白尾山から鉢ヶ峰周回
久しぶりに美山の山に登って来た。それもかやぶきの里の裏山で、鉢ケ峰と白尾山という700m級の山である。鉢ケ峰と同音異語で八ケ峰という山がすぐ近くの美山と名田庄の境にもあるのだが。 かやぶきの里駐車場から集落内に入り、西部の獣害防止柵を入って急傾斜の九十九折れの道を進むと、息が直ぐに上がる。何とか尾根に上がると風が出て来て汗が引くのが判った。すると送電線の鉄塔があって周囲は開けているので、すぐ下にかやぶきの里集落が見渡せるのだった。 その後も傾斜のある尾根を登るので汗が玉のように出るのだが、稜線は風が吹くので快適なほどの涼しさも味わえるので、ラッキーと言いながら喘いでいるのだ。左からの尾根に合流すると、その尾根は大内という集落からのコースらしいが、すぐ先が白尾山の山頂であった。樹林に覆われた山頂からは大内方面だけが俯瞰できた。由良川が大きく湾曲した出っ張りがこの尾根の末端で、そこが大内集落のようだ。 白尾山頂も風が吹いて涼しいくらいなのと、正午に近いことからここでランチとした。町では暑い暑いと言いながら、エアコンの中でTV三昧なのだろうが、此方は時折寒いと感ずるくらいの風に、『エアコンの風とは違うね』などと自慢げな言葉だ。 今日は晴れと曇りが交互のようで、時折直射日光が当たっているようだが、樹林の下の歩きであるから幸いにも涼しい程である。アップダウンを繰り返しながら、最低鞍部を越えて、シンドイ登りは堪らないと思っていると、692mのピークに達した。ここは帰路の分岐で、登山コースのない東へ向かう稜線の基部になる所だ。その東へのコースを確認すべく、少しだけ進むと緩やかな斜面が広く下草が少なく、歩き易そうな雰囲気であることが判った。 692mピークからは緩い登りの樹林帯で、背の低い灌木が少し邪魔だなと感ずるが、藪漕ぎではないことに安心しながら、778.6mの鉢ケ峰の山頂に到着だ。この山頂も樹林に囲まれて、周囲を見渡すことはできないのが残念至極だ。ただ、見えてもこの周辺の山域を知らないので、見えても判る山がないので同じことだろうと誰かが言う。 先ほどの692mピークに戻って、いざコースのない稜線歩きを始めたが、うっすらとした踏み跡が僅かに見えるので、安心しながら時折GPSで現在地を確認しつつの歩きだ。倒木が多いのは昨今何処の山も同じなので、跨いだり潜ったりと忙しいが、進むべき方向がそこそこ判る状態であることが最も嬉しいことだ。しかし、踏み跡を辿っているといつの間にか藪っぽくなってきて、GPSを確認すると今進んでいる方向は行くべき方向と90度左にずれていることが判ったので、少し戻るようにして藪を漕いで進むべき稜線に乗ることが出来た。尾根は彼方此方に派生しているので、行くべき方向が明確な場合は良いが、そうでない時にはGPSで確認が必要だ。これを怠ると、長い距離を戻ることや、登り返す必要に迫られることがあるのだ。今までに何度もそれをやってきたのだ。今日はほんの少しの調整で済んでよかったな!と安堵である。 東の稜線の端は677mで、すぐ前のピークがそれであることがGPSで確認出来たので、俄然歩き疲れた足にも元気が出て、ピークに達すると677mと記された山名プレートがあった。これは「ピークハンター」さんが設置されたものと思われる。この方は実に彼方此方のピークにプレートを設置されている方なのだ。 そこから、ものの200mほど進んだ所に関西電力の送電線巡視路の標識があって、東に進んでいた稜線をここから南の尾根を下ることになる印なのである。あとは巡視路なので、何の迷いもなく下山出来るはずだ。所がこの尾根は急傾斜で足の置き場に困るほどの場所もあるが、巡視路には特有のプラステイック階段が埋められてあるので、足場が確保できるのが嬉しいのだ。 下山尾根が巡視路で、送電線の鉄塔周辺は電源確保策として一定範囲の樹林は伐採されているので、周囲の景色が良く見える場所なのである。何本目かの鉄塔からは、かやぶきの里が望める場所もあって、季節によってはその景色も素晴らしいものでありそうな気がした。 無事下山して、集落の端からかやぶき屋根をカメラに納めて駐車場に着くと今日の気温の高さに汗がわっと吹き出し、山の中の涼しさが欲しいと思ったものだ。駐車場の大型バスから降りて来た観光客は外人ばかりで、ここは日本なのか?と誰かが外人の多さに驚いている。肌の色、髪の色、見たことのない服装や食べながらの集落へ移動するようで、昔を知っている者には、驚く以外はない。 かやぶき集楽は賑やかで、楽しいだろうから、それでいいのだろうが、我々は今日一日誰とも逢わないで下山してきた。樹林のお陰で涼しい、静かなハイキングを満喫できたことを感謝しながら、美山をあとにした。 "永","竹"






