四国遍路 88+別20 : Day 7-8

2022.05.01(日) 日帰り

活動データ

タイム

05:50

距離

15.2km

のぼり

450m

くだり

453m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間 50
休憩時間
21
距離
15.2 km
のぼり / くだり
450 / 453 m

活動詳細

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四国遍路88&別20通し打ち、7日目&8日目。 府中駅〜17番〜地蔵越〜眉山縦走路〜徳島駅前 徳島駅前から昨日の終了地点の府中駅までは列車ではなくバスで戻った。 徳島中心地からそう遠くない場所なので、バスの便数が多く週末の朝なので道路も空いていたのですいすいと到着。バス停は駅から少し離れた大通り沿いにあったので、駅まで歩いて戻りそこからGPSアプリをスタートさせた。 それにしても府中駅、これを「こう」となぜ読むのかいまだにわからない。徳島はさりげに難読地名が多い、と以前はその中でも難読中の難読、全国放送の番組でも取り上げられたぐらいの難読地名の町に住んでいた私は思う。 府中駅から17番井戸寺までは、電柱についているステッカーや標識では府中駅の東側にあるまっすぐな通りを北上するように示しているが、私たちは今回は「四国のみち」のルートで歩くことにした。 住宅や工場以外の平地はほぼ田畑で、田植えがもう終わって細く短いイネが綺麗に並んでいる田んぼや、今まさに田植え準備中と農家さんがトラクターで土をかき回している風景が道の両側に広がる。 10時前には17番さんに到着した。 GW始まってからは、どこのお寺に行っても参拝客が多く、ほとんどは車での個人や家族のお遍路さんたち、そしてバスのツアーもたまに見かける。歩いている時は他の歩きお遍路さんには滅多に見かけないのは、これは私たちが変なルートを歩いていたり進むペースが少々規格外なのだから仕方がない。 一般的な歩きお遍路さんでも、17番さんから後でみなバラけだすのではないだろうか。 なにしろ次の18番さんに行くルートが、徳島の繁華街と駅前を通り抜けていくか、そちらの賑やかな場所は避けて地蔵越遍路道でいっきに眉山の西端を越えて最短距離で進むか、いくつもバラエティーがある。 交通量の多い幹線道路沿いを歩くのは嫌でも、意外に多くの人から徳島駅前に行ってから18番という声を聞く。1番から歩き始めて毎日歩いてここまでで1週間弱。慣れない土地と慣れない道でただでさえ緊張するところにいきなり三日目で四国遍路最大の難所の山道13kmとかやらされたら、やはり徳島駅前の便利な場所でほっと一息つきたくもなるだろう。 私たちも、そもそも歩く速さや1日の移動距離を競うつもりはさらさらなく、ありがたいことに時間・日数の制約もない自由業、四国各県の県庁所在地を通過するときには休養日を取ろうとは計画準備中から決めていた。 ただし、そこは「いかに賑やかな場所や交通量の多い舗装道路を避けながらお遍路できるか」が今回の最大テーマの一つでもあるので、徳島駅前に行くにも一工夫。 地蔵院の墓地脇から眉山の西端を越えていく地蔵越の遍路道は、地蔵峠のお地蔵さんの場所で眉山縦走路と交差する。何度も登場する、毎年3月末開催の「やまなみウォークラリー」のルートは、15番さん横の史跡公園から少しの間だけ平地と鮎喰川を横切り、眉山に西端から再び山に入る。そして眉山縦走路で東端の眉山ロープウェイ山頂駅まで行って、阿波おどり会館へ降りていってゴールらしい。 今回の私たちも、地蔵越遍路道を峠まで登ったあと、眉山縦走路へ折れて東西に長い眉山の稜線上を徳島駅に向かうことにした。 この縦走路、もう何度も歩いたことがあるので、地蔵峠から最初の少しの間は急な上り坂になっても後は大部分が概ね平坦で緑のトンネル続きの歩きやすい道だと知っている。 地蔵越遍路道は、最近四国八十八か所霊場会の若手僧侶グループの皆さんがボランティア整備をしてくれたおかげか、すっかり枯れ葉も落ち葉もなく、新しい手すりロープも貼られてこれまでみたことがないほど綺麗になっていた。 4月に春雨が全く降らないまま5月になってしまい、春なのに夏の日差しや気温になってしまっている日々が続いているので、眉山縦走路の緑の眺望まるでなし緑のトンネルは涼しくてむしろ大変ありがたかった。 眉山ロープウェイ山頂駅の展望台からは全方向最高の眺望が拝めた。パゴダの周辺の整備工事が終わり、広々としたコンクリの広場になっていた。ステージや観客席に転用できるようにか階段や段差が上手く配置されている。 展望台の脇から剣山神社方向へ向かって、テレビ塔の前に並んでいた昔のお店の建物も取り壊しが始まったようだった。きっとここにも何か新しいカフェや売店ができて展望台付近がどんどん良くなっていくのだろうか。 眉山から下りの道は、剣山神社脇から阿波おどり会館までロープウェイ沿いに下りていくルート。実は初めて。私たちは眉山に登るときは忌部神社から眉山ミニ88という、眉山の東南側をゆるゆると登っていくルートがお気に入りで、いつもそこしか歩いたことがなかった。 巨神兵は数年前にこの剣山神社からの道を下りたことがあるらしく、「階段ばかりだったからすぐ下りられるよ」と言っていた。 言っていた、が。 どうやら道の8割以上については記憶の中で勝手に消却されていたらしい。 剣山神社から下り初めて最初のほんの一瞬だけ階段上のものがあったとは言っても、すぐにとんでもない急坂に。岩やら木の根っこやらがゴツゴツと飛び出ているものの、基本的にはさらさらとした砂上の土に、からっからでツルツルした落ち葉が積もっているという「さぁ、滑って落ちましょう」状態。下から観光でやって来てちょっと登ってみよっかと思いました系普段着のグループがぜいぜいはぁはぁと瀕死の形相で息をきらしながら登ってくるのとすれ違う。 この急坂を登ってくるのは確かに苦しいだろうとは思う、でも、それでもこれは登った方がまだ危険じゃない道で、絶対下るための道ではない。 神社から地上までたかが650m程度とはいえ、こういう状況だったのでとても下りるのに時間がかかった。そしてもうほとんど地上という地点まで来てようやくコンクリの連続階段出現。「ああ、これこれ。ほら、やっぱりずっと階段だった」と巨神兵が胸を張った。いや、これ全体の1割程度だが? 階段もほとんど終わりに近づいたところで、おじいさんが杖をつきつき階段をゆっくり上がってくるのに鉢合わせた。天皇の像ってこちら?と尋ねられる。天皇の像?今降りてきた急坂にはなんの像もなかったが、かなり上の方で分かれ道があり「神武天皇像」と道標がついていた。あれか。 ただこのおじいさんが今からあの急坂をすべて一人で登っていく、しかも杖なしではちょっと歩きにくそうな状態のお体で。いやいやいや、それはやめましょう、まじめに危険です、分かれ道結構上の方でした、と必死にお伝えして「それではまた道をちゃんと調べてから来ましょう」と元きた方にゆっくりと再び階段を下りていくおじいさん。なんと91歳だとのこと。 91歳でこの元気さは素晴らしいなれど、本当によかった今日は思いとどまってくれて。 2時過ぎには阿波おどり会館横に到着。上にいた時からなにやら太鼓やかすかによしこののようなものも下から聞こえて来ていて、これは阿波おどり会館からなのかどこかで野外のイベントでもやっているのか思っていたら、庵治石の墓石の展示会がストーンフェスティバルという名前でやっていた。また徳島城公園ではどうやら大きな阿波踊りのイベントもやっていたらしい。 夜は、京都のキャサリンと彼女のお母さんが2年ぶりに四国遍路に来れたので、落ち合ってインドカレーで夕食会。ついこの前京都トレイルで、出町柳駅近くのファラフェル・レストランで夕食会したばかりで、また四国で会っているのがおかしい。25年前からお遍路している彼女たち、今回は18回目のお遍路になるはず。 これで私たちの歩き遍路は徳島駅前に到達したので、この次の日・四国遍路8日目は休養日。歩かない日だった。タイミングバッチリで待ちに待っていた巨神兵のビザの延長手続きが完了したという通知も来ていて、しかもこの8日目の休養日はGW中2日間だけ飛石である平日、役所が通常営業! というわけで、小松島の徳島出入国管理局へバスで赴き、無事延長済みビザを受領したのだった。

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