梶井基次郎を想う

2020.04.04(土) 日帰り

活動データ

タイム

00:04

距離

82m

のぼり

14m

くだり

0m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4
休憩時間
0
距離
82 m
のぼり / くだり
14 / 0 m
4

活動詳細

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桜の木の下には屍体が埋まっている! 梶井基次郎の「桜の木の下には」の冒頭の文章である。 90年の刻を経て今尚、都市伝説の如く語り継がれるこの文章に私が出会ったのは、中学2年の頃だった。 桜の木の下には屍体が埋まっている!故に、桜は美しいのだと言い放つ内容に私は桜の根に絡み取られる屍体を想像した。 おぞましさを感じると共に、妖しい甘美な感情を浮かべたのも事実である。 桜といえば、もう1つ。 坂口安吾の「桜の森の満開の下」がある。 この中に、主人公の盗賊が桜の満開の下を歩くのを極端に恐れるという記述がある。 何故かは、まるで説明されないのだけれど、「桜の森~」は坂口の梶井に対するオマージュだと個人的に解釈している。 勿論、両作ともまるで性質の違う作品である。 「桜の森~」は、おそらく究極の孤独を表現したかったのだろうし、かたや「桜の木の下には」は、「死と生」「醜と美」「静と動」といった物事の両極の中に己れを見出だそうとしたのではないかと、私は思う。 そして今、そんな梶井を想いながら今日買った一冊(本当は二冊)の本を読もうと思う。

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