02:26
6.7 km
389 m
02:26
6.7 km
389 m
13:27
42.3 km
1799 m
鹿熊岳 (大分, 福岡)
2025.02.23(日) 日帰り
昨日は、中津市内に宿泊。 この日は、中津駅から豊後森駅まで歩きました。 03:40に起きました。 自分でもびっくりするくらい熟睡していて1度も起きませんでした。昨日のダメージもそこそこ回復しているようで、今日もコンディションが良さそうです。 眠りながら、この日の行程の見直しをしました。 具体的には、まず青の洞門から豊後森駅まで単純に約41キロあることを自覚することから始めて、まず2時間はかかるであろう引塚と羅漢寺山はカット。次に、縦走路から逸れる大岳(木ノ子岳)をカット。それから、最終盤の大岩扇山、小岩扇山、角埋山(角牟礼城山)をカット。宮の谷山、はなぐり山、八久保山には計画どおり登ります。 これで現実的な行程になりました。 (計画はマックスで作成します。このあたりのどこまでやらないかという最後の判断は精密に計画を立てていないと僕には出来ない) 豊後森駅から日田駅に戻る電車の出発時刻は、07:15、08:11、09:59、15:50、16:59、18:19、20:21、21:58。 約41キロなので、なんとか行動時間を12時間以内にまとめれば、上手くいけば15:50発に乗れそうです。何があっても21:58発には間に合うでしょうから、それは安心材料でした。 1つ気掛かりがあって、昨日、ゴールの野路バス停でこの日のタクシーを手配しておこうとすると、深夜は予約は受け付けていないので、その時また電話してくれと言われていたこと。こういう時は、良くないことが起きるもので、その悪い予感は当たり、タクシー屋さんに電話すると、昨日はまた電話してくれと言われたのに、今の時間は配車は受けていないと言われてしまいました。タクシー屋さんというのは案外と適当なもので、電話をかける時間帯や、電話に出た人次第で、対応や言う事が大きく異なるのは、これまでの経験で知っていました。 あらかじめ調べていた別のタクシー屋さんに電話してみると、今の時間帯は2台しか稼働していなくて、ここも同じく、手配はできないとの回答。ただ、全てのタクシー車両が、一度中津駅に戻って来るということを聞き出したので、中津駅で流しのタクシーを捉まえることに賭けてみることにします。 この手配が成功しなければ、出発は遅れ、その分だけ成功確率は低くなりますし、何より早くおうちに帰れません。ただ、この日はエスケープルートが無いので途中で止めることはありえず、最後までやりきるしか選択肢はありません。 04:19にホテルを出て、中津駅の方に行ってみると、タクシーが1台停まっているのが見えました。駆け寄ってみると、2番目に電話をかけたタクシー屋さんでした。青の洞門まで乗車OKと言っていただき、04:21に中津駅を出発。 ちょうど中津駅に戻って来て、精算帳簿をつけているところだったとのこと。 車内での会話では、できるだけタクシー業界の事情を知ろうと話を誘導します。この時間帯は2台稼働、この日は引っ切り無しに呼ばれていた、年金生活の足しに週2回だけ夜勤で入っている、勤務時間が終わるとすぐに帰る人もいるが自分は待っているお客さんがいると可哀想なので延長していることもある、おかげで予定より働き過ぎてしまって保険料がたくさん引かれてしまった、など。 「遅くまで飲んでましたね!」 「いや、これから豊後森駅まで歩くんですよ〜」 理解できないようでした笑 04:36に青の洞門北口に着きました。 「豊後森駅まで歩くと聞いて、おかげで目が覚めました、ありがとうございます。」と言われたので、「こちらこそ本当にありがとうございました。では、またいつかどこかで」と答えました。 ちょうど中津駅に戻って来て精算帳簿をつけていたタクシーを捉まえ、それも良い運転手さんだったことで、タイムロス無く、しかも気分良く歩き始めることが出来ました。長い長い縦走のスタートのピンチを持ち前の幸運で乗り切り、04:38に歩き始めました。さぁ後は、自分の力次第です。 この日のルートは、すべて九州自然歩道です。 自宅から遠く、英語ではなくカタカナ語の意味でのコアなルートです。林道をつなぎ、小さな集落をいくつも通るようです。土地勘が無く、ルートもあっちに行ったりこっちに行ったりするし、A3の25000図で7枚にもなる広範囲なので、把握や見通しがしづらく、小さな目標を頼りに歩き進めるのが良さそうでした。 歩きながら九州自然歩道の標識で得た情報を整理してみると、この日のルートは、 青の洞門 → 羅漢寺 2.2キロ 羅漢寺 → 洞鳴 1.7キロ 洞鳴 → 木の子 3.3キロ 木の子 → 山移 8.1キロ 山移 → 鳥屋 9.8キロ 鳥屋 → 内匠の池 4.1キロ 内匠の池 → 豊後森駅 9.5キロ 合計38.7キロ。この日は、この標識を目安に歩くことになりました。 まずは、「青の洞門→羅漢寺」区間。 冷え込んではいるものの、体感では昨日ほどの寒さではありません。山国川の川面に綺麗な三日月が映っていました。左右の茂みのあちこちで動物の動く音がします。 昨夜はあれほど夕食を食べたのに、すっかりもうお腹が空いていて、明るくなったらメロンパンを食べようと思いながら歩きました。 05:18に羅漢寺入口に至りました。最近入山の決まりができたようで、ややこしそうです。 引塚と羅漢寺山はパスしますが、九州自然歩道を忠実に歩くために、入口から中に入り、室町時代につくられたという石畳の旧参道を歩きます。幸い、九州自然歩道は、ややこしくないエリアしか通りません。 羅漢寺の旧参道を抜けて、05:35に車道に戻り、古羅漢の方へ進むと、九州自然歩道の標識の目的地は「羅漢寺」から「洞鳴」に変わりました。小さな集落を抜けると、05:57にあっという間に「洞鳴」に至りました。 ここから、九州自然歩道の標識の目的地は「洞鳴」から「木の子」に変わりました。 「木の子」までは、一旦国道500号線に出た後、すぐに西へと逸れます。この日のルートは、豊後森駅へと真っ直ぐに南下せずに、東西へと横方向への移動が多いことも特徴です。 細い林道に入ると、中津日田道路の建設中の橋脚がありました。その先で明るくなったので、メロンパンではなくリュックの一番上に入っていたチョコパンみたいなパンを食べ、ライトを消しました。 さらに林道を詰めると、やがて林道は消滅し作業道になります。「私道に付き車輛進入禁止」の看板がありますが、車両はとても入れません。まもなく作業道も山道へと変わり、上がっていくと、あんなに寒かったのに汗ばむくらいに身体が温かくなり、06:43に城井峠に着きました。 それから、急に道が不明瞭になりましたが、06:53に木の子集落側からの林道に出合い、城井峠は古くから重要な峠だっただろうと感じました。 林道を下って行き、07:05に「木の子」に至りました。暗い時間帯、暗い場所を抜け、集落に出合うとなんだかホッとしました。 九州自然歩道の標識の目的地は「木の子」から「山移」に変わりました。 「山移」までは8.1キロということだったので、09:00に山移に着くことを目標にしました。 しかし、「木の子」から「山移」は、アップダウンというよりアップアップが続き、勾配のきつい坂道も多く、なかなかペースが上がりません。お腹も空いていたので、持っていたクリームパンを先行投資でどんどん食べて行きました。メロンパンなど持っていませんでした。 たまに見える景色で、自分がずいぶん標高の高いところを歩いているのだと分かります。08:22に宮の谷山をピークハント。辺りには、名の付いていそうな明確なピークがいくつも見えていました。 さらに進むと、08:45にはなぐり山への分岐に至り、「はなぐり茶園 展望台案内」に従って、展望台のあるはなぐり山を目指しますが、山頂を目前にして牛がいて、トラブル回避のためにそこで引き返しました。 09:15にはなぐり山への分岐に戻り、その先で25000図破線の登山道に入り、09:31に鼻操峠を越えました。 鼻操峠からは、山移の集落が見え、この山越えの道が、意味もなく九州自然歩道にわざわざ設定されているわけではないことを感じさせました。 その先に、「この山越えの道は、かつて豊後森から中津、宇佐へ抜ける主要道路で、玖珠街道といいます。江戸時代の頃、ワラジがけで往来した行商人や旅人のおもかげが路面に敷かれた石だたみに残っています。」とあり、その感覚が正しかったことを知りました。 この道を往来した人々が確かにいて、その道を自分も歩いてみることになったことを思うと、なんだか不思議な気持ちになりました。 鼻操峠から下り、10:01に「山移」に至りました。 ここまで既に18キロ歩いて来ていましたが、距離以上に遠く感じる道のりでした。5時間23分かけて18キロですから、時速4キロを堅持することもできていません。まだ半分も来ていないし、この先のことを考えると、気が滅入りそうでしたが、考えても仕方がないので黙って先に進みました。自分の脚で一歩ずつ進むことでしか決しておうちには帰れないという厳然たる事実がいつも聳えています。 九州自然歩道の標識の目的地は「山移」から「鳥屋」に変わりました。 「鳥屋」までは9.8キロでしたが、この区間がこの日最も苦しい区間でした。 かつての重要な街道筋の街であったことを思わせる山移集落を抜け、10:14に県道28号線から県道624号線に入ると、急勾配の道が続き、標高をまた200mほど上げるようにルートは設定されていました。 11:03にようやく峠を越えて、下百谷地区に入ったところで、御堂があったので、不謹慎ながら御堂に腰掛け2分休ませてもらいました。 ここまで22キロ進んで来ていて、残り約20キロほどある時点で、この脚の疲労はまずいと思いました。 御堂があるだけに何か慈悲深い村人が出てこないかと期待しましたが、洗濯物は干してあるものの、誰もいません。下百谷地区からも、いい加減もう下れば良いのに、基本的にアップアップで、あまり言いたくはないけれど僕もアップアップ。 上百谷地区で、ようやく村人に話しかけられましたが、君は芸能人なのかと尋ねるばかりで、その軽トラの荷台に乗せるという話にはならない。午後から雪が降ると教えてくれました。(昨日は曇り予報だったので知らなかった) 上百谷地区からさらにきつい坂道を上がって、12:07に八久保山の取付きに至り、水道施設の裏から尾根に出て、最小限のダメージで八久保山に登頂しました。 八久保山山頂では、ポールが八の字に立ててあり、まぁそういうことやりがちだよな、と思いました。 12:29に取付きに戻り、その先で右折して南に進み、ようやく下っていると、林道の途中で脚を投げ出し座って何かを食べている男性に出合いました。 豊後森駅までの道の距離と状況が知りたかったので、話しかけてみましたが、要領を得ませんでした。でも、まだ遠いが確実に終わりは見えてきていました。 その先も、いい加減もう下れば良いのに、上りになることが続き、疲れたので、中津市から玖珠町に入った先で、U字溝に座って2分だけ眠ったり、パンはとうに無くなっているので、羊羹やミルキーを食べたりみたり、走れメロスの歌を歌ってみたりしました。 13:25に、ようやく「鳥屋」に至りました。 途中ピークハントしたとは言え、9.8キロ進むのに3時間24分もかかっていました。 九州自然歩道の標識の目的地は、「鳥屋」から「豊後森駅」に変わることを期待していましたが、「内匠の池」に変わりました。 「内匠の池」までは、「鳥屋」からまだ車道を上がり、途中から「殿様道」と呼ばれる山道を進みます。 この頃から、あの男の人が言っていたとおり、雪が降り始め、殿様道を抜け、14:52に「内匠の池」に至る頃には、吹雪になっていました。 「内匠の池」の側の、少し小さな池は池全体が完全に凍っていて、石を投げて遊んでみましたが、そんなことをしている場合ではありません。 九州自然歩道の標識の目的地は「内匠の池」から「豊後森駅」に変わりました。距離は10.0キロを予想していましたが、9.5キロの表示で、1桁になったことで、とても嬉しく喜びました。 長く歩く時には、こういう小さな心のアドバンテージが力になります。 「内匠の池」からは、始めまた急な山道を上り、椿原湿原に下って、車道へと右折する地点でルートをロストし、最後は猛烈な藪をかき分け、有刺鉄線で脚を切り、鉄策を無理矢理乗り越えて車道に出ました。 ちょうど「湯の森くす」がある地点でした。 この時点で、15:54、残り7.6キロでした。 その先で、作っていた時刻表をこの日初めて取り出し、18:19発の電車を目指すのが現実的であることを確認しました。 この頃から、雪はさらに強くなり、帽子や服やリュックに積雪し、路面も凍り始めてきました。完全に予想外で、もしかすると高速道路は通行止めになるかもしれないなと思い始めました。 道は、相変わらず、大きな道から、小さな地区の中の里道を横移動するたびに、上り勾配で、最後まで楽には歩かせてくれません。 清水瀑園の入口を過ぎ、16:56に県道679号線に出ると、残りは4.1キロと示されていました。 あとは、豊後森駅まで残り時間を計算しながら歩き、途中九州自動車道玖珠ICの真上の跨道橋から、通行止めになっていないことを確認して、18:05に豊後森駅に着きました。最後は少し感動的でした。 アップが続き、とても脚に堪えました。でもこのゴールは、自分の力はほとんど関係なくて、単純にあのタクシー屋さんと出合えたおかげです。 18:19発の電車に乗り、18:49に日田駅に戻り外に出ると、一度乗り物の中で温まったからか、この日一番の寒さを感じ、震え脚を引きずりながら車を回収し、着替えて、19:06に帰路に就きました。 あまりにもお腹が空いていたので、儀式的ではなくとんかつ(ダブル)と大盛りごはん2杯をもりもり食べました。 19:43に帰路に就き、通行止めされていない高速道路を利用して、22:20に帰宅しました。 この日を一言で表すと、とても新鮮な1日でした。 つなぐことをしていなければ、ということだけではなく、九州自然歩道として設定されていなければ、決して歩くことなど無かった道、旧跡、集落。 地図には小さな文字で記された地名やドットされた点、その示され方のささやかさと、現地で実際に受ける感銘とのギャップにいつも圧倒されそうになります。 ささやかに示された場所にも、人の暮らしがあり、力強さや逞しさを感じます。 穏やかな風景の中をずっと歩いているのに、少しも退屈しない。 見知らぬ土地を歩いて、知らなかったことが知ったことに変わると、自分がとても豊かになったことを感じます。 おうちに着いて温かいシャワーを浴びると、この48時間で自分に刻まれた体験が、ありありと浮かんできました。 歩いた道が鮮明に脳に浮かび、小さなカーブやきつい坂道、落ち葉の様子まで、事細かに空に浮かべることができます。 ただ、どれほどにして刻まれたその感覚も、身体の痛みがやがて癒えるのと同じように、やがて褪せていきます。 あと少し、このありありとした感覚を味わいたいと思います。 背負えるだけの物を背負って責任ある人間でいたい。 ひとときにいくつもの事をこなす力は、自主的な訓練,反復のトレーニングにより身に着けた力です。 一度も手を抜かなかったことは、次の挑戦をする自分の保証にはならないけれど、支えにはなる。 弱い自分を叱咤して出掛けた登山は、歩みを止めない、歩みをつなぐための貴重な布石になりました。 まだしばらく歩けそうです。 これで、春が来るまでに行う10回の登山は残り2回、泊まりがけで行う登山になるので出掛ける回数としてはあと1回。 今週王手をかけられたことは大きい。花粉が飛ばないでいてくれて幸運でした。 11月から歩き続けてきた今シーズンの登山も、いよいよ終わりが見えてきました。 <この日登った山> 1 宮の谷山 2 はなぐり山 3 八久保山
01:51
3.1 km
300 m
鹿熊岳 (大分, 福岡)
2025.02.18(火) 日帰り
上ノ畑山⛰️(2025年 YAMAPのグレーピークに追加)から八久保山⛰️まで縦走しました。 取付きは少し笹藪でしたが、その区間を除けば、里山の自然林や植林の中を歩くルートでした。 樹木があるので怖さはないですが、断崖絶壁の縁を歩く箇所があり、よく見るとルートの左側は断崖絶壁でした😨 山バッカさんの軌跡をお借りしました🙇♂️
04:18
6.7 km
357 m
鹿熊岳 (大分, 福岡)
2025.02.02(日) 日帰り
中津市耶馬渓町の上ノ畑山(2003年掲載)も八久保山(2008年掲載)も登山口から短時間で登れる山であるが、地形図を眺めているとこの2つを縦走したら面白そうだなと思った。 雨があがって少しは乾いたかなという昼前からスタートした。
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