05:28
30.1 km
2232 m
ハライタの奥武蔵ロングトレイル105km試走
武甲山・伊豆ヶ岳・小持山 (埼玉, 東京)
2025.04.29(火) 日帰り
山を走ったあとにそのまま実家へ帰るつもりだったので、いろいろと準備をしていたらあれよあれよと時計は朝の8時を過ぎる。 急いでクルマに乗り込みインターチェンジ近くまで来たとき、ふと「ユータはカメラマン役だから」との妹のLINEを思い出した。 GW明けに妹の息子、つまり僕の甥っ子がお食い初めをすることに決まった。 無職野郎の僕がどの面下げて参加して良いのか分からず、「行っていいの?」と訊けば「カメラマン役でなら」とお誘いをいただく。 しかし、クルマには肝心のカメラを積んでいない。 昨今はスマホの進化も著しいものがあり、正直よくよく見なければ、ぱっと見でも遜色ない写真が撮れたりする。 なんなら夜景なんてスマホでとったほうが美しく撮れる。 しかし、だ。 赤ちゃんのつやつやした肌感、つぶらな瞳、そして新しい命の生命力は、どんなカメラも一眼で撮るに敵わない。 単焦点を通した明るい写真の柔らかい印象は、スマホの取ってつけたようなボケ感の前には無力だろう。 IC入口を目の前にクルマを引き返し、帰宅。 完璧に戸締まりして真っ暗になった部屋から無事にカメラを持ち出した。 奥武蔵ロングトレイル105kmのコースは、正丸駅からは残り30kmほど。 後半はショートでも何度か走ったことがあるので試走は要らないとも思っていたが、走ったことのない道もある。 どんな道なのかを知るのと知らないとではきっと、心に余裕も違うものだろう。 ノーラ名栗からのコースも未走だが、ここは試走会で走ろうと決めている。 なので、今回の試走が完了すれば、コースの7割ほどを走ったことになる。 飯能駅に着いたのは10時頃。 そこから正丸駅までかなりの時間を要した。 トントン拍子で駅を通過するのかと思いきや、各停は通過待ちのために多くの時間を停車する。 結果的に、正丸駅には11時頃到着した。 ▼ いったい僕は、何を食べたのだろうか。 昨晩から妙な腹痛があって、それでも寝たら治るかと思い、特にに気にもしていなかった。 朝の催し物も比較的正常だった。 それが飯盛山を過ぎる頃から、腸内会が騒ぎ出す。 走っているとだんだんと痛みが強くなり、「関八州見晴台」に到着したときには、やった!痛みから解放される!と思い、探し回ったがトイレはなかった。 ここからが地獄。 高山不動尊の付近には開けた場所があり、トイレの存在を匂わせる。 しかし、ここにもない。 奥武蔵の偽ピークよりも偽便所の悲壮感、絶望感は言葉にならない。 腸内会長もご乱心である。 結局、高山不動尊まで降りて、ようやくトイレにありつけた。 和式のぼっとんだったが、どれだけ有り難かったことか。 高山不動尊のことはたぶん、一生忘れない。 ▼ 顔振峠からは、2年間連続で出場した「ショート」のコースが続く。 道も平坦で走りやすく、気持ちよく通過⋯したいところだが、やはり腹が痛い⋯。 阿寺のトイレでもお世話になり、トレイル上、こんなにもトイレが多く存在することに、強く有り難く思う。 なんとか愛宕山まで来るも、腹痛が治まらないので山を降り、武蔵横手駅でエスケープすることに決めた。 目の前ににはまだラスボスである「かまど山」が待っているのだが、仕方がない。 時間も日の入りまではまだ余裕があるものの、塔ノ岳のように見知った道でもない。 無理せずに、発車寸前の西武秩父線に飛び乗った。 ▼ GWは地元の友人との飲み会があったり、面接があったりと、予定が目白押し。 この腹痛を早く治して、楽しくスケジュールを捌きたいものだ。 ただ、天気も良くて暑くもない、年に数回あるかないかの絶好の山日和だったわけで、体調が良かったら絶対に気持ちの良い1日になっていたとは思う。