聖岳 日本百名山完登 その後…遭難
まず今回救助してくださった飯田広域消防本部山岳救助隊・長野県警山岳救助隊をはじめ多くの人々にご迷惑をお掛けしたことを深くお詫びしますと共に心から感謝を申し上げます。 このレポートを書くことで批判が多くあることは承知ですが、皆様に遭難の事例を共有していただき今後の遭難防止に役立てて頂ければ幸いです。 今回の計画は渋沢ゲートから入り1日目で奥聖まで登り聖平小屋で1泊、次の日上河内岳・茶臼岳を廻って渋沢ゲートに戻る周回コースの予定でした。 時計を金曜に戻しまして東京を山友の車で20時出発しました。3連休前と云う事もあり渋滞が激しく首都高高井戸を抜けるまでに1時間もかかりました。NAVIで入れたマップコードのルートは通行止めになっており、戻って迂回路使って渋沢ゲートに向かいます。ここでまた1時間のロス。渋沢ゲートに行く方は迂回路の地図を参考にして行くと良いでしょう。目的地には上村郵便局を入れると迂回路にスムーズに行けると思います。 2時間程度仮眠して5時過ぎ渋沢ゲートを出発しました。 9時くらいから弱い雨でしたが11時くらいから普通程度の雨になりその日は天候が回復しそうも無いのでこの日は聖岳小屋までにして明日朝、聖岳を目指す予定に変更します。 全身ずぶ濡れになり、全て着替えがあったので良かったのですが、手袋だけは換えを持っておらず2日目は素手で歩く事になる。これが後に大きな代償を払う事になる。 12時に聖平小屋に到着し時間があるので明日の予定をどうするか山友と相談。さすがに聖登った後に上河内・茶臼岳に行くのは難しいと判断。山友は折角なので百高山に入っている兎岳に行ってみよう。帰りは笠松山を通るルートがあるからと提案。山と高原地図で確認すると全く載っていないバリルートで私はその日乗り気では無かったが、次の日、天気が良さそうなのでそっちで下山する気になってしまいました。 聖岳で日本百名山完登を山頂にいた人々にも祝って貰いました。友人から記念タオルを貰い、お手製のフェルト文字の幕をプレゼントしていただきました。 その後兎岳に到着しました。 さてここからがバリルートになるのですが、もし行く方がいましたら私たちのルートは使わないでください。しょっちゅうルートを外して藪漕ぎしています。ここで体力をかなり消耗し後の遭難に繋がっています。 踏み跡は薄いしピンテも少なく友人が持っていたヤマップの他の方の軌跡をみながら歩く事になります。 何とか笠松山に到着しました。ここからテープを頼りに下山して行きますが、私がトップだったのですが、靴に石が入ったので(ゲーターはつけています)先に行ってもらってあとを追うともう友人が見えない。必死でテープを探し友人の名前を大声で呼びますが反応無し。登山計画書のルートでは無いので私のヤマップではどっちに行くのか分からない。 今考えれば地図読みして尾根に戻れば良かったが、冷静になっていなかった。 なんとなく踏み跡ぽいところを下って行くと沢に出て道が違うのは承知したが、水が無かったので水分補給する。沢を進めば聖光小屋付近の登山道に出るので沢を下ってしまう。沢を下ってはいけないのは登山の鉄則であるがもう引き返す体力も気力も無く、戻っても登山道が見つかるのか分からないので戻る事はできませんでした。 最初は良かったが、滝を巻いて降りているところで6mくらい沢に滑落。瞬間もう死んだと思いました。 全身強打して右手からおびただしい程の出血(多分瞬間的に木を掴んだ時の裂傷で肉まで見えている。手袋を付けていたら防げた可能性が高い)、左手の中指は折れて頭を打ち、むち打ちになり首が痛い。 メガネは無くなり、時計も無くなり、トレッキングポールもどっかに引っかかって無くなってしまった…。 ハイドレーションのキャプも取れて水が出っぱなしになり全身水浸たし。今考えればコックを捻れば止まったのにそれすら思い付かない。 そのまま少し下るがこれ以上、歩くことができないほどあちこちが痛くて動けない。 ここでこれ以上進む事も戻ることも出来ないと判断し、17:30頃妻に遭難した旨と現在地を伝える。北緯と東経をヤマップ画面から正確に伝える事が大事です。のちに山岳救助隊の人に位置がピンポイントで特定できたので良かったですと言われました。もちろん電波は圏外ですが、スターリンクがあるのでたまに衛星マークが出たら文字だけなら送れます。 日没が近いのでビバークするのですが、いつも持っているツェルトは今回は小屋泊なので持っていなかった。エマージェンシーシートを被り一晩過ごすが悔しくて情けなくて一睡もできなかった。幸いそこまで寒い夜では無かったのでシバリングせずに過ごせました。 メガネが無いので良く見えませんか、きつね火なのかホタルなのか青い光がチカチカ動くのが目につきました。 夜が明け救助を待つのですが、アルファ米は持っていましたが一切食欲は無く、沢にいるのに水を取りに行くのも立ち上がれない程に全身痛くて疲労してました。 10:30くらいに山岳救助隊の方に救助されましたが、ものすごく親切な方で「遅くなってすいません」、「また長野に来てくださいね」とか言われ涙が出ました。 山岳救助隊の方から笠松山は登りの人は居るが下りで使う人はいないということを聞きました。 登山道で無い遭難場所でザイルを使いここまで来るのは大変だっと思います。 山岳救助隊の方がヘリコプター要請してヘリコプターで病院に運ばれました。 以上が一連の顛末です。 https://news.yahoo.co.jp/articles/46a7bfdf099bb1bb02ebdb68c3f9096419cb9794 記事だけ読むと怪我は左指の骨折だけ、笠松山だけ行ったみたいですが、今回書いたことが真実です。 沢山の誹謗中傷が来ると想定されますので、今回はコメントをオフとさせていただきます。






