河を辿り、国境を繋ぐ(毛木平~甲武信~三国山)
山の歩き方にはその人の大切にしているものや人となりが表れる。 のんびり歩きたい人、ソロで歩くと決めている人、挑戦を続けたい人、歴史や民俗に興味がある人、 温泉を楽しみたい人、ワイワイするのが好きな人、家族との時間を大切にする人、山ご飯にこだわりがある人、ロングトレイル好きな人、季節の花にくわしい人・・・ 「みんな違ってみんないい」とはまさにこのことで、ひとりひとりが自分にとっての大切を掛け合わせ、山を続けるほどに個性が出てきたりして、これもまた山の醍醐味だと思う。 わたしにとっての大切のひとつは、夫婦で歩くことだ。ソロの自由さと、ソロならではの快感を伴う孤独も知ってはいる。でも、できるだけ夫婦で歩く時間を大切にしたい。(なお、仲間と歩く山の楽しさは言わずもがなで、ここで比較する対象ではない。) なぜ夫婦で歩きたいのか、そこに理由はあるようでなくて、 自分にとっての山はソロではなく夫婦で歩く山だからとしか言いようがなく、どんなに美しい景色も、どんな挑戦も、ひとりじゃ仕方ないじゃないと思ってしまう。別に惚気ているわけではない。 しかしこの大切は意外と難しい。大切だから大切にできりゃ、そりゃ苦労はないのだけど、大切にしたいことが容易く大切にできるわけではない。 もはや、自分にとっては夫婦で登ること自体が挑戦なのかもしれない。そんな疑惑もないではない。 というわけで、今日も今日とて夫婦で歩く。 なんだかんだ二人とも、奥秩父さえ歩いときゃいつでもご機嫌でしょというのはある。間違いない。 奥秩父シーズンインだ。 この秋はまず、奥秩父でも特に好きな十文字峠周辺から、未だ歩いていなかった千曲川源流コース、そして十文字峠〜三国峠の三国尾根を組み合わせた毛木平周回ルート。 甲武信ヶ岳は山梨/埼玉/長野の、三国峠は長野/群馬/埼玉のそれぞれ三国境なので、2つの三国堺を繋ぎ歩くことになる。 あまり多く語られない印象の三国尾根は、どんな地味尾根かと思いきや、いや地味尾根は間違いないのだけれど、橙に色づいた紅葉に苔のやせ尾根、そして連続する大岩が美しく、少しのバリっぽさと歩きごたえもあって実に楽しく美しい尾根だった。 新たに見えた景色からは、今後歩きたい奥秩父のヒントもいくつか。 結論として、やはり奥秩父は素晴らしい。そして今日も二人で歩けてよかった。







