羽鳥峰と元羽鳥峰?
釈迦ヶ岳
(三重, 滋賀)
2025年12月28日(日)
日帰り
初めて朝明渓谷を訪れたのは、昭和43年の8月。その時はこの渓谷から釈迦ヶ岳を往復したが、それ以降もこの渓谷には数十回ほど訪れている。しかし登山で訪れたのはその半数程度で、近年では2022年の10月に松尾尾根をたどって釈迦ヶ岳まで往復し、 次の月には 根の平峠経由で上水晶谷まで往復した。
今回はこの渓谷から羽鳥峰→金山→水晶岳 →根の平峠→朝明渓谷へと下るルートを選択した。しかし、数日前に積ったであろう雪が予想以上だったため、羽鳥峰の南西 約250m にある 標高 850m 少々の無名のピーク(元羽鳥峰:本文の【 参考 】参照)の少し先までたどり、その先へ進むのは断念した。
今回の山行目的は次の3点となる。
1. 羽鳥峰⇒水晶岳間の県境尾根からイブネ・クラシ、銚子ヶ口の写真を撮ること。
この山々の写真はこれまでにも度々撮ってはいるが、クッキリ・ハッキリ撮れたためしがない。よって冬の晴天時ならば…と、目論んだ次第。
2. 伏木谷ルートをたどること。
羽鳥峰峠を初めて踏んだのは、昭和45年と記憶している。この時は、朝明のバス停から伏木谷の登山道をたどり、この峠へ登った。
この道はその後も数回利用し気に入っていたが、ある日突然この道が通行止めとなり、この谷の東方に造られた林道からこの峠へと登らざるを得なくなった。その後はこの林道もそこそこ利用させていただいたが、伏木谷の登山道と比べると、遠回りを強いられるのが難点だった。
しかし、一方では年を経るにつれて自分の趣味も登山から渓流釣りへと重心が変わり、この林道から羽鳥峰峠を踏んだのは、神崎川から白滝谷を釣り上った平成の初期頃が最後となった。それ以降は、伏木谷のルートは廃道となったものと思っていたが、近年になって皆さんの活動日記やヤマップの地図、また資料③(写真 66)から健在だったことを知り、再びこの道をたどってみたくなった次第。
3. 羽鳥峰⇔根の平峠 間をたどること。
羽鳥峰峠や中峠、根の平峠はいずれも幾度か通ったが、このルートをたどったのはこれまでに一度だけと記憶している。
五十数年振りとなるが、再びここもたどってみたくなった次第。
【 駐車場とトイレ 】
駐車台数をチェックするのを失念したが、Googleマップの航空写真で確認すると、朝明渓谷駐車場には普通車用が 80台前後、大型車用?が10台確認された。駐車料金は 500円 だが、駐車場南側のトイレの手前に12月末から2月末の期間中は、駐車料金は徴収しない旨の掲示がされていた。
トイレは駐車場の南側の中ほどにある。このトイレを検索すると、「綺麗」と書き込まれていた。なおトイレは、この駐車場の下流(東側) 約1300mの「水無し」にも公衆トイレがあり、そこには3台分の駐車場もある。
【 積雪情報 】
朝明渓谷入口の朝明川に架かる一の瀬橋付近から、道路端に少量の雪を見るようになった。道路上に雪があったのは公衆トイレのある「水無し」付近からだったが、その場所から朝明渓谷駐車場までは除雪されていた。
しかしながらこの駐車場に着くと、駐車場所の至る所に20cmほどの雪が残っていた。
この駐車場から伊勢谷小屋方面へ向かう林道は、この小屋の駐車場から50mほど先まで除雪されていたが、そこから先は除雪されておらず、 20cm ほどの積雪があった。また積雪上には 7·8名 分の踏み跡があり、伊勢谷小屋へと渡る橋にも1名分の踏み跡があった。なお、この林道から中峠へとたどる登山道には踏み跡はなかった。
林道から伏木谷の登山道に入り、羽鳥峰峠までたどると、場所によって異なるものの20~ 40cmの積雪があり、そこには7·8名分の踏み跡も残っていた。
羽鳥峰峠からこの峠の 南西250m にある標高850mほどの無名のピーク(元羽鳥峰)の先までは、ニャスカの地上絵の少し先まで踏み跡と誰かが戯れた尻セードの跡が残っていた。しかしそこから先は、平場では膝の高さ前後の積雪だったが、登山道でも吹き溜まりとなる場所では腰ほどの高さの積雪があった。
次のカッコ書きは、羽鳥峰峠でお会いしたヤマップ愛好者の情報。この日は羽鳥峰から猫岳までたどった旨。
「…猫岳の手前付近から先ほどの滋賀県の若いお二人がラッセルをしてくれた。お陰で何とか猫岳まで登れたが、そこから先は膝を超えた積雪があり、とてもではないが無理だと諦めてこの峰まで引き返した…。」
【 参 考 】羽鳥峰と元羽鳥峰
ー 地図の変遷と山頂の移り変わり? ー
これは今回偶然発見。資料①②(写真64·65)と資料③(写真 66)を見比べると、今回登った羽鳥峰の位置がかなりずれていた。
前者は羽鳥峰峠の南南西250mにある850mほどの無名のピークが羽鳥峰となっており、後者はヤマップの地図のとおり、現在の羽鳥峰がそれとなっていた。
これは誤植なのか、それとも客観的な資料に基づいて訂正したのか分からないが、希なケースと思われたため、この場をお借りして紹介した次第。
文字の写真を投稿すると細かい文字が読みづらくなり見るのが面倒だが、他にも異なる部分が見付かる可能性もあるため、ご興味のある方は是非見比べていただきたい。
【 じじいの苦言 】
羽鳥峰で山頂の標識がかなり傾いていた。これを見て、前々から気になっていた事を思い出したので、苦言を一つ挙げたい。小うるさいと思われるかもしれないが、登山では一人の些細な行為が大事を招く事もあり得るのである。
時々、山頂でこれらの標識を高々と掲げた得意気な写真を見掛けるが、この行為は御法度である。これは誰しもやってみたくなり、その気持ちは十分理解できるが、その先を考えると、他人に多大な迷惑をかける場合もある。標識を高々と掲げた方は、それを元の場所にあった以上にきちんと戻されていると思うが、千人に一人は目立たない場所に置き、万人に一人はポイっと薮に放り投げてしまう可能性もあり得る。
そんな山頂に、山は初めてで地図の見方もままならない人が登ったとしたら、「山頂は何処?」とうろたえ、甚だしい場合は意図しない方面に下ってしまい、遭難といった事態も起こり得るからである。
【 参考資料 】
①「御在所岳・鎌ヶ岳」(山と高原地図)
1/4万 山口温夫 調査・著
昭文社 1970年6月発行
②「御在所岳・鎌ヶ岳」(山と高原地図)
1/4万 山口温夫 調査・著
昭文社 1977年版
③「御在所岳・鎌ヶ岳」(山と高原地図)
1/4万 草川啓三 調査・著
昭文社 1999年発行
④[国登録]有形文化財
猫谷 第一 / 第二堰堤
三重県菰野町 2025.04.01
⑤[国登録]有形文化財
朝明川砂防堰堤(T11-1)(T11-2)
三重県菰野町 2025.04.01