って降りて日帰りして」 って言われちゃって、 「小屋で宿泊拒否ってそんな事あるの?」「このコース日帰りなんて出来るの?」って思いながら、 これも経験!って思いなおして頑張って歩いて剱岳日帰りを達成したのです。 下山した時は足ガクガクで凄く疲れたけど、なにかひと皮むけたような新鮮な体験でした。 めちゃめちゃしんどかったんですが、もっと鍛えたらもっと楽に歩けて楽しいはずだと思い、 結構トレーニングして2年後再チャレンジ。 自分的にはかなり鍛えたつもりだったんですが、かなり暑い日だったせいか登ってる途中で脚が攣ったりして1回目よりも大変で「自分はやはり脚力ないな」ってのを痛感した登山でした。 そんな剱岳に再び挑むのであります! 例によって前日仕事が終わって家に帰ってシャワーを浴びたらすぐに出発。 関西から富山はなかなかに遠い。 途中のPAで仮眠して12時過ぎてから高速を降り馬場島を目指します。 馬場島までの真っ暗な道路を進んでいると、トレランの人が車道の端を走ってた。 この剱岳への早月尾根は日本一過酷なTJARのコースなんですよね。 練習でコースを走る方が結構いらっしゃるようです。 私が2回目の剱岳日帰りした時に夕方ごろもうすぐ馬場島ってことで登ってくる人とすれ違って 「日が暮れますが、今から登るんですか?」 って聞いたら 「富山湾から走ってきました。今から剱に行きます」 って言われて度肝を抜かれました。 TJARの日じゃなくて何でもない日に練習で登られてたんだと思うんですが もしかしたら有名な方だったのかも? 今回、早月尾根を歩いて思ったのはトレランの人がとても増えた事。 皆さん、身軽そうにすいすいの登って行かれるのでとてもうらやましい。 どうやって鍛えたらあんな脚力になるのだろ? 馬場島へ午前1時過ぎ到着。 馬場島荘前の駐車場は満車だったので、もうちょい奥の登山口最寄りの駐車枠に駐車。 ココはすぐ横にトイレもあって一番いい駐車場所だと思います。 この奥の駐車枠も一杯なら、馬場島荘手前に広い駐車場が何か所かあるので満車になることはほぼなさそうです。 少し仮眠して3時に起床。 いざ出発です。 流石、早月尾根。3時の時点で続々と登山者の方々が出発していきます。 試練と憧れの石碑を眺め登山開始。 いきなりの急登です。 と言っても、最初は階段がきっちり整備されているので歩きやすいです。 荷物は軽めと言えど6リットルの水を含め10kgちょいの重さは寝起きの身体に堪えます。 まだ周りは真っ暗でヘッドライトを頼りに進みます。 登山道ははっきりしていて迷うこともまずありません。 空は満天の星空が超綺麗です! 早月尾根は1200mから標識が200mごとに設置されているので、これを目標に黙々と頑張って登ります。 基本最初は樹林帯で眺望はありませんが、明るくなってきて振り返ると富山湾を望む絶景が広がります。 とりあえず早月小屋までは結構な急登です。 過去2回の記憶は早月小屋まで全く覚えてなかったので、たいしたことなかったんだろうって思ったんですが、やはり早月尾根。しっかり急登です!。 3時間半ちょいで早月小屋到着。 ここまででかなりの水分を消費してしまったけど6リッターも背負って来たので補給はまだまだ大丈夫。 早月尾根は水場が無いので水の補給は小屋でペットボトルを買うしかありません。 行動食で栄養補給してはるか先に見える剱岳を目指します。 ここからが高所恐怖症の私にとって本番! 岩場とか鎖場とかはいいんです。 切り立ったとこが超苦手。 今回一番怖かったのは、おそらく最近崩落したと思われる個所。 ちょこっとだけですが両側が崩れてて幅の狭い部分がすごく怖かったです。 それ以外も結構な急登部分がガレていて、下手に浮石を踏むと下に落としてしまいそうなところ はなるべく慎重に歩き、下に後続者がいないうちに抜けるようにしました。 登りながら見える早月尾根のコースは 「こんなの進んで行けるのか?」 って思うほど険しく見えるのですが、進んでみると以外も歩きやすかったりします。 このコース一番の有名か所カニのはさみは怖いことは怖いのですが、幅が狭いので怖いのは一瞬で済みます。 カニのハサミを越えたらあと少し。 すでに脚はガクガクですが何とか今回も剱岳登頂! 360度快晴の剱岳山頂! 3度目の剱岳ですが、やはり感動しますね! 登山道が大変だってこともありますが、景色が素晴らしい! 立山、室堂周辺がとても美しく、その先には北アルプスを南に望み、はるか遠くに富士山まで見えました! 絶景を満喫しながらのんびりお昼を食べて満足したので下山開始です。 下るだけだから楽だろうと思いますが、早月尾根が下りも注意が必要です。 急登だったってことは、下りも急だってこと。 下手なところで蹴躓けば転がり落ちますし、段差の大きいところで足を着いた時にひねればあっけなく捻挫します。 実際、過去に早月尾根下りでヘリのホイスト救助を目撃しました。 距離と斜度がある分だけ、ちょっとした捻挫でも遭難扱いになりかねません。 こけない様に慎重に下ります。 っていうか、高所恐怖症は下りに崖下を視界に入れながら歩くのが苦手(笑) 登りは下が切り立っていても上を見ていればいいですが、下りは足元確認すれば一緒に崖下も視界に入ってきます。 あと、今回すごく快晴だったのですが暑さも大変でした。 樹林帯で風がなく蒸してくると、頭がくらくらと熱中症症状が出始めた。 下りはそれほど水分消費しないと思ったけど思った以上に飲んでしまう。 持ってきたのは6リッター。 下りの早月小屋に着いた時点であと1リッターほどになってしまった。 少なくともあと3時間は歩かないといけないし、標高が下がれば更に暑くなって水を飲んでしまいそう。 飲み水が無くなったら間違いなく熱中症になってしまうので水を補給しておこう! 早月小屋でペットボトルの水2リッターを購入。 1300円ですが、ここで売ってないと私は早月尾根を歩くことが出来ないのでありがたい。 トレランの人とか500mlのペットボトル2本とかで走ってるけど、それで剱まで行っちゃうんだろうか? 私だったら登山口から早月小屋までももたないはず。 登山の水の量の目安は 体重+荷物の重さ×行動時間×5ml だそうです。 今回の私は 80kg+10kg×13時間×5ml なので 5850ml 自分は人よりかなり水を消費するタイプだと思ってましたが、 こうやって計算すると大体計算通りみたい。 今回下山後に残った水は1リットルくらいだったので合計7リットル。 ちょっと多めですが、暑さを考えると仕方ないかな? 水場のないコースは最初から担ぐ水の量が増えて足に負担掛かるし、どうせならもうちょっと涼しいシーズンに歩くのがいいかもしれませんね。 で、水を補給してあとは登山口を目指して黙々と歩きます。 蒸し暑さとの闘い。 私は下りなのでマシですが、この暑さの中、登ってくる方々が結構いらっしゃます。 この時間になると早月小屋でテント泊装備の人が多いので、荷物も重そうでめちゃめちゃ苦しそう。 先月の槍のテント泊の荷物の重さを思い出してしまいました。 やはり早月尾根は陽が登るまでに早月小屋くらいまでは行っておいた方が良さそうです 早月尾根。 下りは見晴らし良くて、剱から早月小屋までは早いうちから早月小屋が見えて 「もう少しだ!」って思うのですが、なかなかたどり着きません。 早月小屋から馬場島までも、馬場島が見えてからが長~~~い(笑) 1600、1400、1200と標識を越えて歩き続け やっと登山口の最後の階段を下りた時の達成感! そして眺める試練と憧れの石碑! 感無量です! 下山後は上市町のアルプスの湯で汗を流し晩御飯を食べて高速のPAで仮眠後 早朝1時に京都へ帰宅したのであります。
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