黒滝山・百村山(栃木,福島)
2026.08.08 (土)日帰り
栃木百名山の四天王の一座である大佐飛山。
真夏の大佐飛山は過去2回登り3回目は無いと思っていた。
・https://yamap.com/activities/18290699:2022-07-03 真夏の大佐飛山で薮トレ❢
・https://yamap.com/activities/33668055:2024-08-10 真夏の大佐飛山再び ~裏サビから表サビ縦断~
少し前にSky Sunさん(以下、Skyちゃん)から「真夏の横サビ登りませんか」と誘われる。
横サビ、、、?4月にkkr173さんが沢を登って大佐飛山に登った時に「横サビ」をタイトルにつけていたがこちらは沢登り主体の横サビ。調べてみると塩那道路の深山園地を起点に木ノ俣川に下りて大佐飛山から東に延びる尾根(ヒツ沢左岸尾根)を辿り大佐飛山へ至るルートのようだ。この尾根で大佐飛山と木ノ俣川を繋ぐ記録をネットで探してみても極めて少なくYAMAPで一件、ヤマレコでともに残雪期の記録が一件だけヒットした。そして夏季の記録はゼロ、、、ってことは間違いなく薮尾根であろう。
山行記録が少ないヒツ沢左岸尾根はどんな尾根なのだろうか?興味が湧いてきたので山行計画を練る。
山行の起点は塩那道路の深山園地。ここから塩那道路を塩原方面に歩いて三度坂の看板付近から尾根を下って木ノ俣川に着地する(塩那道路から木ノ俣川への下降ルートは相互フォローしているtakaさんレポやヤマレコのみんなの足跡を参考にした)。木ノ俣川を渡渉したらヒツ沢左岸尾根に取りつき1277m峰、1451m峰を経由して大佐飛山へ。大佐飛山からは表サビこと大佐飛山~黒滝山へ。黒滝山からは百村の光徳寺へ下山する。
所要時間。距離約18km, 累積標高差登り約1600m, 下り2150m。普通の登山道であればゆっくり歩いても9時間もかかることは無いだろうが横サビは激薮であろう。そして表サビも激薮区間があるからこの区間は時速1kmで計算してみる。
①横サビ:深山園地~1277P~1457P~大佐飛山:約6.5km, 6時間ちょい
②表サビ:大佐飛山~黒滝山:約4.5km, 4時間ちょい
③一般道:黒滝山~光徳寺:約7km, 3時間
①、②、③の合計と休憩時間込みで13~14時間の山行と見込む。
8/8(土)の2時。百村の光徳寺そば百村生活改善センターで待ち合わせして自動車を一台デポして深山園地に移動したら3時前に登山スタート!!😤
■■■塩那道路 三度坂看板~木ノ俣川へ下降■■■
深山園地から塩那道路を30分ほど歩いて木ノ俣川へ下降するポイントの三度坂看板に到着。真っ暗なこともあり下降尾根の取りつきに手間取ったが修正して尾根に取りつき下降する。下降しはじめこそ急斜面であったが、数か所に設置されたトラロープを利用してスルスルと下ると斜面が緩くなればあとは安心。順調に下降して木ノ俣川へ着地。木ノ俣川は水量も少なくサクッと渡渉して対岸のヒツ沢左岸尾根へ。
■■■横サビ(ヒツ沢左岸尾根)■■■
木ノ俣川から尾根に取りつくといきなりの急登。序盤はただの急登なので頑張って登るだけだが標高1150m付近から根曲がり竹が目立ち始め、そこから大佐飛山頂上までの区間ほぼ全て密な根曲がり竹の藪の天国だった。たまに尾根の北側に藪が無い場所もあり我々はこれを「北側は薮が薄い傾向あり」⇒「北側傾向」⇒「北川景子」と呼び、尾根の北側で藪が無い場所を見つけては「北川景子いいよね!」「北川景子サイコー!」とキャッキャ!したが、そんなご褒美区間はごくわずか、、、。標高を上げるほど根曲がり竹の勢いが旺盛となる。薮はシャクナゲさんが一番厄介と思っているが、根曲がり竹は斜面下に向かって伸びるものも多く、登りでは槍衾のごとくこちらの進行を阻んでくる。それでもまだ緩い斜面ならまだ良いがこの急斜面+根曲がり竹のコンビネーションに手を焼きかなりの労力と時間を要した。
登山計画作成時では深山園地から大佐飛山頂上まで6時間の見込みだったが、実際は9時間20分もかかり3時間以上もオーバーとなった。
■■■水分不足■■■
今回は2.4Lの水分を携行。予定では深山園地~大佐飛山までに1.2L消費。大佐飛山~光徳寺まで1.2L消費と見込んでいたが、ヒツ沢左岸尾根の薮で体力・水分の消耗が激しく大佐飛山に到着する前に1.2Lを飲み干し水分の節約体制をとり行動ペースを落とす。水は一気には飲まずほんの少し口に含んだ水で口中を潤し少しづつ胃に流し込む。水分を節約していたこともあり口の中が乾きはじめ唾が出づらくなり、やがて手のひらや足の指が反り返る症状が出てくる。そして太もも付近がピクピクと痙攣。あぁ、これは初期の脱水症状だなぁ。
大佐飛山到着時にSkyちゃんに水分の余裕があるか聞くと「余裕あり」とのことで600mlの水分(今市の美味しい水らしい)を融通してもらう。(黒滝山そばでも300mlの水分を貰ったので計900mlを融通してもらった)
もし、Skyちゃんの水分もギリギリだったら?もし、ソロ山行だったらどうしたか?大佐飛山から表サビ(黒滝山方面)には向かわず裏サビ(ひょうたん峠方面)に行くしかないと思っていた。なぜ裏サビなのか?表サビ縦走路付近には水場は無いが、裏サビならひょうたん峠と1622m峰の鞍部にあるMWV製青色の水場看板から南に下れば大蛇尾川の源頭で水を得られると考えていたからだ。(古い記録ではあるがここで水を得た山行記録を数件確認。青色の水場看板は2024年の裏サビ山行で確認:https://yamap.com/activities/33668055)
Skyちゃんから水分を融通してもらったことで予定通り表サビへ進む。とは言え大佐飛山⇒黒滝山⇒光徳寺まで先は長いので節水体制は崩さず水は少しづつ摂取。手や太ももの痙攣はヤマビル対策用の飽和食塩水を少し舐めコムレケアを使ってなんとか抑え込んだ。
今回の山行時間が17時間をオーバーしてしまったのは自分の水不足によるペースダウン+多めの休憩が最もな原因だ。もしSkyちゃんが単独で今回のルートを歩いたのなら予定通り13時間以内で走破できたのではなかろうか。今回の水不足は反省し今後の山行(特に藪アリ山行)に生かさなくては。
■■■表サビ(大佐飛山⇒黒滝山)■■■
この区間を真夏に歩くのは三回目だが過去二回と比較しても藪の勢いが旺盛で濃く感じたのは疲労のせいか?西村山から一度鞍部におりて黒滝山への尾根に乗るがここも例年以上の藪の濃さで、まだ藪漕ぎが続くのかと苦笑い浮かべながら藪を漕いだ。とは言えほぼ時速1kmペースで歩けたので予定通り。
■■■雷雨の黒滝山⇒光徳寺■■■
黒滝山に到着するとほぼ同時に冷たい風と大粒の雨が降ってきた。実は午前中も那須方面から雷鳴が聞こえ大佐飛山周辺でも小雨がぱらついたが今度は本格的な雷雨。雨脚は強かったが幸い頭上で雷が光ることは無かったので停滞することなく雨具を着込んで歩を進める。この区間は一般道だから小走りで下山できるかなと思っていたが、雨で濡れた登山道は滑りやすく慎重に歩いたがツルッと尻餅をついてしまった。
稜線上の電波が入る場所で帰宅時刻が遅くなることを家族に連絡を入れる。日没時刻を過ぎて山中も暗くなりはじめたのでヘッドライとを手持ちライトを使って前進。那須方面の夕焼け空が漆黒に染まると、稜線から東のほうに大田原市(那須塩原市?)の夜景が見え、さらには打ち上げ花火🎆まで見ることができた。あの花火は今回の山行の無事を祝福するコングラチュレーション花火と言うことにしておこう、、、。いや待て、まだ山行は終わっていない。最後の明瞭なピーク百村山を越えて鉄塔の下をくぐると足元を隠すほどの笹薮が出てきた。まさか一般道が薮となっているとは。もう薮は飽きたぁ(;´Д`)
光徳寺がだいぶ近くなってくると登山道は林道に寸断されてわかりづらい場所が数か所あり。最後の最後にルートミスだけはしたくないと林道に寸断された登山道を慎重に探しながら無事に20時30分過ぎに光徳寺に下山完了!
下山完了してすぐハニーフラッシュ!(生着替え) 全身、汗と雨で濡れてどこもかしこも泥だらけ。薮でゴミがたくさん服についたのですぐにでも着替えがしたかった。靴下を交換中に足に違和感が、、、。足首に血をたっぷりと吸って大きくなったマダニが取りついていた。足の皮ごとマダニを取り除いた。大佐飛山周辺のマダニがウイルスを持っているか不明。マダニウイルスの潜伏期間は最大2週間なのでしばらく様子見です。
■■■最後に■■■
YAMAPの自己記録を更新する17時間越えの山行。薮漕ぎ対策に脛あては装備したものの長時間の薮漕ぎ山行で顔、指、太ももなど傷だらけ。水分不足と、それに伴う頻繁に痙攣するトラブルはあったもののそれ以外は目立ったトラブルもなく、二人とも三回目の無雪期大佐飛山と言うことで心強さを感じながら山行を遂行できたと思う。Skyちゃんには水分を融通してもらい、山行中のほとんどは先頭を歩いてルーファイをしてもらいありがたかったです。
無雪期の大佐飛山はもしかして何かの間違いで再訪する機会が訪れてしまうかもしれませんが、今回の横サビだけは真夏に歩きたくないと思った。
今回で5回目の大佐飛山。時期でカウントしてみると、
・残雪期:2回
・真夏 :3回
と真夏が残雪期を超えてしまった。次回は残雪期の大佐飛山にまったりと登って雪の天空回廊を楽しみたいなぁなんて思っています。
■駐車地情報
・百村生活改善センター 駐車スペース
水道・トイレ無し。民家と隣接しているので車のドアの開け閉めは最小限にしましょう。
https://maps.app.goo.gl/Gv9MwWr3bbXEVLCK7
・深山園地駐車場
水道・トイレ無し。近くに深山ダム園地があるので混同注意。
https://maps.app.goo.gl/t1y7y6kkAXLx2qxLA
■水分メモ:約3.3L消費。(豆乳200mlは除く)
持参したのは2.4Lだがそれでは全く足りずSkyちゃんから900ml頂いた。