田辺(舞鶴)−木住峠−上林−大栗峠−上粟野まで来た旅人はどうやって京まで行ったのか?仏主峠越えまたは里道を篠原、大迫回りという手があるので、どこぞの官庁と同じようにGoogleMapで見積もってみると(大雑把な概算ですよ)、 上林山田道-大栗峠ー上粟野ー仏主峠(約800m)ー大野20km 上林山田道-大栗峠ー上粟野ー大迫ー大野24km(肘谷までならもっと近い) 距離はあまり変わらんやないか!人によるけど、ボクなら迷わず平地を選ぶなあ。 さらに、大野から下佐々江までは 大野から肱谷坂越えで下佐々江まで、概算で16km、肘谷坂-580m 大野から海老坂越えで下佐々江まで、概算で19km、海老坂-480m 大野から神楽坂越えで下佐々江まで、概算で14km、神楽坂-440m いい勝負ではないか。 こうなると、肘谷坂越えも俄然現実味を帯びてくる。ただ問題なのは、海老坂、神楽坂もれっきとした名前を持っているのに対して、「肘谷坂」は、土地の人に聞いても名前がなく、金久昌業さんの著述上の命名ということが「北山の峠(下)」に書いてあったことである。しかし、人間楽な方を選ぶでしょう。 ということで、肘谷坂を歩くことにした。肘谷(集落名)側は伐採が入っているようなので、道がどうなっているか、道があれば降るし、見つからなければ海老坂に回るとしよう。せっかくの丹波広域林道もあるのでバス時刻内に行けそうだ。 ■結果 肘谷坂の四ツ谷(日吉町)側は一部林道に侵食されてはいたが、立派な古道が残っていた。分水嶺尾根に上がっても、丹波広域林道に侵食されてはいたが、肘谷(谷名、美山町)側少し下に古道が残っていて、肘谷(集落名、美山町)側に降るところまでは確認できた。しかし降り口は新林道工事により不明であった。 海老坂の板橋側は林道によって惨憺たる破壊でトレースを諦めた。肘谷(集落名)側古道と同じくもう少し気をくばってくれんかなあ?ひょっとしたら、旧町の林道運営に問題があるのでは? ■下山後 園部はやたら暑かった!さらにペットボトル購入、京都までに飲み干す。さらにさらに、私市で半本、今日は合計6本 ・帰宅後、シャワーを浴びようとしたら、パンツの前が真っ赤!えらいこっちゃと思ったが急所は外れていて一安心。トンズラした奴はどこに行ったのか?下山後の川端で体を拭いた時は気にならなかったけどなあ。ということで、ヒルには3敗。夏に行くとこではなかったな。 ■コースタイム 8:37 四ツ谷(臨時停車場) 9:00 海老谷集落 9:11 海老坂分岐 9:40 谷分岐 9:50 谷分岐■30分朝食休憩 10:20 10:31 谷分岐 10:40 峠下林道■7分冷却休憩 10:47 10:55 古道取付き 11:12 肘谷第一位峠コンター510■16分冷却休憩 11:28 11:39 尾根林道出合■42分昼食休憩 12:21 12:31 林道分岐■5分休憩、肘谷第2峠探索 12:56 13:25 大岩山取付■10分休憩 13:35 13:50 大岩山(ピストン) 14:06 大岩山取付■9分休憩 14:15 14:30 分水嶺乗越 14:48 林道分岐 15:15 海老坂■見学、10分休憩 15:37 16:20 海老坂BS ---------------------------------------------- 18.4km/7時間46分(山旅ロガー読み、内休憩2時間9分) ■機材 カメラ:リコーCX-3 スマホ:Urbano V03(GPS、山旅ロガー用)、ASUS Zenfon3Max(地図ロイド用)
【A】肘谷坂 ■使用した古地図:陸測5万図四ツ谷:明治26年測図大正11年修正測図 スタンフォード大学提供(Stanford Digital Repositor 1:50,000 chikeizu)
【B】肘谷坂(肘谷集落側)写真。GoogleMapより 大規模な伐採が進行、はたして古道は?
今日は晴れの予想だが雲も多いだろう。京都は35℃予想で熱中症が心配。大半が林道歩きになるんでロウカットシューズにしたが・・・
家から延々4時間弱、やっと四ツ谷についた。四ツ谷バス停は2つある。日・祝は臨時バス停に停まるとのこと。はて、今日は月曜やけどなあ。
平日・土の四ツ谷バス停。帰りの5時34分のバスはここに停まらなかった。どうも園部行きは臨時バス停らしい!
一応、海老坂を見ておく。予定は肘谷坂越えだけど、場合により海老坂にいくかも。
神社脇の近道は橋が通行不能だった。
海老坂集落。イマイチスカッとしない晴れだ。快適だったのはこのあたりまで。
奥山谷に入った所。道路が2重になっていたが、結局は1本に収れんした。暑い!体も熱い!
谷出合。ここで冷却休憩、半ペットボトル1本終了。頭から水をかぶり濡れ手ぬぐいをかぶる。さらに濡れ手ぬぐいを首にまいて冷却を図る。頭から首筋、さらに上体へ雫が落ちビショビショにして冷却する。 さらに、ヒルスプレーを。
大岩山直登の関電道は右。
ここから尾根登りだが最初は林道。ここで手ぬぐいを濡らす。空の1Lペットボトルを持ってきているが、水は入れなかった。これが失敗!
尾根道の取付きを上がったところで振り返る。写真左下の林道から上がってきた。
山道は古道らしく巻きながら登っていく。歩きやすいのだが・・・
早くもオーバーヒートアラーム。とにかく休んで冷やさないと。冷却水汲んでくるんだった。stopエラーやな! なお、ヒル対策で地べたには座らない。ここでペットボトル2本目終了(水)。
再起動
ヒルクライム、などとイチビッてる場合やない。もう吸っている。
再度ヒルスプレーをしておく。古道はまだ湿ったままだ。
なんか心細い道を上がってきたが・・・(振り返り写真)
前から広い道が登ってきた、どこで間違えたんやろか?
峠は近い。
古い道標。ハイキングコースだったのか。ここが金久昌業さんの言われる「肘谷第一峠」だろう。目の前は丹波広域林道。
京都府大の演習林案内看板。地図からすると、広域林道から西、肘谷流域が演習林のようだ。中腹道と描いてあるが現存するのか?地理院地図の破線路は肘谷北側の中腹道なのか。
林道で、とにかくシャツも脱いで点検、もう一匹追放。ここで昼食休憩、シャツ交換。
広域林道の脇に道のようなものが見えたが、すぐ林道擁壁で消えていた。
林道を進むと左手(西)下に古道が見えた。
古道は接近して(上がって)きてガードレールで消滅。
その先で古い道標が現れた。ここから古道が現れるようだが、廃材で通せんぼ・・・
明らかに廃材置場。こんなことしたらアカンやろ。古道に対する慈しみがない。
はっきりした道が始まった。今日はヒル騒ぎがあったので突っ込む勇気はなかった。
西に延びる尾根が近づくと、その尾根を巻いて古道が続いているようだった。
広域林道と菅生林道の分岐点
先ほどの広域林道案内にない新しい林道が尾根上にできていた。それを降っていくとテープ。ここが古道の接続点、いや破壊点だろう。
新林道の南の土手を登って東側を透かして見ると、古道が巻いて来ているのが見えた。ここが金久さんの「肘谷第二峠」となる。
北側は?廃材が無造作に置かれている。赤杭が刺してあるけど、覗き込んでも道らしいものが見えなかった。
周辺を行ったり来たり、ここかな?
さらにうろうろ、廃材ばかり。一箇所だけ林道下に平たい場所があったけど、急斜面に阻まれていた。
この様子では埒があかんので肘谷坂探索中止。春先にでも。
もう1時前で時間も押しているので、きっぱり諦めて大岩山に向かう。ここでペットボトル3本目終了(お茶)。
伐採地の谷の向こうに小渕、樫原の在所、その向こうには長老ヶ岳から延びてくる尾根が見える。P822から仏岩のあたりか。
大岩山の西には岩峰があるというが、こんなイメージかな?
大岩山のデコボコから降ってくる南尾根南端、ここを登る気はしないなあ。右手に巻き道みたいな道があったので、そこを入って、次の小鞍部で取り付くのかもしれない。
おとなしく林道をぐるっと回って、大岩山デコボコの北の尾根から取り付く。
尾根先の台地で休憩。とにかく暑い。ここで荷物デポして大岩山ピストンとする。
大岩山東峰目前でへばる、暑くてため息。
やっとこさで大岩山三角点
山名板
鉄塔からの見晴らしは良さそうだが日当たりだし、今日は湯気の中みたいな空気なのでヤメ。鉄塔の向こうはシャクナゲ群落、岩峰と続くようなので季節になったら。
退散、もとの荷物デポ地に戻る。
その奥に見えている道は?【A】の地図をみると、大岩山東を巻いている古道(破線路)か!工事で破壊されないと立派に残るんや!
さて、時間短縮のため林道をゆく。コンター600よりちょっと下。分水嶺尾根への取付きがあった。尾根上には古道があるはずだ。
崩落。どんどん拡大するで!
地図をみていると大岩山は4峰のデコボコであるが、ここからみると完全な双耳峰だった。
いつの間にか分水嶺を越して桂川流域へ。左上にP656があるが、この稜線上はシャクナゲの群落になっているそうな。なんでも北山シャクナゲ尾根といい勝負らしい。
すぐ右手が分水嶺尾根
・・と思っていたら、海老坂とりつきに来た。ここでペット4本目終了(凍らしていたスポーツドリンクでまだ冷たかった)
休憩後海老坂の峠に
峠
対面には祠がある
残念ながら首がない
如意輪観音様
峠の北側には平坦地があり、小屋でもあったのか?なお、祠の上部尾根には宝篋印塔があるらしいけど見に行かなかった。
さて、降りよう。古道と似つかわしくない林道のようだ。
道は広いけど・・・・
倒木をくぐっていると目の前に・・・何じゃこりゃ!
近くばよって・・・ タマまである、一個だけど! キノコ好きの人、教えて。
なおも降ると、道が別れる。古道のようだが、荒れている。今降っているのは林道か。
林道はターンしてきて古道を横切る。古道は廃材置場のよう!
近畿自然歩道の標柱はあるけど・・・
縦横無尽に林道が! さらに、右手に何か木の葉の破片がついてるなと思ったら、それはヒルだった。しこたま吸われた!
ご丁寧にも枯れ枝が積み上げられている。この仕打ちは何だ!すぐ隣の神楽坂は古道が現存していたというのに、ここは無頓着、いや無知性に林道を造っている。
古道トレースはやめてさっさと下山した。
府道着。美山への幹線でクルマも多い。
バスまで1時間以上あるんで、まずは休憩。川まで行って頭から水をかぶり、体も拭いてスッキリした。水も汲んできて何度も頭からかぶる(もう遅いけど気持ちは良い) ここでペットボトル5本目終了(スポーツドリンク)