丸山岳~会津駒ケ岳~大杉岳+燧ヶ岳
丸山岳・倉前沢山
(福島)
2024.05.03(金)
2 DAYS
【前段】
GW後半もまさかの終日晴れ。後半に晴れたら行きたいと考えていた丸山岳~会津駒ヶ岳縦走へ行くことに。
御池登山口はGW前半から開通していたものの、御池までのバスは5/1からで、GW前半へ行くのをやめていた。バスも運行開始し、下山後のバス利用が可能になり丸山岳の山行を決決行した。
【行程】【日の出4:36、日の入り18:43】
(予定)坪入山頂、坪入~梵天P1754あたりで目途。
(実際)坪入~窓明P1612あたりでテン泊予定に変更し、ザックデポ。戻ってきて三岩避難小屋まで時間的に進めそうなこと+窓明山の藪漕ぎを明るい時間帯に片付けたいことから、避難小屋泊に変更した。
【電波】山の電波地図確認
・丸山岳、梵天岳、窓明山、三岩避難小屋、会津駒ヶ岳、ほか縦走路電波あり。
【駐車場等】
起点:小豆温泉、終点:御池登山口(登り口と下山口の移動)会津バス(5千円札等使用不可)
・御池発(8:30,13:10,14:05,16:10)※16:50発は道の駅檜枝岐前まで
【すれ違った登山者】
坪入山近く:1人、窓明山頂テント3人、三岩避難小屋近くテント2張、会津駒ヶ岳小屋2名、燧ケ岳40人
【装備】
残雪靴、ストック、軽アイゼン
【テン泊装備】
・山と道マット(13mm)、モンベルシームレスダウンハガー900#3、ダウン靴下(モンベル)
※登山中のウェアを着ないでインナー+雨具で寝たら寒かった。ウェアを着用すれば問題ないか。
(泊)三岩避難小屋:当日利用者0名
・2階建て。収容最大6名くらい。
・銀マット3枚、サンダル3個程度あり。
【感想】
~1日目~
◆ルートの状況(小豆温泉~巽沢山(P1,162)~家向山(P1,526)~窓明山(P1,842))
・登山口から急登区間といわれている。P1,500の家向山あたりまでは雪がなく、夏道。夏道のため急登が気にならず。雪がついていると、アイゼン着用かな。
・時間もあるため、家向山山頂はパス。100mほど下って、窓明山へ登り返す。下って登り返すが、また雪がなくなり、夏道がはっきりしている箇所も。窓明直下100m以外は、夏道を選択して山頂へ。
・窓明山まで、ここまで雪が少ないとは思わず、縦走路の藪が気になるところ。
・窓明山には松があり、縦走路は松の間から望む。
◆ルートの状況(窓明山(P1,842)~坪入山(P1,774))
・窓明山から軽アイゼン着用。
・窓明山からP1,775までは、基本尾根上の藪道。右手の雪渓が使えそうなところは使用するが、ほど使えず。P1,775からも50m程度は藪漕ぎが続く。その藪漕ぎを抜けると、坪入山までは雪が豊富で、ほぼ雪道を使用できる。
・窓明山からなるべく雪渓側の藪(丸山岳向かって右手)を使ったほうが、藪漕ぎは楽だった。尾根左手に入ると、松がぎっしりで、背丈以上の藪でなかなか進まない。雪渓側は背丈より若干低いハイマツ等で、足で踏むと倒れて進める。行きは尾根中央、帰りは雪渓側藪のため、帰りのほうが楽に感じた。
◆ルートの状況(坪入山(P1,774)~高幽山(P1,747))
・坪入山~P1754までの稜線が細尾根で、鞍部が藪になっている。左右の雪渓は使えないため、藪中央を突破。松などの藪でなく、細い枝が密集した藪。手でかき分ければ進める。藪漕ぎ距離もそこまで長くなく、そこまで苦ではなかった。
・P1754以降は雪が安定し、たまに藪漕ぎ区間が発生するが、高幽山まで特に難しい箇所なし。
・高幽山がほぼ中間地点。窓明山も遠くに見える。
◆ルートの状況(高幽山(P1,747)~梵天岳(P1,765))
・高幽山まではあっという間だが、窓明山から丸山岳までの稜線はアップダウンの連続で、徐々に疲れてくる。
・高幽山~梵天岳間は藪漕ぎ区間なし。
◆ルートの状況(梵天岳(P1,765)~丸山岳(P1,820))
・丸山岳直下に藪こぎ区間あり。隙間が多い藪漕ぎのため、藪漕ぎはきつくない。広い尾根上に藪が広がるため、楽なほうを適当に見つけながら登る。
・その他難しい箇所なし。
・丸山岳に到着すると、会津朝日岳がとても近い。丸山岳から会津朝日岳への稜線は全区間藪かと思っていたが、丸山岳からP1552までは残雪が残っていた。
・丸山岳まで来ると村杉や未丈ヶ岳が近く、今回は時期的に間に合わず断念したが、やはり新潟に抜けたいと感じた。
・予定より1時間30分ほど早く到着していたため、少しゆっくりし、帰路へ。
◆ルートの状況(窓明山(P1,842)~三岩避難小屋)
・窓明山に戻ってくると、テントがたくさんあり、驚く。
・窓明山からは、尾根左側の雪渓を利用して進む。雪が豊富で、たまに夏道を進む。特に難しい箇所はなし。
・三岩避難小屋手前に1張り、三岩山頂方向に1張りテントがあるが、避難小屋利用者は0だった。
~2日目~
◆ルートの状況(避難小屋~三岩岳(P2,065)~大戸沢岳(P2,089)~会津駒ヶ岳(P2,132))
・スタートから軽アイゼン着用。
・特に難しい箇所なし。窓明山~会津駒ヶ岳間は、縦走者が多いのか、トレースも複数あった。
・尾根上の雪も豊富で、藪漕ぎ区間も0。丸山岳までの稜線よりも標高が高いからか、残雪が豊富なのかな?なだらかな稜線でアップダウンも少なく穏やか。
・会津駒ヶ岳まで素晴らしい尾根が広がり、リピートしたいという過去レポがあったように、いい稜線だった。
・大戸沢岳先のP2,098だけ右手にトラバースして進む。
・大戸沢岳まで来ると、会津駒ヶ岳がすぐ。会津駒ヶ岳からは、なだらかな中門岳、燧ケ岳・至仏山と展望が抜群。今日は、燧ケ岳まで寄り道をしようと考えているため、中門岳は時間からパス。
◆ルートの状況(会津駒ヶ岳(P2,132)~大津岐峠(P1,944)~電発避難小屋(P1,862)~大杉岳(P1,921))
・会津駒ヶ岳から大杉岳、御池までは夏道あり。ほぼ雪道、たまに夏道になる。夏道も分かりやすく、難しい箇所なし。
・トレースは3名程度あるが、すれ違いは0名。
・アップダウンを繰り返すが、大杉岳まであっという間だった。
◆ルートの状況(大杉岳(P1,921)~御池登山口)
・大杉岳からの下りは、急にトレース跡が増える。
・150mほど下ると、雪が消え始め、1回道を間違えてすぐに復帰。
・中腹から夏道が出始め、アイゼンをとる。
◆ルートの状況(御池登山口~燧ケ岳)
・御池登山口の売店は営業中。外の自販機でコーラを購入し、a米を食べて休憩。
・休憩を終え、不要な荷物をデポし燧ケ岳へ向かう。
・登山口から燧裏林道分岐までは木道。分岐を左に折れ、燧ケ岳まで急登がずっと続く。
・広沢田代、熊沢田代で1回斜度が緩むが、それ以外は急登なため、雪に慣れていない登山者は下りで苦労しそうだと感じた。
・広沢田代から100m下あたりで軽アイゼンを着用。
・俎嵓直下200mの登り区間は、雪渓上のような雪道が続く。
・俎嵓に到着すると、山頂部は岩稜帯で雪なし。柴安嵓(燧ケ岳最高峰)までの鞍部まで雪なし。鞍部から柴安嵓までは急な雪面が続く。不安な人はピッケル、12本が必要と思われる。下りは特に怖がっていた登山者が多かった。雪上歩行が慣れていれば軽アイゼンで走って下れる(雪が腐っているため、足が刺さって問題なし。凍結していると怖いかな)。
・柴安嵓からは雪の尾瀬ヶ原や、越後三山・平ヶ岳、歩いた丸山岳~会津駒ヶ岳までの稜線が見渡せる。
・山頂から他に寄り道するポイントもなさそうなので、14時のバスではなく13時のバスを目指して下山することに。
・山頂滞在もわずかに下る。2日目はスパッツ未着用だったが、下りでは靴の内側に雪が入るため、熊沢田代でスパッツを着用。山頂から着用すれば良かった。
・御池から山頂へはかなりのトレースの数。時折ルートを確認しつつ御池まで。バス出発20分前に到着し、後片付けやストレッチを終え、バスへ乗車。
・道の駅や会津駒ヶ岳登山口で登山者が複数人乗車。登山者の利用が多い路線だと伺える。バスのアナウンスで、バス停がないところでも申し出があれば停車してくれるそう。何と
親身なバスだろう。
◆全体の感想
・他の山域を優先し、雪が豊富な山で後回しにしていた丸山岳。4月は雪が豊富だったものの、GWに向けて晴れ間が続き、稜線の藪状況が気になるところだった。
・個人的な印象では、窓明山直下の藪以外は、強烈な藪が少なく、雪も思ったより残っていた。村杉岳までの稜線は全く雪がなかったが。
・思ったより残雪を利用し、丸山岳までの静けさ、会津駒ヶ岳までの穏やかな稜線を堪能でき、すごくすごくいいところだった。リピートしたいほどのいい山域。次は違うルートを組み合わせて再訪したい。