17:44
50.6 km
4690 m
TTYッ! 丹沢 to 山中湖、3度目の挑戦で達成!
塔ノ岳・丹沢山・蛭ヶ岳 (神奈川, 山梨)
2026年05月04日(月)〜05日(火) 日帰り
去年、ナイトハイクで大倉から西丹沢に向かったとき、小屋番をしていた歩荷の先輩から「TTY」の存在を教えてもらった。 丹沢から山中湖に向かうので Tanzawa to Yamanakako でTTY。 YAMAP計画では47km、実測50km、Apple Watchだと60km。 去年、存在を知ってから2度トライした。 最初は水や三脚を背負って挑むも塔ノ岳の手前で濃霧と暴風、謎の体調不良のため撤退。 2度目は秋に「行けたらラッキー」くらいのつもりで進むも、畦ヶ丸で食料と水が尽き時間も微妙だったので西丹沢VCに降りてしまった。 今回は計画と準備をして、GW中の晴れ間の続くタイミングで挑戦できた。 快晴かつ暑過ぎず、予定通りに下山でき、ツキノワグマの存在を知ることができたりもして充実の山行となった。 ■ 計画 夜の間に大倉から入山する。 歩きやすいところを夜の間に通過してしまうことで、日中の時間を難しい区間に充てる。 そうすると3つ条件があり、 1. 明るい間の行動時間を伸ばす、日中の時間が長くなる夏至付近を狙う 2. 蛭ヶ岳から檜洞丸の間は険しく細い部分もあるので日の出以降に入る 3. 蛭ヶ岳に日の出までに到達 かつ 蛭ヶ岳から下山までを日没までに終える 夏至が梅雨時でもあり、タイミングにも色々な要素があるので、晴れ間の続いたGWのこのタイミングを有効活用した。 自分の場合、日中だと大倉〜塔ノ岳が2時間、塔ノ岳〜蛭ヶ岳も2時間なので、 夜間であることと水と食料の重さを考慮して0時前に大倉を出る計画を立てた。 その上で下山は17時半ごろ、西側の終バスや撤退した場合のバスの都合を反映した。 結果的には、要所要所で休憩を挟めたし、蛭ヶ岳で日の出を待ったり下山後に山中湖湖畔で過ごす余裕ができた。 ■ 持ち物 普段の日帰りの場合の荷物に水と食料を必要量持っていった。 真夏の暑さではないので、水は600mlの麦茶・緑茶を6本(3.6L)、コーラ1本で4Lちょっと。 食料はおにぎり4個、菓子パン3個、ベースブレッド2個。 行動食としてスポーツ羊羹4個。 それに若干の塩飴。 カメラはNikon Z6IIと24-120 F4/S ヘッドライトはGENTOSの大容量バッテリー搭載のもので最低光量でもかなり明るく、もう一晩歩けるくらいの余裕がある機種にした。 ■ ルート上の諸々 渋沢駅からトレラン風の二人組が歩いていて、蛭ヶ岳手前で追い抜いていった二人かなと思った。 実は大倉バス停のレストラン前で何かがふわふわ動いていて、ゴミ袋かと思ったらエマージェンシーブランケットに包まっている二人組… 下山が遅かったのか、早朝の出発なのか、なんだったんだろう。 夜間の大倉尾根ではこの二人組の他に、堀山の家(?)前で休憩していた一人がいた。 花立山荘あたりから夜景が綺麗で遠くまでキラキラと輝いていた。 月が明るくヘッドライトを消しても歩けるくらい。 塔ノ岳手前で風が強まり、立ち止まると汗が冷えてみるみる体温を奪われる。 塔ノ岳から蛭ヶ岳まではほぼ平坦なのでフリースを着たり脱いだり。 蛭ヶ岳手前の鎖場は、昼でも高度感があり緊張する区間。 夜間ともなると、月が自分の背後にあることもあり谷が真っ黒で吸い込まれそうだった。 蛭ヶ岳に4時台に到着し、日の出を待つ。 山荘からも日の出を見に宿泊客が出てくるが…あいにく雲の中だったようだ。 蛭ヶ岳〜檜洞丸の間の木道・構造階段整備が進んでいた。 が、両側を鎖や梯子に挟まれた区間の割と穏やかな斜面に階段を整備するのはなぜだろうか?? 今後さらに整備がすすんで誰にでも歩きやすくなるのだろうか。 蛭ヶ岳から檜洞丸を経て犬越路までは相変わらずアスレチック感のある楽しい道で、ここ2週間ほどの暴風のせいか大きな倒木や枝落ちが多数あった。 YAMAP地図上にコメントを残すレベルの数ではなく…越える・潜る・迂回するが多かった。 青ヶ岳山荘の直下で最初のすれ違い。 宿泊者が蛭ヶ岳に向かうとのこと。 西丹沢の渡渉の状況について教えてくれた。 檜洞丸では青ヶ岳山荘に小屋主がいるとわかっていたので軽く挨拶。 また週末に歩荷と小屋の留守番をするので雰囲気を見ておいた。 檜洞丸から犬越路に降りる最初の階段を過ぎると、道がキラキラと輝いていた。 近着くと霜柱で、確かに風は強いが5月でも神奈川県内で霜柱を見るとは… 犬越路から大室山は普段と変わらず穏やか。 大室山山頂付近はやはり倒木多い。 大室山から畦ヶ丸の間も倒木多く構造階段に大木が倒れかかっていたり、落ちて砕け散った太い枝があったりと、枝が落ちている足元もこれから落ちるかもしれない頭上もどちらも注意が必要だと感じた。 白石峠から畦ヶ丸までは他の登山者をほぼ見かけず。 畦ヶ丸には休憩中の人が数人、そして畦ヶ丸からモロクボ沢ノ頭に戻るところで数人とすれ違った。 西丹沢から登ってちょうど登ってきたタイミングだったのかもしれない。 モロクボ沢ノ頭から菰釣山はなかなか人がいない、すれ違ったのは2〜3人だけだろうか。 蜘蛛の巣に引っかかることが少なく、人が歩いた気配はあった。 気配といえば、大界木山からブナ沢ノ頭の間と、菰釣山の避難小屋から山頂に向かう途中で2度、臭い箇所があった。 しばらくお風呂に入っていない人の体臭のような、すえた臭いで、汗だくで歩きっぱなしの自分が急に臭い始めたかと焦って確認するも自分ではなかった。 菰釣山に登るところで「ギャー」「オーイ」と声が聞こえ、遭難者かと耳を済ますも、人間の声ではなかった。 気になって帰宅後に調べたところ、ツキノワグマの臭いや子グマの鳴き声だったと解釈した。 事故は困るが写真は撮りたいという、遭遇しなくて良かったような、遠目に見たかったような… 逆に今までこの臭いを感じたことがなかった。 臭わないからいないということではないが、かなり東側で人が少ない区間の方が遭遇しやすいという気がした。 菰釣山から高指山までは迷いやすい箇所や切れ立った痩せ尾根があり緊張する。 先日の大雨で崩落した部分は鎖とロープで迂回できるようになっていたが、自治体が設置したものなのか登山者が設置したものかは分からず。 登山計画を作ったのが去年だったのでこの崩落のことをすっかり忘れていた。 ただ、この前後の痩せ尾根にも危険を感じる部分はあって、もともと痩せ尾根だったところの侵食が進んでいる部分も散見された。 最新情報の把握や、危険箇所を自分で見極める重要性を再認識した。 菰釣山から高指山の間は蜘蛛の巣にかなりヒットした。 人が少なく、縦走している人が多くはないのかもしれない。 山中湖が見えると、ようやく着いたぞという気持ちになった。 大室山を下ってから、ずっと森の中を歩いていて展望がほとんどなく、富士山が前方=山や森の影だし、似たようなアップダウンを永遠に繰り返しているような感覚できつかったのが、一気に展望が開け富士山を背景にした山中湖が見えると気持ちが良かった。 高指山で下山する計画だったので素直に下山した。 体力的・時間的には鉄砲木ノ頭まで行かれた気はしたものの、水と食料がもうないので万が一のことも考え計画に従うことにした。 山中湖界隈は旅行者で賑わっていた。 道路は大渋滞で、1時間に1本の路線バスは20分以上遅延。 御殿場駅の乗り継ぎ時間も20分ほど、しかも御殿場線も1時間に1本。 ギリギリに到着しダッシュで乗り換えなんとかなったが… 車に乗らない自分からすると、観光地に車で来て渋滞の中で過ごす人の気持ちがわからない…公共交通機関で来て湖畔で過ごす時間に充てたら楽しいのに。 富士急バスの現在地情報は、先週の西丹沢にせよ今回の山中湖にせよ、検索画面でそもそもバス停が出て来ず機能しなかった。 21時過ぎに地元駅に帰着、下山飯はサイゼリヤ。 ■ 振り返り 【関東の低山でも防寒具はあると安心】 塔ノ岳から蛭ヶ岳で、夜の山の強風の寒さを知った。 汗がみるみる冷えて体が冷えるのがわかったし、その冷える速さが本当に一瞬。 平地での汗冷えではなく瞬間冷凍のような気持ち。 防寒具は常に携帯しておくということの意味がよくわかった。 【あって安心クマ鈴】 うるさくて気になってしまったり、ナイトハイクだと山小屋付近で消音したりとあるけれど、 (100%の確証はないものの)熊の存在を意識することがあり、お互いのために遭遇は避けたいと思った。 道を開けてもらう必需品ということで今後も携帯する。 【補給に余裕が欲しい】 水分と食料がちょうどぴったりだった。 それはつまり、もしもの時に足りないということで… パンかおにぎりがもう2個、ペットボトルもう1本あると尚良かったかもしれない。 あったらあったでもう一山二山と縦走を続けてしまったかもしれないが… 【脚は大丈夫】 腿や脛、膝を痛めることはなかった。 食事の休憩の都度、座ってマッサージをしたので予防できたと思う。 マッサージといっても脚の前後左右をグーパンチするだけなのだけども。 足の方は帰宅後に豆に気付いただけで、出発時点で「プロテクトJ1 皮膚保護クリーム」を塗っていた効果なのか痛くなるような不具合はなかった。 帰宅して1日経っても特に足はいつも通り。 肩が凝った気がするのは前回の歩荷で過去最高重量に挑戦してからなのか、今回ずっと体を起こしていたせいなのかは判別できず。 ■ おわりに TTYやりきってみて、計画とタイミングの重要性がよくわかった。 同時に、50km、+5000m、行けるなあと自信もついた。 山を始めて一年半、まだまだ初心者ではあるが、歩荷の35kgとあわせて、泊まりで撮影の縦走ができそうに思えてきた。
