03:14
8.8 km
668 m
鳴子三条山・半俵山(宮城県大崎市鳴子温泉)
大崎市(鳴子エリア) (宮城)
2024年05月29日(水) 日帰り
鳴子繁栄の為に伝説の地となった山。 鳴子の三条、半俵(はんたら)山は、鬼首~鳴子間の小豆坂峠が実際に使われた時代に見手野原、蟹沢に向かう旧道として越えた山々とされる。半俵山にも伝説が存在するが今回は割愛し三条山に焦点を当てると、この三条山は元々は赤栄(あかばえ)山という名称の山で、麓の赤這温泉の由来にもなってる。 末沢地区の方が書いた鳴子夢幻物語(創作の本だが本当の話の中に創作を混ぜた本で、三条山に関してはこの本の前半はほぼその通りとされている)にも載っているが、この三条山は「鳴子温泉本陣がまだ小規模な温泉地だった頃、大型温泉地だった川渡温泉に客を取られて生活が立ち行かなくなり、鳴子温泉の繁栄の為に”伝説を創作した”山」で、三条宗近という平安時代の刀工が伝説の刀を造った山なので三条山になった「事にした」山。詳しい事は読めば分かるし、面白い本なので是非読んでみて貰いたい。 今回、どうしてもこの「伝説を伝説らしくする為にわざわざ作ったとされる」三条山の祠を見て見たくて行って見た。ルートについては過去のYAMAPの記録(るろうにさん、みどりふぐさんのもの)を参考にさせて頂きました。山としての印象は「三条山までの道は一部かなり分かり辛い地点がある為、決して藪山初心者向けではないけど、それ以外については巡視路がしっかりついてるから誰でも登れる」という具合。当然、藪山なので一般登山道から見たらかなりもさくさしてるし急なルートが多いが、それでもそこまで酷いもんじゃない。 で、実際に見た祠は思った通りで「造った人の名前も時代も何一つ書いてない」ものだった。祠のある場所も完全に道の上にあるし、そこだけ分かりやすく土塁を築いてあるしで、もうホントに分かりやすいくらい「人に見せる為に作った感」があった。ただ、勘違いしないで欲しいのは俺はこの「伝説を創作する」っていう行為に一切の批判的感情は無くて、逆に良い手法というか面白いやり方で、とても好意的に感じてる。家族や使用人の生活を守る為に知恵を絞って人寄せの伝説を作る、何も知らない人はここが伝説の土地だと思って来て所に帰り思い出話を語る、それを聞いた人は私もいつかは鳴子温泉に行きたいものだと思う、素晴らしいループで誰も損しない。今みたいに簡単に調べられる時代じゃないからこそ通用した夢のある方法だと思う。 そしてその伝説も過去の記録に埋もれた頃、こうして物好きが山に登る、と。今だって誰も損をしてないじゃない。
