19度目 仕事終わりに南嶺へ
鷲尾山・皿ヶ峰・宇津野山
(高知)
2021.04.03(土)
日帰り
白い息を吐く。雨が降らないことを祈りながら筆山の駐車場で準備をする。週末の度に雨が降り3週間ぶりの南嶺。しかも先週から予定していた夜登山だ。せっせと準備をし計画通り19時半にYAMAPを起動した。相変わらず墓地はおっかないが今日は1人ではないため少しばかり心強い。皿ヶ峰まで来るとじとっと汗をかいて夏を目前に感じさせてくれる。眼下に広がる高知市の夜景に見とれているとヒューと涼しい風が吹いた。ゆっくりしていられない。友人は明日仕事なのだ。真っ暗な登山道をラジオを聴きながら友人と他愛もない会話をしもくもくと歩いた。土佐塾中高校の瞭の前で水分補給。氷は既に溶けていたが冷たい麦茶が体に染み渡る。次の分岐は左のキツいコースへ。なぜなら階段で歩きやすい。鷲尾山頂上の手前で「烏帽子山はしんどいなぁ」と内心思った。そしてやっとの思いで鷲尾山へ。
「着いた…」
思わず心の声が漏れてしまった。標高わずか306m。しかし達成感はある。少し休むと心身ともに回復し烏帽子山を目指した。相変わらずアップダウンに体力を奪われる。もう少し、もう少し。そう自分に言い聞かせながら歩いた。ここを走る人たちはあっぱれだ。歩くのに精一杯の私はその体力の差に愕然とした。痩せればもっと楽に登れることは分かっているが、ビールをやめることが出きるならとっくに痩せている。今日も帰ってからの晩酌を楽しみにここへ来ていると言っても過言ではない。それを楽しみに自分を励まし烏帽子山へ到着。するとここで小雨が降ってきた。急いで鷲尾山へ引き返すが真っ暗な登山道ではいくら下りとは言えスピードが出ない。濡れた木の根っこで滑らないようゆっくりと歩く。鷲尾山に着き夕食にカレーメシを食べた。時折、強風で帽子を被っていても小雨で顔が濡れた。友人と私は「急いで下りよう」とその事ばかり頭をよぎる。食べ終えるや否やゴミをザックに詰め込んだ。ここからは下るだけなので気分的に楽。そしてやっとの思いで登山口に戻ってきた。
19度目の南嶺はしんどかった。暗くて先が見えないことが距離感覚を麻痺させ遠く感じたからだ。今回は新調したトレッキングポールのお陰で幾分楽に感じたことだろう。
「おつかれー、次は11日」
そう言って帰路についた。いつもより長い1日だった。今夜はぐっすり眠れそうだ。