表妙義縦走
妙義山・天狗岳・相馬岳
(群馬, 長野)
2026年05月05日(火)
日帰り
始まりはみょうぎPから
車窓に差し込む眩しい朝日にアラームより先に目が覚めた 険しい妙義山のモルゲンロートを横目に朝飯をかっ込んでメンバーとの合流を待つ
前入りしての車中泊 GWもあってかキャンピングカーも登山者らしき車中泊も多い
トイレは24時間使える 朝になったら登山者用駐車場に移動させるがマナーでしょう
上毛三山、日本三奇勝の1つとしては有名すぎる話
ウォルター・ウエストン氏が1912年に訪れザイルを用いた本格的な岩登り技術を披露、伝授した
近代登山の発祥の地である事は少しニッチな話
そんな妙義山で今回はハーネスを装着
ザイルを用いた初めての山行をさせて貰える事に
道具を貸してくれた同期 山行を計画してもらった先輩に感謝
スタートは妙義神社 シャガの花が朝の風に振れる 青銅?の風鈴が連なり風情ある心地に良い音が
道中矢印や×印が随所にありロープも張り巡らされているので地図と照らし合わせつつ進まれると良いでしょう
大の字に近づくにつれ斜度もキツく鎖も増えだす
手の平がゴム製の手袋がオススメだ、素手は避けた方が良い
駐車場からは小さく見えた大の字は近くに行くとめちゃめちゃデカイ 大の字にポーズ決めて写真を撮る方も多い
断崖絶壁の恐怖、だがそれを吹き飛ばす絶景 榛名・赤城を左側に地平線へ続く関東平野を望む 高速道路からのエンジンの喧騒も山で聞けば蝉が鳴いているような風景に溶け込んでいる
ここでハーネス・メットを装着 ハーネスにガジェットをカチャカチャしてるだけでテンションが上がる 必要かと言われたらそうではないのだが笑
先輩方のロープワークに感嘆 自分も出来るようになりたいなぁ
鎖場1つ1つについて書くととても書ききれない
相馬岳まで恐怖を感じる場所は個人的にはあまりない
戸隠と違うところ
・1つ1つが長い
・傾斜がほぼ垂壁 一部反り立つ場所も
・登攀がやや難しい(持ち手が小さい、つま先で乗って立ち上がる等)
鎖は頑丈なので全荷重してゴリ押しで登れなくはないが、腕がすぐ張り、背中にも疲れが溜まる
消耗が激しいのでクライミングも登山もやったことがあるっていう人が行くと良いと思う
大のぞきは下りで、27mの鎖を懸垂下降
近くで出会った青Tの妙義がホームマウンテンのおっちゃんに妙義の話やガイドっぽい事もしていただいて笑
メンバー共々楽しく勉強になる時間でした
相馬岳より先はハーネス、ザイル推奨の破線ルート 危険箇所は全て 激しいアップダウン 崖のような下りの直後に壁のような登り
体力を持っていかれるのになかなか進まない
精神的にも疲れる修行ルートである
低山故、ずっと岩場ではなく落ち葉、土の道
それがまたタチが悪い 滑りやすく落石も起こし易い 露出した岩、枝を頼りたいが剥がれかけてたり折れて落ちかけてたり 思うようにいかない
道も所々不明瞭 頼もしい先輩のルーファイに助けられた
ここら辺から爪先に痛みが、、ハイカットの革製品 柔軟性が乏しく柔らかい斜面には適さず負荷がかかってしまっていたようだ
痛みや進まない精神的苦痛との戦い
話は変わって、妙義山といえば昨年の山火事が記憶に新しい
主として延焼があったのは相馬岳から先のバカ尾根周辺 範囲は広く東面が焼けていた
焦げた香りを風が運んで来る 消火活動によってタダでさえ細い尾根がさらに削れてしまっていた
山火事の詳細は分からないが、爪痕ははっきりとただ木々は生きていた 新たな植物が背を伸ばしている様子も伺える 自然の強さを体感した
ハシゴに差し掛かってついに今回の核心「鷹戻し」
ここは凄かった、、笑
とにかく長い高い 歩いている時は心地よかった風が、ここでは冷たく吹き付け恐怖心を煽って来るのだ 足の痛みで思うように登攀が出来ず
先を行くメンバーの姿が見えなくなるととても心細さを感じた
人によってはザイルを繋いで確保して登った方が良いでしょう 私はセルフをとっていた
一瞬のミスが今後の人生に多大な影響を及ぼすのは想像に容易い でも行くのだから登山者というのは変わった存在だと自分ながら思う
何よりもこんな所を鎖もなしで行った先人
他者のために危険な作業を経て鎖やらハシゴやらを整備して下さる方々に最大限の感謝と敬意を
「二段ルンゼ」ここもまた難所
恐ろしい高度感の鎖場の下り
ここも懸垂下降、実は経験なくここがぶっつけ本番の初体験 先輩の入念なレクチャーの元 挑戦
青空を見上げ壁に立ちながら少しずつ下る感覚
ハーネスの安心感 ロープの擦れる音 それらを操り伝わってくる手の感触 新鮮すぎて言葉で表現するのが難しい ただただ楽しかった
徐々に日が傾きはじめ、足取りもサクサクとし始めた 日没が迫るにつれ疲れも痛みも顕著になり焦りも現れる 写真の少なさがそれを物語っていますね笑
エスケープより下山するか、縦走を全うするかメンバーと相談したが、危険地帯を日没には抜けられるという予想、夜道となってもヘッテンがあり、ナイトハイクの経験もあるので行程の完走を目指す
相変わず激しいアップダウンを続ける
東岳の岩場の痩せ尾根は鎖もあるが「蟻の塔渡り」より断然歩きやすい 鎖の感覚は戸隠の違いで書いたがどこも同じ感じ
中ノ岳についに登頂すっかり夕方の空
ここの下りも20mほど 参考にした情報ではロープは無しだったので驚いた 我々は懸垂下降
手際良く準備して下さったセンパイとメンバーに夕日が差し込んでカッコよかった(言ってる場合では無い)
ザイル撤収して暗がりをヘッテンつけてサクサク下山これまでの道が過酷すぎて、この程度ならむしろ優しいなんてバグってしまった笑
喋る気力も笑う体力も爪先の痛みに持っていかれていた メンバーに励ましの言葉をもらいながらついに長い山行を終えた
すっかり暗くなりおとめ座が大きく輝く
山で見る夜空は久しぶりで、ついこの前までオリオン座が真ん中だったんだけども、、、
季節の移ろいを夜空に思う
時間を掛けすぎたのだが、12h以上の行動、北アの岩稜帯を前にハードなトレーニングを出来たことハーネスを使ったバリの入口に近づけたこと
自信や覚悟、課題、問題点、色々な事に刺激を受けた良い登山だった
妙義山の魅力は石門と奇岩にもある
今回は全スルーであったのでまたの機会に楽しみたいとも思う
長くなりすぎちゃった笑笑
※使った装備について
ハーネス ヘルメット
120スリング+安全環付きカラビナ(セルフビレイ)
HMS+下降器 (懸垂下降用)
プルージックコード+安全環付きカラビナ(下降バックアップ)
ロープ30m ×2本
シューズ 柔軟性がある程度あるローカットまたはミドルのアプローチシューズをオススメする
ストック 使う場所はほぼない 外付けすると岩場、枝に引っかかるので、ULタイプのザック収納出来る物が良い
大の字→相馬岳までであれば人も多く鎖場の練習として良いかもしれない ヘルメットは必携
相馬岳より先は半端な気持ちで行けるルートではない
甘えた装備、浅い経験では命取り
充分な装備、体力を備え 経験を積んだ上で
もしくは、私のように経験ある人と共に行くことは絶対 生命あっての絶景と感動です