09:12
13.3 km
1490 m
白嵓ノ頭・鳥甲山・赤嵓ノ頭
鳥甲山 (長野, 新潟)
2025.11.16(日) 日帰り
白嵓ノ頭(しろくらのあたま)・鳥甲山(とりかぶとやま)・赤嵓ノ頭 ※ 「嵓」は「岩」の異体字で、「クラ」と読む。 岩嵓嵒磐巌巖🪨 ムジナ平登山口と屋敷登山口は、車でどちら側に上がって来ても5kmの公道で繋がっているのでスタート地点を選べる。 時計回りに周回するのであれば、スタートの登山口の違いは5kmの公道を先に歩くか後に歩くかの違い。明るくなってからスタートなら、もし下山時暗くなっても安全に歩ける公道を後に残したムジナ平登山口スタート、ブラックスタートなら先に公道を歩く屋敷登山口スタートが良いのではないだろうか。 ムジナ平登山口から鳥甲山まで4km/5時間。 鳥甲山から屋敷登山口まで4km/2時間半。 屋敷登山口からムジナ平登山口まで公道5km/1時間。 時計回りでは、前半の4kmが心折れそうになるくらい大変だった。 見た感じ雪が溜まっている箇所は昨日の岩菅山より少なく、こちらの方が降雪少なかったのかと見えるが、おそらくそうでは無く、鳥甲山は断崖が多く雪が溜まれ無い箇所が多いだけなのかもしれない。登っていくにつれ増える積雪量は、一歩一歩脛まで沈む。 前半の4kmにじゃらじゃらたくさんの鎖が登場するはずだが、雪に埋もれているようだ。最初に出会った鎖は、白嵓ノ頭までにある断崖絶壁にぶら下がっている鎖に身を乗り出して掴むってやつだった。手が滑ったら間違いなく”さよなら”。「もう今日は登山はいいのではないか。戻ろっかな」と長い時間、鎖と絶壁を見る。 観察してみると絶壁には、足滑らなそうなザラザラで足場もたくさん。 いっちょ行ってみるか。と、身を乗り出しむんずと鎖を掴む。2mほどトラバースして垂直登り開始。登り切るまで、もう絶対に下は見ない。ゆっくり全速力で登る。指をフックする箇所も多数ある。左手フック、右手鎖。一歩登って、左手鎖、右手フック。また、一歩登って、左手フック、右手フック。おっと、鎖離してるやーん。 その後は、何度も両側切れ落ちた細尾根や、細尾根から鎖で降下などたくさん。 そうでない所は、雪がたくさん。笹が雪でしなり道を塞ぐ。足跡🐾はいっぱいあるが、どれもこれも獣の足跡ばかり。「コレ、獣道?」と歩いているルートを確認。 何km歩いたのか確かめると、2kmちょっとであることに愕然とする。 だけど、登り始めから頭の部分だけひょこんと見えていた苗場山が、すっかり全容が見える程になっている。 もう足がパンパンになったころ、やっと鳥甲山の近くまで来た。鳥甲山山頂と周回ルートの分岐まであと僅か。 その僅かを行く先を見て驚嘆。何度も、何か間違ってないかルート確認と行く先を見比べる。 どう見ても間違いではない。目の前にあるのは、はるか下まで断崖の雪壁。 戻るも地獄。行くも地獄。 昨日はピッケルを担いで登ったが、木の枝に何度も引っかかるので今日は置いてきた。見ると、端の方が藪になっているので、そっちに向かって登り始める。 1回目。藪にはルートはなく、この雪壁では薮漕ぎはできない。少し引き返してトラバースしなければ。 2回目。新雪の箇所を慎重に登り、背の低い藪まで辿り着いた。よく見て探したが、その薮を越えれる箇所はない。また、少し戻ってトラバース。 こんなごちゃごちゃ登ったり戻ったりしてると足を踏み外しそう。どうしたものかと手足をふんばり、雪壁の途中で留まっていると、何処からともなく、自分のクマ鈴の音と違うクマ鈴の音が聞こえる。今日初めての人(が持ってる鈴の音だけ)。どうも、鳥甲山からの下山ルートを歩いているらしい。 3回目。登り切れるの信じて薮の無いルートを進む。 登り切って、分岐。手も足もパンパン。気持ちもパンパンで放心状態。今日一、怖い局面だった。 まもなく、山頂。 鳥甲山から屋敷登山口までは、わっさーと枯れ葉が積もっている道が多く、かなり滑りやすい。岩々を登ったりとかは少ない。なので、ストック2本差しが有効。 最後に超激ヤバの降りがある。枯れ葉で滑りそうな道を一歩一歩降りてやっと屋敷登山口が見えた頃、更に傾斜は増し枯れ葉の量もものすごい。 水の流れる音が聞こえて目をやると、すぐ横から水が流れていて枯れ葉の下は沢のようだ。 さぁ、とっとと降りようと一歩踏み出す。”ずる~んっ”。辛うじてコケなかった。「マ・マ・マジかー」、この枯れ葉大量の崖降りの葉っぱの下は沢の水でオール泥。すぐソコに見えてた登山口が、はるか遠い気持ちになった。 やっと屋敷登山口へ降りた。振り返って見てみると、屋敷登山口からの登りは『壁』にしか見えない急登で、屋敷登山口スタートで初っ端でコレを登るのかと目の当たりにするとめげそう😱 残りまだ5km。だけど、もう最後まで公道。実質下山完了で、色々大変だった一周を歩き切った達成感は半端ない。長い公道歩きも、ウィニングランの気分で気持ち良く歩けるだろう😄 景色は、カエデのオレンジ色やモミジの真っ赤に彩られ素晴らしい秋の風景が楽しめる。緊張感はすっかり解放され、今日初めて景色だけを眺めて歩いている。 「充実した時間、ステキ🍁🍂」なーんて思って歩いてたのは2kmにも満たない。公道5kmは、なげーわ🤣