百高山78-79座目 紅葉&針ノ木サーキット(針ノ木岳・スバリ岳・赤沢岳・鳴沢岳・新越岳・岩小屋沢岳)
針ノ木岳・スバリ岳・船窪岳
(長野, 富山)
2025.10.12(日)
日帰り
北アで紅葉を見たく行ってきました。
ついでに前から行きたかった針ノ木サーキットも。
テント泊で行きたい所だったのですが、
土曜が雨、月曜午後が仕事と自由度が低く
日曜の日帰りしか行けなそう。
涸沢の紅葉がXで話題になっており、
「時間的に涸沢には行けないが北アは行きたいな〜」からの「針ノ木サーキットにしよう」となりました。
2時起きの6時開始予定が寝坊して4時起きの8時開始予定に。
2時間遅れで現地に到着するも、
この日は上の駐車場が満車で下で臨時駐車場+シャトルバスで運営されてた。
ちょっと寝坊してるので下山が懸念。
「最終バスは何時ですか?」と入庫時に質問するも「あまり気にしなくて大丈夫ですよ」との事。
恐らく紅葉シーズンで混雑し、明確に決めにくいのでしょう。
後ろに車がズラッと並んで皆さんお待ちなので、深くは聞かず駐車場イン。
支度している間も続々と車が入ってくる。
車から出たら皆さん続々とシャトルバスへ向かっている。
急がねば、と足早にシャトルバスの列へ。
タイミング良くすぐ乗れた。
扇沢駅で下車。
乗客の服装から、登山ではなく黒部ダム観光や室堂観光の方々が大半のようだ。
ほぼ全員がアルペンルートへ向かって行かれました。
私は針ノ木雪渓方面へ。
針ノ木は残雪期にしか来たことが無いので、無雪シーズンは初めて。
本来雪渓のある標高1,800-2,000mゾーンに到着すると、今は殆ど雪なし。
その代わりに見事な紅葉を見ることが出来た。
めちゃくちゃ鮮やかです。
各地で「今年は紅葉の当たり年」と言われておりますが、針ノ木の紅葉も素晴らしかった。
針ノ木小屋に到着。
登山計画書は針ノ木サーキットで提出していたが、
予定外のシャトルバスがずっと気になっている。
また、お目当ての1つのスバリ岳がずっと山頂がガスってるのも気になっている。
北アの百高山は残り9座しかなく、4回の縦走ツアーで終わってしまう見通し。
そのため、ガスってる中で無理やり登るのは勿体なくて「紅葉は見れたし、晴れてる日に再訪もありかな。しかも終バス問題もあるし」と考えていた。
幾つか選択肢を検討。
1.針ノ木だけ行ってピストンで帰る
2.針ノ木、スバリまで行ってピストンで帰る
3.針ノ木、スバリ、赤沢まで行ってピストンで帰る
4.予定通りサーキット
予定通りサーキットすると、下山は19時くらい。
バスが微妙。
アルペンルートが臨時増発して、終電が遅くなって、富士山の下山バスのように長蛇の列になればバス乗れるかも。
だがスムーズに行ったら、いくら終バス気にしなくて良いとは言え、日没後の19時は流石にバス無いのでは?
そのため少し早く降りれるピストンを3案追加した。
今日の天気は晴れ時々曇りですが、
雲が標高2,800mくらいにあり、スバリが基本的に雲をかぶってガスってる。
逆に赤沢等の標高2,600mあたりは雲が降りてこないので常に晴れている。
スバリが眺望があれば、針ノ木-スバリ-赤沢まで行くのは確定で良いのだか、、
一旦針ノ木へ。
かつて残雪期に来た時に「ここミスったら死ぬかも」と思いながら歩いた雪面トラバースは、当然ながら雪はなく、歩きやすい道だった。
「あの時はマジで怖かったなあ、、でもまた来たいなあ」と思いながら針ノ木へ到着。
今日の針ノ木はガスり気味。
黒部ダムや立山方面は見えたり見えなかったり。
少し風向きが変わったか、雲が晴れてスバリが見えることもある。
これはスバリまで行けるな。
針ノ木からスバリへ行くために鞍部へ降りる。
ここが本日の核心部でした。
濃厚なガスの中でガレガレのガレ場。
視界がないと道が不明瞭で、かつ傾斜も厳し目。
ところどころ崩落もしている。
そして何よりも厳しかったのが、風。
鞍部なので強風が吹く。
何度かよろけた。
風に押されて転倒したら、まあまあな確率で転げ落ちて遭難リスクです。
慎重に降りる。
鞍部まで降りきったらスバリへ登り返し。
引き続き風は強くガレ場。
程なくスバリへ到着。
ガスはあるが断続的に晴れて、青空が見えたり黒部ダムが見えたりする。
良かった〜来れて!
鞍部の強風とガレ場より「ピストンで戻るのはちょっと嫌だな」と思い、当初予定通りサーキットとした。
ここから先は標高が下がるので、基本的に天気は大丈夫。
赤沢まではちょいガレな道を行くが晴れてるので歩きやすい。
赤沢以降は更に歩きやすくなり、標高2,400m-2,600m位のハイマツの気持ちいい稜線を歩く。
北アルプスっぽい登山道。
最高や。
鳴沢を過ぎたら更に登山道が劇的に歩きやすくなった。
ここからは山小屋が点在するゾーン。
関係者の方々が整備してくださってるのでしょう。
有難うございます。
サーキットを時計回りで来たのは個人的には良かった。
最初に針ノ木-スバリのガレ場を越え、最後にこの整備されたゾーンと言うのが身体に優しい。
逆周りだとラスボスがガレ場なので、大変そうだ。
赤沢-種池山荘の間は、YAMAPコメントにある通りツキノワグマ天国のようです。
沢山の熊の糞を見た。
幾つかは最近のものだった。
ただ思っていたより怖くは無かった。
と言うのも、低木ハイマツの見通しの良い稜線道で
熊が居たら遠くから見える確率が高い。
「曲がり角曲がったらバッタリ遭遇」とか「茂みや藪の中でバッタリ遭遇」は周囲をちゃんと見てたら起こりにくそう。
熊的にハイマツの中に頑張って潜り込んでも隠れきれなそうな木の低さ。仮にハイマツに熊が潜んでいたとしても、無音で停滞したりしなければ会わなそう。
ただし中々見れないレベルで糞が点在してます。
熊対策は入念にしたほうが良さそうです。
種池山荘へ予定通り日没前に到着。
ここからは柏原新道をナイトハイク。
この辺も熊が良く出る模様。
先ほどの稜線と違って見通しが悪いので、よく音を出して遭遇しないように歩く。
2年前の残雪期にストックを落としてしまった崖を通過。
「あの時のストック無いよなあ」と目を凝らすが、無さそうです。
まあ見つかっても拾えないけどw
19時に登山口へ下山。
19時20分に扇沢着。
やはり誰も居ないw
歩いて降りるか迷いましたが、追加2時間歩くと帰宅がだいぶ遅くなるので、大人しくタクシーに迎えに来て頂きました。
今回は紅葉と針ノ木サーキットでしたが、
両方ともとても良かったです。
北アの日帰り縦走は久しぶりでしたが、かなり良かった。
またやりたい。
また、今回は裏テーマとして2つのギアテストを兼ねてました。
1つはスカルパのライトアルパインブーツのインソールを変えたので、その使用感の確認。
先週の朳差岳でスカルパ2回目の着用だったのですが「インソールが薄くて硬めだなあ」と感じてたのですが、前回のコースは急登で足への負担が大きく、ソール見た目の通りで足裏が相当疲れたので、専門メーカーのインソールを初めて買ってみた。
結果、劇的に改善しました。ちょっと感動した。
登りも下りも非常に良くなった。
もう1つは新規のULザック。
ULは18リットルと45リットルを持っているのですが、こういう中距離にはどちらも容量が大きすぎるか小さすぎる状態。
マタドールの28リットルで、350gでアタックザック風に小さく折りたためて旅行先に持っていけるモデルを導入したので試してみました。細部までとても機能的で身体にフィットして素晴らしい一品でした。
見た目もスマートでこれから活躍してくれそう。
日帰りでツメツメの山行でしたが、
充実した会となりました。