四国遍路/松浦武四郎の軌跡を辿る(23番薬王寺〜②)

2020.11.20(金) 日帰り

活動データ

タイム

08:05

距離

29.1km

のぼり

453m

くだり

454m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 5
休憩時間
43
距離
29.1 km
のぼり / くだり
453 / 454 m
8 6

活動詳細

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四国遍路33日目(2020−11−20) 今日も歩くだけの遍路が始まる。 朝まだき雷とともに大雨となっていた。心配した通り朝から雨である。美味しい朝食をいただき、雨具を整えいざ出立。 意気込んだものの降ったり晴れたり、降りつつ晴れるなど決まりの悪い天気である。11月下旬と言うのに気温は25℃くらいになると言う。 宿から程なくホテルリビエラししくいの前を通る。22番平等寺脇の山茶花とホテル白い灯台で同宿となった遍路仲間が泊まっているいる宿だ。ここも人気のある宿らしい。泉質がぬるっとして肌にすこぶるいいみたいだ。 宍喰から水床(みとこ)トンネルを抜けると高知県東洋町甲浦となる。4年前にも川村与惣太の和歌を辿っての旅をした。甲浦は天然の良港で二股のつけ根に熊野神社が鎮座する。狭い境内には神社なのに梵鐘があるから珍しい。旧道を進んだのには訳がある。仏頂(ぶっちょう)造りという民家様式を見るためだ。玄関の脇に設え、夜は雨戸、昼は止金を外してぬれ縁となり、物を売ったり手仕事をしたり、当然ながら風通しも良くなる仕組み。道端での談義も弾んだことだろう。甲浦地区にはなかったが、白浜地区に入ると通りの山側に数軒つらなって残っていた。海側は道路拡張で今風の家になったとのこと。家主にお願いして仕組みを展開してもらった。写真の通りである。これは何と呼びますかと問うと「知らん」と一言いって家の中に消えた。数軒先の奥さんに聞くと「仏頂造りとも店(みせ)とも言います」とのこと。開放された地域共有の空間。いい財産なのにもったいないと思った。 今日は土曜日だ。いっぱいトドが泳ぐ生見海岸を想像してたら誰もいない。朝9時は早いのかもしれない。野根を過ぎると「東映オープニングの波濤」が延々と続く。それも半日だ。景色は少しづつ波濤から玉砂利の潮騒へ、ゴロゴロ石の乾いた波音へ、また波濤と繰り返す。山側に車道から一段上がった歩道があるが、段差があり、グレーチングが滑り、側溝の穴に錫杖が入り込むなど実に歩きにくい。海側を歩けば気も休まるが、国土交通省は「安全のため山側をお歩きください」とアナウンスする。馬鹿野郎と小声でいって海側を歩く。振り向くと虹が後を追ってくる。歩きながら昼メシ食ってるのに先行けよと言いたい。 野根には別格明徳寺(東洋大師)がある。真言密教と書いてある。寺には紙垂を巡らしている不思議な境内だ。すぐ近くに六部堂があり、この地区の郷社「野根八幡宮」もある。 それにしても「東洋町」とは気張ったネーミングだ。昭和の合併協議で深夜になって決まったと言う。ただし、役場の所在地を野根と甲浦で決まらず15年くらいはジプシー庁舎。やっと決まったのが東洋町の真ん中ということで「生見」になった。隣の地区が「相間」なのにそこにはならなかった。 高知県にはいったらお酒は控えようと決めていたが、着いた民宿「徳増」で風呂に入り体重計で測ったら驚きの75kg。ま、いいかと、玉袋筋太郎のマネして「633は大人の義務教育」をやってしまった。今日は特別。

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