『高熱隧道』の世界へ!水平歩道と下ノ廊下は死と隣り合わせのアドベンチャーコース

2020.10.25(日) 2 DAYS

活動データ

タイム

12:11

距離

29.5km

のぼり

4611m

くだり

3508m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 22
休憩時間
5
距離
10.3 km
のぼり / くだり
1424 / 1173 m
2
31
22
1 20
DAY 2
合計時間
7 時間 48
休憩時間
9
距離
19.1 km
のぼり / くだり
3187 / 2329 m
20
16
1 28
47
3 59

活動詳細

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いつかはと思っていたが、コロナ禍でストレスの溜まる日常からの脱却、非日常をいつも以上に感じることができるのではと、密かにチャンスを伺いながらテント泊の準備とコースの下調べ、一番の肝は天候判断。 ピークハントではない山行、景観を楽しみながら歴史に思いをはせ、細心の注意を払い無事にたどり着かなければいけないコース。急激に冷え込む季節、標高の高いアルプスの山々は雪景色に変わり、今シーズンは無理かなぁと思い始めていたところ、ラストチャンスの日月、夜行バスで富山へ向け出発。 初日欅平から阿曽原小屋へ。明け方までの雨による各ポイントでの水量が心配だった。 志合谷の150mトンネルは5㎝位の流水、折尾谷の砂防トンネルを抜け、小屋が見えてからの下りを滑らないよう注意しながらテント場へ。 今日は60人くらい向かっているとご主人、早々に水はけのよい場所にテントを張り、高温の蒸気にあふれた露天風呂で明日の下ノ廊下へ思いを馳せる。雪が残っているかもとの情報に少しビビる。 翌朝、阿曽原から仙人ダムへ、『高熱隧道』の歴史を辿る、メインコースへ。関電人見平宿舎、仙人ダム、地下には鉄道、黒部の山深い地には異質な近代産業の建築物、仙人ダム内は熱い重苦しい蒸気、ここを一体何が走り、何を運んだのか全くわからなくなるような軌道レール、一時、近代の人々の熱い思いに没頭する。 仙人ダムを過ぎるとS字峡から十字峡、下ノ廊下のクライマックスへと向かう。川面が近づくとその激流に圧倒され、緊張感はマックス。黒部川を上流に向け緩やかに登っていき、疲労から足が進まなくなってきたと感じながら進んでいるうちに、黒部ダムの水煙が目に入る。非日常から日常への帰還。 このコースはとてもよく整備されている。とはいえ登山道が極端に狭くなったり、激流にすぐキレていたり、濡れ落ち葉で滑る箇所も多く、ヘルメットなしで頭部を岩に痛打すればその衝撃で落ちることも、番線に捕まっていたとはいえ勢いで落ちたらと考えると絶望的な箇所が盛りだくさん。単独行だと落ちたら誰にも気づかれず・・・ 体力よりもいかに緊張感を保てるか。足元、頭上注意、ながら禁止で歩き、景観を楽しむなら必ず足を止め、安全確保で。 帰宅後すぐに『高熱隧道』を読み始めた。初めて読んだときに、いつか現地に行ってから読む時をひたすら楽しみにしていた。ぜひ読んでから行かれることをお薦めします。

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