キリマンジャロ🇹🇿(高山病について)

2023.10.03(火) 6 DAYS

活動データ

タイム

46:39

距離

53.8km

のぼり

5281m

くだり

5437m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 7
休憩時間
33
距離
10.5 km
のぼり / くだり
1280 / 57 m
DAY 2
合計時間
3 時間 47
休憩時間
33
距離
4.7 km
のぼり / くだり
893 / 122 m
DAY 3
合計時間
5 時間 33
休憩時間
32
距離
9.6 km
のぼり / くだり
844 / 680 m
DAY 4
合計時間
33 時間 10
休憩時間
14 時間 1
距離
21.0 km
のぼり / くだり
2218 / 3104 m
DAY 6
合計時間
0
休憩時間
0
距離
0 m
のぼり / くだり
0 / 0 m

活動詳細

すべて見る

🚶‍♀️Machame route Umbwe routeに次いで2番目に勾配があると言われるルートで、それなりに面白みのある岩場もあり(八ヶ岳の横岳のキレてないバージョンくらいのレベル感?)、勾配のあるルートでよかったなと思います。 ▪️高山病 ケニア山とキリマンジャロで比較し、実際に私が体験した症状を後半に記しています。誰かの参考になれば… (高山病以外にも、装備など含めた更に詳細のレポもあります…もうブログ作るか悩み中…。声かけて貰えば詳細レポお渡しすることは可能です。) ▪️結果 山頂日のハイドレーション凍結による水分不足→酸素不足でウフルピークには至れず、ステラポイント止まりでした💦ただ、そこまではテント雨漏りで風邪悪化した以外、1ミリも高山病の症状はなく(10日前にケニア山登頂済み、渡航直前まで富士山40kナイトハイク、北アルプス縦走などやっていたので体力+高地順応が効いていた可能性あり)、基本的にハイカーは追い抜いて他のグループのポーターと歩くような速度でかなり速い方でした。(といっても、高山病予防でかなりゆっくり歩かされるため、多くの人は、遅いなぁと思うペースでゆっくり歩いているだけ。) 敗因は完全なる水不足(下山時に100mlを飲んだだけで走れた)なので、ある程度体力に自信があればガイドに話し付けて、自分のペースで歩かせてもらうのも、楽しむコツかと思います。トラブルと登頂できない覚悟をした上で、それでも自分のペースで進むことの方が重要だと思う私のような変わり者には、自分のペースでいけるところまで行くのが、きっと楽しいと思います(全く悔いはなく、自分がどの標高でどのペースでいけるのか、細かく検証しながら歩けて面白かった。4,100mくらいの平らな箇所を走ったのは本当に気持ちよくて、サイコーの瞬間でした🏃‍♀️ 山好き健脚さんには、自分なりの自分らしいキリマンジャロを楽しんでほしいなぁと思います😁) ▪️ヤマレコのススメ YAMAPメイン使いではありますが、ヤマレコの音声標高案内が非常に良かったです。キャンプ地まで標高差残りどれくらいか、自分がどの標高でどのような症状、感覚であるか、画面を見なくても音声標高案内で意識できるのが、大変良かったです。Yamapと両方ONにしてても使えるので(たまにバグるリスクありますが)、ヤマレコもONにするのがオススメです(地図もヤマレコの方が優秀です…) 🚶‍♀️マチャメルート行程 ▪️Day 1 (10/3) ⛅️ 日中: 15°、16時: マチャメキャンプ10° 22時: 2° Moshi-machame gate-Machame camp Alt. 1,811m-3,021m ⬆️1,210m Distance: 11km /4-6hrs 【実績3.5時間】 高尾山くらいの勾配で道も細めで、人も多いので、keep leftなどと合図してもらい抜かさせてもらった。2番目に勾配のあるルートらしいが、マチャメキャンプまでは高尾山くらい。人が多いので富士山を思い出す。装備軽ければトレランビギナーでも走れる感じ。走りたかったな。 7:00 起床 8:15 朝食 13:00 Machame gateでランチ 14:00 Machame gate発 Pulse oximeter 95 / 76 17:35 Machame camp着 pulse 92 / 111 行動中水分: (前半2時間のみ)300-500ml程度 ▪️Day 2) (10/4)☔️ Machame camp-Shira camp 3,050m - 3,850m ⬆️800m 5.3km /4-6hrs 【実績3:20】 5:00起床 8° 7:00 tea time / pulse 94/73 7:30 朝食 (パンケーキ3, 食パン1枚半、卵焼き、ソーセージ、マンゴー) 8:20発 11:50 Shira camp着 7° pulse 89/85 出発前水分: 500ml超 行動中水分: 300-500ml程 🚻5回?←雨濡れで冷えて頻尿 (Machame camp- Sira camp) は斜度が急になるからゆっくり歩けと言われたが、富士山の溶岩の岩場くらい?か、もう少し岩場な箇所が時々出てくるくらいで、基本的に山道という程度。慣れない人にはたまに下手したら落ちるかもしれない岩場もあるので注意。慣れていれば無問題。何らかの不調が出ていなければ、高地経験あれば飛ばしてok。雨三昧で、岩場なので私は走れないが、トレラン勢なら走れるし走ったらいいと思う。 ▪️Day 3) (10/5) ☂️ 🩸まさかの生理1日目 Shira camp 3,850m- Lava tour 4,600m- Barranco camp 4,000m 7+3=10km (4-5hrs +2-3hrs)=total 6-8hrs 【実績: 3.5hrs + 1.5hrs = total 5hrs】 ⬆️750m / 7-10hrs Habitat: Alpine Desert 高度対応 4,100m頃からペース落とす 4,500mから更にペース落とす 出発前水分: 0.3L 行動中水分: 2L(電解質パウダー1袋) ▪️Day 4) (10/6) 🌤 🩸生理2日目 Baranco camp-Karanga camp-Barafu camp 3,962m - 4,673m ⬆️700m 9km / 8-10hrs * Barranco Camp to Karanga Camp 5km/4-5時間【実績2:50】3,962m-3,995m * Karanga - Barafu Camp 4km / 4-5時間 【実績2:45】
•Elevation (ft): 13,000ft (3,962m) to 15,000ft (4,572m) ⬆️610m
 * Total Distance: 9km
•Hiking Time: 8-10 hours【実績5:35】
•Habitat: Alpine Desert 岩場登場!なかなか楽しいくらいの岩場!Karangaへは一度高度下がるため、走れるエリアあり!平らな箇所もあり、4,200mくらいのエリアも小走りで気持ちよく走れた(登りではないためできた) Karangaでランチ(毎度沢山食べている)後は3,900mから4,600mまで緩やかな登り。食後のためゆっくりポレポレ歩き。 0:00 10°だが寒く目覚める     右81/81 左 92/86 1:30 5° 5:30 5°起床、パッキング     右88/98 左88/97 6:45 朝食/ pulse 8:00 発 10:50 Karanga camp 着 80/113 (Frank 74/112) 12:15 Karanga camp発 15:00 Barafu camp着 12°(テント内) 右74/84 左74/99 15:45 ポーター着 16:00 tea time 17:30 夕食 19:00 就寝 10° 44-58/100 (ビビ、シュラフ、シュラフカバー メリノインナー上下、ロンT、フリース、メッシュパーカー、薄手フリース、トレパン、ドライソックス) 行動中水分:1.5L程 ▪️Day 5) (10/7) Barafu camp-uhuru peak (5,895m)到達できずステラポイントまで -mweka camp(3,048m) 4,662m - 5,745m - 5,895m (uhuru peak) 4.86km ⬆️1,233m 11.5km ⬇️2,789m 13-15hrs * Barafu Camp to Summit to Mweka Hut
•Elevation (ft): 15,300ft (4,663m) to 19,345ft (5,895m) ←実績: ステラポイントまで (and down to 10,000ft)(3,048m) * ⬆️1,232m ⬇️3,048m
•Distance: 5 km ascent / 12 km descent
•Hiking Time: 7-8 hours ascent 【実績7:25】 * / 4-6 hours descent 【実績4:40】
•Habitat: Arctic 前夜22:20 起床 8° 右58/95 左55/87 (グリナ1.5袋でグッスリ睡眠) 前夜23:00 tea 左63/112(水飲みながら微増) 0:25 Barafu camp発 🚻の仕方: 遠くへ道を外してもいけない、開けた場所しかないので、少しだけ逸れた場所へ行き、ヘッデンを消して用を足すことで周りに見えなくする 7:50 Uhuru peak 行けずStella point 劣悪レンタル品のハイドレーションの水漏れで早々にグローブが1つダメになり、取り替える。常に漏れるので持ちながら歩かなければならず、また、息を吹き戻してパイプが凍るのを防ぐようにしたものの、5,000m辺りの箇所で早々に凍り使い物にならなくなり、一気に水分摂取が減ってしまい、高山病の症状(頭がクラクラする、呼吸が苦しく数歩に一回止まらないと進めない、などで山頂に行けるか危ぶまれる。最終的にガイドに全荷物を持ってもらい手ぶらで呼吸に苦しみながらステラポイント到達。空の雲行きが怪しいこともあり、ウフルピークは断念。 10:45 Barafu cam ランチ 12:20 Barafu camp 発 60/131 水飲みながら上がる 17:00 Mweka camp着 81/111 18:00 夕食 15° 21:00 就寝 ▪️Day 6) (10/8) * Mweka Camp to Meeks gate
•Elevation (ft): 10,000ft (3,048m) to 5,400ft (1,645m) ⬇️1,400m
•Distance: 10 km
•Hiking Time: 3-4 hours【実績:2hrs】
•Habitat: Rain Forest 5:00 75/99 左86/92 6:00 起床右84/90 左91/94 6:30 手洗い湯、石鹸 ←これで顔を洗うのがオススメ!(最終日にようやく気付いた😅それまで顔はクレンジングシートで拭いていたが、やはり顔を洗った方がスッキリ!) 朝食 7:30 左89-90/103 7:40 Mweka camp発 9:40 Mweka gate着 お礼、チップ渡し Day 7)9th Moshi- Nairobi ⛰ケニア山とキリマンジャロの違い ケニア山は、キリマンジャロの1,800m地スタート(マチャメルート)とは異なり、スタート地点の標高が高い(Sirimon gage: 2,600m)ことからも(?)高山病になり易いようで、欧米バックパッカー含め、吐き戻しなどに見舞われている人が多い印象だった。(とはいえ、キリマンジャロでは小屋泊が無く、他の人と話す機会が無く、よく分からなくもあるが、そのように言われてたりする。) ケニア山では、高いスタート地点から、なだらかとはいえ、一気に標高を上げて行く行程で、キャンプ地の標高も高いからかもしれない。キリマンジャロの方が高度順応がじっくり長めに設定されている印象。(キリマンジャロでは上り下りを経て当該日の最高通過地点より低い高度で宿泊。一方、ケニア山では、ほぼ毎日、進みきった当該日で最高地での宿泊。一気に3,000m台、4,000m台と日々進んでいく。一方、キリマンジャロでは、高度順応で4,000m台を二度ほど通過するが、下って3,000m台の宿泊回数が多い。) ⛰高山病について 私が経験した症状を以下に記します。 (いずれも発生した順に記載) 参考: https://www.forth.go.jp/keneki/kanku/disease/dis02_08mou.html ⛰ケニア山 1) 登りでの息苦しさ 2)下痢 3) 消化不良 4) 睡眠不足 (寝れない。他にも多くの人が寝れないと言っていた。寒いからかと思っていたが、どうやら高山病の影響もあるらしい←上記、高山病の説明HPに睡眠障害と記載あり) 5) ポテチ現象* 6) 稀に帽子がキツく感じる程度の頭痛 (これは、意外にも下山時に発生。 登りでは小刻みに休憩しており、その際に水分摂取を意識していたが(同行スペイン人が休憩を必要としたため)、下山時は休憩回数が減り、水分摂取量が大きく減少したためと思われる。 ←やはり水分摂取が如何に重要かが伺い知れる。 6) 下山後の食欲増進  消化不良や下痢であまり食べられなかったこともあってか、下山後の食欲増ぶりが激しかった。 *ポテチ現象 ポテトチップの袋が膨れ上がるポテチ現象が人体にも起こるようで、ゲップにオナラが良く出た。ゲップは消化不良の要因も大きく、オナラは下痢の影響もある。尚、この人体へのポテチ現象は、富士山では分からなかった(富士山でも高山病症状ゼロ)。吐き気を催す人はいても、ポテチ現象と感じるレベルでは無さそうだと思う。日本では体感できない感覚だと思う。 ⛰キリマンジャロ *ケニア山での山行中の数々の症状は未然に回避もしくは現れなかった。ケニア山終了の10日後スタートで高度順応効果が持続していた可能性(そもそも渡航前にも散々3,000m級を縦走やデイハイクなど直前までしていた)や、ケニア山での学びを活かして事前回避策を取った(早めにゲップでガス抜きタブレット摂取、常に水分摂取意識)ことが奏功したと思われる。 1) 血流不全の手の僅かな痺れ 水分摂取トラブル時以外は、ほぼ皆無だったが、稀に、雨天レインポンチョ(←必携!!レインだけでは冷える!)を被っていて、腕の動きが悪くなったためか、手に僅かな痺れが出た。グーパーしたり、ザックの締め付けを緩めて血流改善を図り治した。 2) 呼吸の苦しさ、クラっとする(山頂日のみ) 5,100m地点以降、発生した水分摂取トラブル時は、呼吸が非常にし難く、何度も深呼吸を深く深くしまくっても数歩進んでは止まって更に深呼吸しなければ進めず、クラっとすることもあった。 3) 風船現象🎈 5,500m以降?5,700m付近?からか、身体が内側から空気で膨れ上がり、自分が風船になって膨らまされているような、急速な膨張感があった。上記のポテチ現象と同じ事だが、あまりにも急速な膨張感であり、次元が異なったため、ここでは「風船現象」と表現する。 下山後の症状 4) 全身の浮腫み! 山頂日翌日の山行6日目最終日(10/8)には既に顔、脹脛が浮腫んでおり(ポーター勢との集合写真で浮腫み顔)、顔は下山翌日10/9夜には若干マシになっていた気はするが、脹脛と足首の浮腫は逆に酷くなった印象。ゾウのよう。歩きにくい。こんな全身の浮腫みは初めてで驚き、オイルマッサージするも下山後2日は取れなかった。下山翌日10/9夜にどうもおかしいと思い、水分摂取量を少し増やしたり、辞めた高山病予防の四苓湯を接種再開してみた。四苓湯に浮腫み改善効能があるからか、もしくは日が経ってか、下山2日後の10/10夜には治った。 基本的に山頂を過ぎて下山開始したら高山病予防薬は服用しなくて良いとガイドには言われたが、副作用のあるDiamoxは辞めた方が良さそうではあるが、所感として、私は漢方の四苓湯*服用を続けた方が良い気がした。また、下山中に水分摂取量が減ったからか、初めて頭痛が始まったりもした。いくら山頂まで到達したとはいえ、慣れない高地では行程を終えるまで、水分摂取は意識した方が良さそう。 ちなみに、顔まで浮腫むのが意外だった。どんなタフな山行をしても筋肉痛はあっても浮腫みとは無縁だったため、標高、気圧、酸素濃度の差に寄るものとしか考えられない。 5) 食欲増加 ケニア山同様、運動後だからではあるが、常に食欲があったこともあり、食欲増進ぶりは比較的穏やか。 💊高山病予防薬 ◆ Diamox 欧州、現地でも一般的で、ケニア山同行のスペイン人夫婦は服用してた。強めの薬で副作用もあるため、途中中断していたりもしたが「早めに飲む」ことが肝要とのこと。私は「誰でも登れる」という言葉を信じて、西洋薬は使いたくない為、この薬は服用していない。 *Diamox について (千駄ヶ谷インターナショナルクリニック: 処方可) https://www.sendagaya-ic.com/mountain/178.html (日本登山医学会の見解) http://www.jsmmed.org/info/pg52.html ◆ 四苓湯 私は、かかりつけ漢方医に「四苓湯*(シレイトウ)」という漢方を処方してもらい1日目から摂取した。漢方なので相当に緩く効かない事も覚悟していたが、服用を忘れた時に、もしかしてちょっと頭痛?と思うような場面があったので、何もないよりは良かったのかもしれない。また、下山後の浮腫みにも効いた気もする。 何もなくても、登れる人は登れると思う。だが、何らかの不調は薬摂取に関わらず生じる可能性は覚悟して、不調を凌げる体力がある(山の行程として、標高を除いて日々の距離と標高差は余裕でクリアできる自信のある体力がある)と楽しめる時間も長くできると思う。 *四苓湯について https://www.kampo-sodan.com/dictionary/dictionary-1397 😥高山病の所感 ケニア山の1日目の2,600m~3,300mの行程で、なだらかな道路(車が走れる土道)だったが、ちょっとした登りで空気の薄さで息苦しい瞬間があった。また、下痢と消化不良(←粉ミルクが原因の可能性大。二度と飲まない。ティータイムにはご注意。紅茶やココアをどうぞ…)があり、特に2日目が辛かった。消化不良は粉ミルクを辞めて一気に治った。また、ガイドに貰ったガス抜きのタブレットも劇的に効いた。現地の薬局で1シート(10錠ほど)ksh25(=jpy25円程)で買えるので、キリマンジャロでは購入して持参し、ゲップが出てから早めに一錠摂取したら未然に問題回避できた。 ⛰ケニア山とキリマンジャロでの高山病の差 キリマンジャロは、2番目に勾配があるマチャメルートでも(マチャメルートは岩場もあり私は勾配あるルートの方が面白く感じた)、標高低めスタートで、登り降りあり、キャンプ地の標高は3,800mエリアを何度か行く(日中に4,600m程度まで高度順応で行くが、キャンプ地は下がる)から、高山病リスクはケニア山より低めなのかもしれ無い。 一方、私自身は個人的にキリマンジャロとの1,000mの標高差は大きくも感じた(←キリマンジャロで山頂登頂日に水分不足で呼吸困難トラブルがあったからというのが大きな要因なので、本来比較すべきではないかもしれない💦) ⛰山の難易度と標高について もし水分摂取が適切にできれば、キリマンジャロの方がなぜか容易には感じた。 (⚠️ケニア山の方がタフだと、一部には言われているし、その通りなのかもしれない。 ただし、ケニア山チョゴリアルートよりも、キリマンジャロのマチャメルートの方が岩場もあり、道自体の難易度は高かった。 しかし、上述の通り、ケニア山は、スタート地とキャンプ地の標高が一気に高くなっていくため、高山病リスクがキリマンジャロより、大きいから(?)なのかと推測。) キリマンジャロではガンガン人を抜いて行く割とスピードハイクだったのだが、10日程前のケニア山の高度順応が残っていたのか、また、日本でも渡航直前に北アルプス縦走や富士山デイハイクなどをやっており、渡航後も1,800mエリアで滞在していたからというのもあるのか、キリマンジャロの方が水分摂取問題が起こった5,100m地点までは、平易に?楽に?問題なく、マイペース速めで進んでいた。山頂日以外は、全て毎日余力を残して、少々物足りない行程だったので、同行程を4日でも可能だと感じた。そんな日数のツアーなかなか無いかと思うが💦) 🥵水分摂取トラブル 一方、キリマンジャロでは、水分摂取トラブルが起こってから、一気に呼吸が苦しくなり大変だった。全体を通じてキリマンジャロの方が長かったこともあるが、久しぶりに「辛い山行」であった。恐らく酸素濃度は20-30台、心拍数は150を超えていたはずである。 (毎日細かく計測しており、酸素濃度45/心拍数120でも平然としていたため、あの苦しさは20-30台、あの鼓動の爆音ぶりは150超であったと思う。よく歩いたと思う。信じられない出来事だっま。) 毎呼吸、深呼吸をしていても(ここでは辛くなっているので鼻呼吸から口呼吸に切り替わっている)、数歩進んでは、止まって更に深呼吸を何度もしなければ呼吸が苦しく進めなかった。時にクラッとくることがあり、「やばい、酸欠だ😰」と思い、物凄くペースを落とした。頭がフラフラしたり(英語でdizzyと言います)した。 また、5,600m頃(?)からか、前述の風船現象である、身体の中で空気が膨張して行く感じが、ものすごいスピードで起こった。自分が風船になって、どんどん息を吹き込まれて膨れ上がっていくイメージで、恐ろしかった。ポテチ現象とはレベチ、次元違いの、一歩進むごとに、風船を膨らまされるような急速な現象だった。 日々、呼吸の仕方を工夫してできるようになっており、自分でも呼吸の仕方が上手いと、かなり思うようになった(明らかに下界とは異なる呼吸をうまくできるように日々上達したため)のだが、呼吸の上手さだけでは太刀打ちできず、酸素運搬に「水」が強烈に重要であることがハッキリと身体の苦しみを経て理解した。ひと段落してから、水分摂取をしたら、たった100~200ml以下程度だったが、「一気に強烈に回復して、小走りできるくらいになった。標高が下がって行く下山行程だからということを遥かに超越した「激変」ぶりで自分でも驚愕だった。それまで、ガイドに「言うこと聞かず、これまで飛ばしていたから高地順応できてなかったんだ」「飛ばしていたからカロリーを使い過ぎてしまったんだ」「荷物が多過ぎる」と言われて、物凄く反省して泣きながら歩いていたのだが、荷物の多さは一因だと反省したものの、それまでの過程で飛ばしたこと、カロリーを使い過ぎた論は、殆ど関係ないと肌で実感した。誰に何を言われようとそうだったと身体感覚から実感している。事実、水分摂取問題が起こってから、劇的に急速に悪化し、水分摂取ができてから、強烈に「瞬間的に」回復したからである。 (大変な過程を経て、泣きながらステラポイントに至り(泣いたのは苦しいからというよりは、上述のとおり、自分のペースで飛ばして、それまでガイドに注意されていたのに申し訳なく情けなく思ったから)、天候も悪かったため、更には事実上、「限界」でありウフルピークには至れなかった。(最後には荷物を全てガイドに持ってもらってポールのみで手ぶらで歩いていた。(←このような経緯もあり申し訳なく泣きながら歩いていた。泣くと、より呼吸が苦しくなるので、号泣したいところ(←幼少期から泣き虫なんです(笑)、ポロリで済ませて止めるよう、なんだか色んな意味で大変だった) 🤓高地での呼吸の仕方(私なりの方法) 胸式呼吸(?)で肺を広げるように深呼吸し、なるべく鼻で吸う吐く。よほど苦しくなってからしか口呼吸はしないようにした。(←4,500m以上くらいからしか口呼吸はしなかった。) 毎呼吸、この鼻での物凄い深呼吸を繰り返す。一度のブレスが物凄く長く、チェストストラップを最大に緩めていても、はち切れるくらい、物凄く肺を、胸を膨らませる。事実、4,200m頃から?か、チェストストラップは完全に外した。ザックの重さがくるが、どうせゆっくりしか歩けなくなってくるので、それよりも呼吸の仕方を注意する方がよほど重要であった。 (私は非常識にも13kg程度担いでいた。自身の身を自身で守れる装備をしっかり持っていたためだが、山頂日にはもっと減らすべきだったと反省要因ではある。ただ、山頂日以外は無問題で、もっと重くても平気なくらいで、逆にもっと軽ければもっと走ったろうな、と思うくらいであった。水トラブルが無ければ13kgでも平気だったのかもしれない。とにかく水が問題だった。) 水は命と肝に銘じた。高山遠征の際は水分摂取に心してご注意頂きたい。 💧水の管理について💧 キリマンジャロでは、ハイドレーションはパイプが凍るため、ハイドレーションが使えなくなってからは、ボトルに温かい湯が入っていることが需要。深夜発で寒く、冷たい水は飲めなくなる。湯でないとかなりキツかった。湯を入れて出発しても直ぐに寒さで冷たくなるため、保温ボトルを多めに、可能ならばカラビナで取り付けられるタイプが好ましい。私はザックが20年前の物で古く、状態は比較的良いものの、ザック自体が重い事、何よりボトルを入れたいサイドポケットが伸び切っておりボトルを頻繁に取り出せなかったこと、更にはまともに機能する日本から持ってきた保温ボトルが300mlと極小サイズしか無かったことが水分摂取量が激減した敗因。因みにハイドレーションは、本当に必要か分からなかったため、持ってきておらず、ケニア山であった方が良いと感じてから、現地ツアー会社にレンタル依頼したが、劣悪品で、常に水漏れし(それで序盤から1番機能性の高いグローブを1つ濡らしてダメにし、以後、スペアで持っていた緩めの防水テムレスと、メリノウールのインナーで凌いだ。) ※ケニア山では2023.9月末時点、凍る問題はなかった。) 🚶‍♀️高地での高速ハイク キリマンジャロの方が何故か、記録上は、全工程平均がスピードが遅くなっているが、山頂日のトラブルのため、その日の遅かったからかと思われる。山頂日以外は、ケニア山よりよほど高速だった。高速といっても基本的には歩いているが、日本で登る時と同じくらいの感覚で、自分のペースでちょうど良い速さで進み、平らな箇所や下りでは小走りも入れていた。 これはケニア山経験を踏まえて、自信があったからやったため、普通はガイドの超低速歩行について歩かなければならず、よほど自信が無い限り控えた方が賢明。もしくは怒られる。 🚶‍♀️高速で歩きたい方 でも、あんなに緩い道をこんなに低速で歩かなければならないのは、なかなか苦痛でもあるので、「山頂に至れなくても後悔はしない。高山病になろうとも自身の責任であり構わない。自分のペースで歩くことのほうが重要。自分の力にチャレンジしたい」という覚悟の方のみ、ガイドにその旨と、これまでの最もタフな山行経験を伝えて説得してみてください。 ←私は直前(約10日前)のケニア山登頂と、富士山40km、標高差3,000m、3,800m弱までのデイハイク経験を伝えて、頼むから4,000mまでは、自分のペースで歩かせてくれとお願いした。また、パルスオキシメーター(ケニア山ではなかったが、キリマンジャロでは携帯させられた)の数値が平均以上に良かった、1ミリも高山病の気配が無かったという実際の現地実績もあり、渋々認めてもらえた。因みに、ケニア山より、なぜか富士山デイハイクの方が合格要因であった。タフな行程をやっておくと役に立つと実感。今後も毎年この富士山デイハイクをして、更にスピードを上げていきたいと思う。 ちなみに、同行したガイドは、ケニア山は同ルート10時間デイハイクの猛者であった。キリマンジャロは同行程18時間の猛者。キリマンジャロ最速記録は、マラングルートの9時間らしい。(←後日談: 現在は最速記録は8時間台らしい) 恐ろしい。凄すぎる。高地順応ができているからということが前提だが、TJAR戦士並みか⁈。TJAR戦士ならどうだろう…と常に考えながら歩いていた。 👨‍🏫ガイド付き山行 国立公園であるため、ケニア山、キリマンジャロ共に、ガイド付き参考しか認められない。私はこれが、特に、ポーターに荷物を持たせて歩くのが本当に嫌だったが、そうする他なかった。 (私は自分の力で山を歩きたい派なので、他の力を借りることが嫌だった。レンタル装備も悪くテントが雨漏りするなどトラブルがあり、自分の装備で進みたいとの想いが高まった。 また、マイペースで歩けないことも嫌だった。(そのため、キリマンジャロでは、上述の通り、ガイドを説得してマイペースで進ませてもらった。) 自分の装備で歩くこと自体は構わないようだが、結局、ガイド分の荷物(テント、水、食糧など)を担ぐポーターと、料理を作るコックを同行させなければならないことになるようで、マイギアで歩こうとも、結局、総勢ミニマムでも4人位になるようだ。 標高が高く高山病リスクはあるが、これが最大にして唯一の難所であり、決して山自体の難易度が高いわけではない。せいぜい八ヶ岳レベルくらいかそれ以下だと感じたため、山の力がどれだけつくかというと、基本的には「高地で大変だった」「高地を歩いた」という経験値程度にしかならないと、率直な感想としては思う。富士山がよく、(標高が高く高山病になる人もいるが)「誰でも登れる」と言われるのと同義だと感じる。 私は自分の力で進みたいため、このような「おもてなし標高記念登山」は、正直もう懲り懲りだというのが正直な想いである。私のようなタイプの人には、あまりお勧めはしない。北アルプス縦走(ツェルト、ビビ、ノーマットのソロ)の方がよっぽど面白くやり甲斐があったと心の底から思う。(詳しくはyamapレポ参照。https://yamap.com/activities/26502504 ) ただし、ここまでの高地経験は、やはりなかなか出来ないので、その意味では、「高地登山とはなんぞや」ということを経験できたことは、大変に勉強になった。水トラブルは、本当に大変に教訓となり、それは素晴らしい学びではあった。 ケニア山4,985m(Chogoriaルート5日) https://yamap.com/activities/26945364 #YAMAP #山歩しよう

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