15:30
36.9 km
3293 m
美しき冬色ハイジの朝日岳・イブリ尾根
雪倉岳・朝日岳・風吹岳 (新潟, 富山, 長野)
2025.12.01(月) 日帰り
北又ルートから朝日岳へ。 冠雪期の夕日ヶ原や朝日平の様子は、これまでほとんどレポが見当たらず、どんな景色が広がっているのか自分の目で確かめてみたかった。 本当は縦走で負荷をかけて、長時間行動をするロング慣れをしたかったが、この日は昼過ぎから霧(ガス)と雨の予報。 そのため計画を朝日岳単体の登頂に絞り、午前中の晴れ間を狙って訪れた。 -------------------- 思いついたのは昨年だったが、実行できたのは1年後の今日になった。 3ヶ月前に朝活で下見をする。 https://yamap.com/activities/42647693 鎖場や斜面崩壊など、気になる所は何カ所かあったけど、たぶん大丈夫。 ネックになるのは、小川温泉から北又小屋登山口までの、片道10km(往路:登り640m、下り200m)の北又林道。 一般車は通年通行禁止となっており、厳冬期から残雪期の間は雪崩等で片斜面(やれなくないと思うけど)、ほぼ通行不能になるので、狙えるタイミングは限られている。 日帰りを想定すると、ラッセルを見越して夜間に林道を通過することになると思うが、2週間前に登った白山のように、岩壁からの流水で凍結、または積雪があったりと注意が必要となる。 多少の雪や凍結なら自転車🚲を押して進む覚悟だったが、季節外れの暖かい日になったのでアプローチは比較的楽に済んだ。 -------------------- EL.1000mから雪が出始め、5合目1300m辺りでスノーシュー。 と、ほぼ同時に、登山道の進行方向に続く熊🐻の足跡🐾 危険地帯の通過は、薄明薄暮を避けてリスクを下げたいところ。 しばらくアニマル🐻トレースに助けられた区間もあったが、はっきり言って道が全然わからない。 登山道と思われるラインも灌木の穂先で藪化しているので、冬季バリエーションだと思って進んだ方がいい。 P1791(イブリ山)を過ぎ、瘦せ尾根や藪漕ぎしながら進むと、P1875を超えた先に、夏ならお花畑になると思われる広い台地が現れる。 到着時はまだ暗闇だったが、予想通りの雪原と、波打つ丘陵地形が広がり、心が弾む。 前朝日🏔️の巻きは少々厄介だったが、 夕日ヶ原を抜けて朝日平に到着すると、そこには美しいスノーフィールドが広がった。 -------------------- 朝日小屋から山頂へ向かう急登は、前回の毛勝山同様、滑る斜面に苦戦を強いられる。 朝日岳🏔️に登頂すると、夏は灌木で遮られる視界が真っ白な雪でリセットされ、360度障害物のない眺望が広がった。 雪倉岳の存在感が大きく、白馬岳へ続く稜線、剱岳以北の立山連峰と日本海まで望む景色に魅了。 ただ、山頂が広すぎるので、少し徘徊しないと、足元の稜線が見えない場合もある。 計画を短縮した分、時間に余裕ができたので、まったりとした時間を楽しみつつ、下山後の仕事を気にしなくてもいい久々の休日登山を満喫した。 -------------------- 上層雲が広がり、天候の崩れが見え始めたので、そろそろ潮時かと朝日平を後にする。 前朝日の巻道をそのまま戻るのは面白くないなと、夕日ヶ原へ向けて前朝日をダイレクトに乗り越えて進むと、藪しかないと思ってたそのルートにドラマが待ち受けていた。 進行方向左前方に広がる、白馬岳―旭岳―清水岳をつなぐ稜線の大壁面と剱岳北方稜線。 圧倒的眺望を見て、血反吐を吐きそうになった。 夏道沿いに進むと、南側の視界は丘陵に遮られてしまい、この景色は見ることができない。 前朝日とTS2098を結ぶ1km程度の僅かな区間だが、ここを歩かずして朝日岳を語れるのだろうか❓と思えるくらいの光景だった。 帰り道だからこそ気楽に寄り道できた掘り出し物であり、 想像以上に美しい世界がそこに広がっていた。