八ヶ尾山
御嶽(三嶽)・小金ヶ嶽・西ヶ嶽
(兵庫, 京都)
2026年01月17日(土)
日帰り
多紀アルプス東端の隠れた名山「八ヶ尾山」を訪れました。
この山は非常にバラエティ豊かな表情を見せますが、全体を通して踏み跡程度の道が続くため、読図能力やルートファインディングの技術が試されます。
登り始めてまず現れるのが筱見四十八滝です。
ここは遊歩道として整備されていながらも、鎖場が連続する決して気の抜けないルートです。
特に一の滝・二の滝付近にある長い鎖場は、一歩登るごとに高度感が増していきました。
最後の鎖場を越えると、周囲の雰囲気は一変します。
目の前には、まるでカールのようにも見える大きく開けた涸れ谷が姿を見せ、それまでの緊張を解くようなゆるやかな登りが続きました。
ところが、静かな谷を抜けて峠に出ると、再び状況は厳しくなりました。
ここからは道標が一切なくなり、木々に巻かれたテープだけが頼りです。
東へ向かって延々とアップダウンを繰り返す尾根道は一段と荒れており、足場の悪い斜面も増え、一歩一歩に神経を使いました。
そうしてたどり着いた山頂は、広々として開放感にあふれており、これまでの道のワイルドさが嘘のようでした。
下山は南尾根(つまご坂)をひたすら下りました。
下部に差しかかるにつれて道が不明瞭になりますが、方向を定めて下り続けると、やがて登山口のある林道へと飛び出しました。
しかし、今回の山行における本当の核心部は、ここからです。
林道を西へ進み、弁天池を過ぎると、いよいよ廃道区間へと突入します。
途中までは辛うじて道筋が判別できたものの、突き当たりの峠へ上がる箇所で、とうとう道が完全に消失してしまいました。
わずかなテープを目印に、ズルズルと滑り落ちそうな道なき急斜面を力任せに直登しました。
その後の道は比較的歩きやすく感じられました。
もっとも、数々の難所を越えてきた後だったため、単に感覚が麻痺していただけかもしれません。
厳しいルートではありましたが、その分、自らの足で道を切り拓く登山の醍醐味を再確認させてくれる、非常に中身の濃い山行でした。