修験道に触れに 吉野山@奈良

もう紅葉もほとんど終わった晩秋の吉野に行ってきました。 吉野にあるお寺、櫻本坊さんで開催されている修験道についての講座を受講するのが目的です。 この日は吉野から大峰山(山上ヶ岳)に至る奥駈道上にある四つの門の意味と、それが人の人生とどう重なるのか、と言ったことをご住職から教えていただきました。 また、普段お寺でされている日常の作務も体験。 お寺や神社でお守りなんか買うと、紋や印の押された紙の袋に入れてくれると思いますが、あのハンコを押す作業で、櫻本坊さんでは印刷ではなく手押し。 これから年末年始と春にかけての行事に向けて、今の時期から大量に準備されていくそうです。 単純作業で効率も悪いですが、こういうことを通して自分と向き合えたり、物に込められた人の思いのありがたさを改めて思い出すことがてきて、とても心の穏やかになる時間でした。 住職は「お寺なんかはまだまだアナログだから」とおっしゃっていましたが、世の中、技術が進んでどんどん便利にはなっていくけれども、一方で入ってくる世の中の動きや情報、知識が必要以上に飽和して息苦しい感覚もあります。 そんな時代だからこそ、お寺や神社、それに山をはじめとする自然のような、生身で世界を感じられる場の必要性を改めて感じますし、そう言う場が常にそこに変わらずに存在し続けることが本当にありがたいと思います。 自然を商品やサービスのように「消費」するのではなく、人もその一部として大切にしていきたいものです。