オコタンペ湖~フレ岳~東中山~幌滝山~中山峠~喜茂別岳 山スキー縦走
漁岳
(北海道)
2025.03.18(火)
3 DAYS
豊平川の源流域をいつか歩いて繋げたい。
学生時代から漠然と思っていたプランをようやく実現する時が。
定年退職して自由に日数をかけられるようになり、昨年余市~無意根を繋げました。
そして今年はいよいよ一番奥深い稜線へ。
好天が続きそうな18日に出発。
オコタンペ湖分岐へ向かいます。
車の回収と迎えを初めて妻に頼みます。
20日まで天候が持ちそうなら無意根を越えて薄別まで。
越えられないなら中山峠へ迎えに来てもらうことにします。
先日までの降雪でラッセルは確実ですが幸い粉雪で深くありません。
車道をオコタンペ湖まで1時間進みます。
トレースのないまっさら湖面を渡り振丁の尾根とりつきまで1時間。
全荷のラッセルに苦しめられ3時間半でようやく振丁にたどり着きました。
丹鳴岳やフレ岳の眺めが新鮮です。
急登が広い尾根に切り替わり一気に幸せな気分に。
いよいよ豊平川源流域の稜線へ。
高曇りですが展望はまずまずです。
フレ岳へは沼に向って噂通り亀裂だらけの大きな雪庇が続きます。
こちらも初登頂。
丹鳴岳が近い。
支笏湖カルデラのピークを辿るのも楽しそうです。
そして恵庭岳中腹の札幌オリンピック滑降コースの傷跡が確認できました。
53年かかっても完全には戻らない。
そしてこれから向かう広大な尾根が見渡せます。
ここからコルまでの200mが今日唯一の滑降ポイント。
そこそこのパウダーですが全荷ではなかなか楽しめません。
コルから幸せな雪原を進みます。
距離を稼ぎつつ快適なテンバを探しながら。
晴れてきて小ピークから展望が楽しめます。
873の三角点を過ぎた出発から14km地点でイグルーを造ることにします。
しかし新雪が柔らかく、天井を造る段階で崩してしまい失敗。
掘り下げた穴にテントを張ることにします。
夜は星空で放射冷却のため冷え込み凍り付きました。
イグルーならまだ暖かかったハズで失敗が悔やまれます。
ですが翌19日も晴れのスタート。
青空の下豊平川源流域の最深部を全荷ラッセルで進みます。
原生林と雪原が続く稜線は飽きません。
やがて中山峠までの中間地点東中山ピークがポツンと頭を出します。
行く道来し方を眺めるのにおあつらえ向きの展望台。
ようやく中山峠まで辿り着ける自信と時間の計算が立ちました。
次の目標幌滝山は頂上雪原に電波反射板が目立つピークです。
山頂はまっ平で蓬莱山の電波塔がすぐ近くに。
ラッセル続きで疲れを感じながら本日最後の登りを頑張ってたどり着きました。
蓬莱山で一休み。
ここで初めてスノーシューのトレースが。
幌滝山に向かっていました。
スキー場の下りが唯一の滑るポイントだったのですが、春スキー営業の準備で雪上車がうなりをあげて上下しています。
ゲレンデを滑って文句を言われたくありません。
林道を辿って中山峠へ向かうことにします。
国道を渡り除雪ステーション側のトイレへ。
ゆっくり休み天気予報を確認します。
やはり好天も今日までで明日の無意根は強風で雪模様です。
妻に明日は無意根を越えられそうにない旨を連絡します。
悪天でも喜茂別岳は登るべく林道終点を目指して進みます。
ここも結構なラッセルで疲れた身に堪えました。
1時間半耐えて電波施設へ到着しテントを張ります。
陽が射してぽかぽかと暖かいテントの中へ。
二日続けてご飯を炊きレトルトカレーの食事で、栄養不足は否めません。
ウイスキーのお湯割りを飲みながら、チーズやつまみで補いますが。
翌日の行動食もおにぎりに出来ることが唯一のメリットです。
夜からサラサラと雪が降り始めました。
お陰で冷え込まず昨日よりは暖かく眠れました。
20日はやはり小雪で展望なし。
ひどくはないので喜茂別岳を往復することにして中山峠まで迎えを依頼し出発します。
アタック装備なので疲れた体でも快調に進めます。
周りを眺める余裕もあり、ここにも広大な尾根や雪原が続いている事に気づけました。
樹林限界からはさすがに視界100m程度。
風に吹かれながら2時間でなんとか頂上標識にたどり着きました。
下りスキーもそこそこ楽しめテントへ戻ります。
パッキングをしているとさすがに休日なのでスノーモービルの爆音が。
幸い会わずに済みましたが。
帰りも結構な降雪でしたが昨日のトレースのおかげで滑って戻れました。
迎えの車に乗り揚げイモを購入。
激混みの豊平峡温泉で体を温め、丸亀製麺で栄養補給して充実の3日間を終えました。