この時期レポで多く上がるミツマタ目当てに、御多分に漏れないようミチクサ隊も乗っかってみた。ミツマタはご存知、昔から和紙の原料として知られていて、林業が盛んで農作物の収穫が厳しい山間に、副収入を目的に植えられたようだ。 和紙の原料はミツマタの他にコウゾやガンピがあるが、日本人は仏教の伝来と共に紙の需要が高まると、麻や稲藁、桑、竹など農作物や身近で入手し易いものを紙の原料として利用していたようだ。中でもコウゾは和紙の材料として重用されてきたが、紙の平滑度や白色度を上げようとすると粘度が損なわれ、破れやすい紙になる。そこに発見されたのがガンピで、コウゾと複合的に使用することで、粘りが出て品質も安定したそうだ。これが奈良時代で確立したと言うから驚きである。 粘りを補強する繋ぎの原料はトロロ(ネリ)と言うそうだが、その後はノリウツギなどの発見やトロロアオイの中国からの導入も加わり、原料のレパートリーも増え、品質も安定したことだろう。 和紙の凄い所は、繊維が丈夫で折れ曲がりに強く、酸化による劣化が少ない中性紙であることに尽きる。奈良の正倉院をはじめ、その後の日本の歴史を紐解く書籍や歴史書が残されているのは、和紙のお陰と言っても過言ではない。 さて、今回の主役のミツマタであるが、その歴史は意外と浅く江戸時代に中国から渡って来たと言われている。栽培が容易で、シカの食害の影響を受けないミツマタは、山間地の副収入を補う産業として浸透していったようだ。然し、現代では洋紙に圧され、ミツマタの需要も少なくなり、林業の衰退と共に生産地を減らして行った。
路駐ですが幹線道路では無いので、気兼ねなく停められました。
既に沢山のカメラマンがベストショットを狙っていました。
ミツマタは花、茎、根、葉に至るまで全て毒がある。
ルリタテハは毒に耐性があり、蜜を体内の取り込む事で外敵から身を守るのだろう。
人工栽培とは言え、圧巻の群生地です。
一級河川の巴川の支流を挟んで両岸を埋め尽くします。
所々で歓声が上がっています。
堪能したので、近くの山に出かけます。
巴川の支流を渡り林道を行きます。
巴川の下流に、地図で調べると紙屋という地名があり、その近くにもミツマタ群生地が有る。昔からこの辺りは紙の製造に関わった場所だったのでしょう。
数日前の雨で林道が小川になっていました。
ミチクサさん、頑張れ~っ!
シキミも花期を迎えました。
ギャースカ!うるさいカケス。
林道が縦横に走っていますので、他の方のトレースしたコースで行きます。
え?コレ行くの?! 登山道じゃないし…。
唯一の眺望は本宮山のみでした。
山頂に到着。 日影は冷えるので、日当たりのいい場所で軽めのランチ。
馬酔木にツマグロヒョウモン。 ボチボチと下山しま~す。
先週はまだ冬のいで立ちでしたが、一気に芽吹いて来ました。
蝶も嬉しそうです。
里まで降りて来ました。
キセキレイ。
山間の渓流地で見られます。
身近でよく見るセキレイとは随分と感じが違う(大阪・東本願寺境内)。
ここにトイレ🚻
最後に名物の滝を巡ります。
何しとん?
滝行だそうです(はいはい…)
流されろーーー!
再びミツマタエリアに戻って来ました。
花弁を触ったり、枝を折ったりして、樹液が皮膚に着くと炎症を起こすので注意が必要です。
帰りは串原温泉「ささゆりの湯」で汗を流しました。
釜めしだぜ~い!
あっ!、おばちゃん!!虫が入ってますよ~っ!て、ヘボ(クロスズメバチ)の炊き込みご飯でした。 何十年ぶりに食べて美味しかった。ヘボ多めにして欲しかったな。 お疲れさま('◇')ゞ