04:59
10.7 km
783 m
高山 祈りを捧げる山旅
三国山 (鳥取, 岡山)
2023.11.14(火) 日帰り
高山は、容姿端麗な山だ。 30年ほど前、わかさ氷ノ山スキー場からの帰り道、R29号線を西に向けて走っていると、端正なピラミッド型の山が目に飛び込んできた。それが高山だった。 以来ずっと、氷ノ山や扇ノ山に行くたびに気になっていた。 結構遠くからでも見えるしよく目立つので、名前は知らなくても見覚えのある人は多いと思う。 昔は、登山道がないと聞いていたので登ることを諦めていたが、いつの間にかできていたようだ。 どうやら、30年来の想いを果たすときが来たらしい。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 落河内(おちがごうち)集落の外れから出発。 林道の通行止め、道の崩壊、20㎝以上の積雪、最後の急登、そして山頂。 樹木が茂って見晴らしはそんなに良くないが、日本海を間近に眺められた。 山頂には、昔は高山神社奥の院があったらしい。(その御神体は、高山自体なのかもしれない) 麓の集落の人々は、秀麗な高山に神性を感じ、その山頂に神社を建立し、麓から毎日見上げて祈りを捧げていたのだろう。(高山に見守られている安心感もあったに違いない) そして年に何回かは、あの急峻な道を登って神社に奉納をしていたのだろう。 やがて時が過ぎ、人々は祈りを忘れ、神社は朽ち果て、参拝の道は廃れてしまった。 私の場合、無意識のうちに高山の持つ神性に惹きつけられ、ずっと憧れ続けていたのだろうか。 (ずっと祈りを捧げていたと言えなくもない) 図らずも今回の山行は、昔のように落河内集落から歩いて高山神社(跡)に祈りを捧げるために参拝することになった。 下山して思うこと、不確実で混沌とした今の世の中に一番必要なのは、“祈り”の気持ちなのではないだろうか。