冷水山・百前森山・果無山(和歌山,奈良)
2026.05.30 (土)日帰り
紀伊半島の最奥部(中心部あたり)。
奈良県十津川村から和歌山県龍神村にそびえる山脈があります。
その山脈は「果無(はてなし)山脈」と呼ばれ、あまりの山深さ(果てしなく山が続く)から名付いた言われています。
その他の説では、一つ目と一本足の妖怪「一本だたら」から名付いたともあります。
一本だたらは、もとは大きなイノシシでした。
背中に熊笹を生やし、「猪笹王(いのささおう)」と呼ばれていたそうです。
その猪笹王は、麓に住む猟師に仕留められてしまいます。
悔しい猪笹王は、とうとう一本足の亡霊になって鬼と化してしまいました。
この山域を通る旅人を襲うようになった猪笹王は、一本だたらと呼ばれ恐れられるようになります。
村人が困り果てていると、丹誠上人(たんしょうしょうにん)というお坊さんが地蔵尊を建てて、そこに一本だたらを封じ込めました。
しかし一年に一度、12月20日だけは一本だたらは自由に歩くことが許されていたそうで、その日に旅人がこの山域を歩くことはなかったそうです。
そのため、年の瀬12月20日は「果ての20日」と呼ばれ、この山域の厄日となりました。
「果て」の20日、旅人は歩か「無し」。
「果無」と呼ばれる由来ということです。
今回、私たちは果無山脈の最高峰「冷水山」を目指します。
とても山深い場所なのですが、山頂付近まで林道が通っており、比較的登りやすい山になっています。
果無の縦走路を歩くと、本当に山深い静かな雰囲気の道です。
山頂に着くと紀伊山地の中心から山々を見渡せるので、自分が今とても特別な場所にいると感じさせてくれました。
さて、一本だたらこと「猪笹王」ですが、現在は奈良県に霊廟があるそうです。
村人たちは妖怪を悪と決めつけず、お祀りして霊魂を慰めました。
そんな優しい気持ちが伝わり、猪笹王は神様になって村人を守ってくれているとのことです。
本当に果てしない山奥、果無の場所ですが歴史があって面白いですね。
アクセスが悪くて登山口に着くまで大変ですが、素晴らしい景色を楽しめました( ´ ▽ ` )