せっかくの仕事が休みの日に限って台風9号襲来。 山には行けないので、漫画読み放題の岩盤浴施設「花しょうぶ」へ向かう。 道すがら結構晴れてきたので、せっかく遠出してきたのだからどこか登っちゃいたい。 しかし、山に登るつもりで来ていないので格好がだいぶラフ。 なんたって足元はバスマットで作ったワラーチである。それに加えて、履いて外に出るのは初めてのタイベック製自作ショートパンツ「おむつバギーズ」だ。 ということで、ちょっとしたハイキングコースがある地元四日市の有名夜景スポット、垂坂公園を散策することにした。 訪れるのは20歳前後の頃ぶりだ。 もう干支も一周を越えている。 それに、昼間に来るのは初めてだ。 初めて訪れる場所と捉えても差し支えないレベルであった。 なので、夜景スポットである展望台と垂坂山のピークは別の場所だと知らずに、YAMAPの地図を確認しながら展望台を目指しているつもりで歩き、到着したのが垂坂山ピークだった。そこからの展望はゼロだ。 もし夜景が目的で行く方がいらっしゃったら、YAMAPの地図ではなく公園に設置されている地図を参考にして展望台を目指しましょう。 ピークハントは完了したので、引き返して今度はちゃんと展望台を目指す。 ここら辺りから、雨が降ってくる。 やはり台風(結果、温帯低気圧に変わっていたが)が近づいているため、天気は不安定だ。 エバニューのUL傘を差して歩く。 かつて夜に来た時は全然わからなかったが、垂坂公園周辺は遊歩道が整備されていて、自然豊かで素晴らしい場所だとこの時初めて知った。 雨に濡れる遊歩道を、バスマットワラーチで歩き回る。 実はワラーチの底には滑り止めのプチプチが付いたEVAシートを貼り付けたため、雨でも歩行に支障はなかった。(バスマットのみのワラーチだと雨の日はタイルの床でツルツル滑る。ここの遊歩道ならどちらにせよ問題なく歩けるだろうけれど) 展望台には意外とすぐに着いた。昔来た時は結構長く感じた気がしたのだが。夜と昼の違いだろうか。 展望台へ着く頃には天気は大荒れで風も強く、傘を差しているのも大変だった。 ひとまず退散し、途中にあった東屋で食事を摂る。 食事中に晴れてきたため、もう一度展望台へ向かう。 晴れている時の展望台からの景色は先程とは全く違っていてなかなかに良かった。 もっと高い所から街を見下ろすイメージだったが、意外と街が近くて驚いた。 県内一の人口を誇る四日市市の市街地を見渡せるので、さぞかし夜景は綺麗だろう(正直あまり記憶にない)。また夜に来たくなった。 青春時代、ここに来たのは男友達とであった。 夜景を眺めながら、「こんなところに好きな子と来れたら最高やな」なんてことを言い合っていた。 若かりしジョン・レノンが「愛こそはすべて」と歌っていたように、その頃の若い私も恋や愛に注力していたし、それが人生の充実度、幸福度を決めると信じて疑わなかった。(まあジョンの言う「愛」はいわゆる「恋愛」のみを指すわけではなく、もっと大きく包括的な愛のことであるが。) しかし、価値観は大人になるにつれて変化し、他者に依存せずとも自己完結できる世界で充実感や幸福感を得られれば飛躍的に人生が豊かになると思うようになった。こう思うに至ったのは、山に出会えたことがかなり大きい。山の世界に触れて、「足るを知る」という言葉を知ったことで強固になった感覚だ。 昔、人生の大先輩が、「愛する人と共に過ごすことだけが本当の幸せであり、人生の全てである」とのたまっていた私に対して、「それは大変。だって、他者によって幸せが左右されてしまうから」と言っていたことを思い出す。 今になって、ようやくこの言葉を咀嚼できるようになってきた。 自分の人生の幸せを他者に委ねてしまっているのはとても危うい。 私の好きな漫画ベスト3に確実に入る『シガテラ』の中で、主人公がこんなことを考える。(最近漫画ネタ多いな)↓ 《まず基本的に「自分は一人で生きていく」といじけ気味の強い覚悟を決める。そのうえでもし「一緒にいたい」と言ってくれる人がいたら、心から感謝して共に生きる。》 このマインド、とっても好き。 今の私のベースにある考え方はこんな感じ。 低いハードルで既にそこかしこに幸せは「ある」。 そんな小さな幸せを享受できる器を育てていくことが大事だ。 その育て方の一つに、山を歩くという方法があるのかなと思っている。 と、えらい話が逸れていってしまった。 この日記でこんなことを書くつもりなんてなかったのに、青春を振り返っている間に悦に入ってしまったようです。 この日記で書きたかったのは、 「おむつバギーズとバスマットワラーチという自作の安っちいグッズで、若い頃に訪れたことのある地元で有名な垂坂公園を台風の日にハイキングした」 というだけのことでした。笑 3行にまとめられる内容をこんなに長々と書いている自分の文才の無さにビックリ! 下山後は、当初の目的通り「花しょうぶ」へ行き、岩盤浴をしながら漫画『アカギ』を読み耽りましたとさ。 (ほんとは『山と食欲と私』を読みたくて行ったけど置いてなかった) P.S. おむつバギーズの使用感は、特別問題はなかった。強いて言うなら、タイベックと肌が直で触れ合っているため汗とか雨で濡れると滑りが悪くて若干突っ張る感じがした。本家バギーズショーツみたいに、内側にメッシュを付けたら解決するのかな?あと、やっぱりポケットは欲しいなと思った。
この日は、 P.Pepperの入浴袋兼アタックザック P.Pepperのみかんサコッシュ2号 P.Pepperのおむつバギーズ P.Pepperのバスマットワラーチ を身につけており、P.Pepper尽くし。笑
これが、サンカクスタンドでもじゃ君から教えていただいた、seriaのコルクバスマットで作ったワラーチ。 ちゃんとP.Pepperのロゴスタンプを押してあり、個人的にはカッコ良く決まっていると思っている。笑
写真では一匹だけのトンボしか写っておらずノスタルジックな感じがするが、実際は30匹ぐらいいた。
こんな東屋がハイキングコースのあちこちに設置されている。
夜景スポットと勘違いして歩いてきた垂坂山のピーク。 まず間違いなくここからの夜景は期待できない。
ここに書いてある展望台っていうところが夜景スポット。
この公園の横を通り過ぎて展望台に向かっていく。 これは通り過ぎてから振り返って撮った写真。
得意の定点動画撮影。 テイカカズラのトンネルを通って歩道に従い歩いていくとすべり台に行き着く。 子どもが遊んでいたので滑り降りるのは遠慮して横から歩いて降りた。
展望台までの道の途中にある東屋。
展望台に到着。雨風が凄い。 公園から5分も掛からずたどり着ける。 かつてはもっと時間が掛かった記憶があるが、勘違いだろう。
雨で景色は良くない。 思ってた以上に街が近い。
台風につき、こうなるエバニューの傘。 風で簡単に折れてしまわないようにあえてしなやかに作られているのだと思うので、こうなりやす性はめっちゃ高い。 台風じゃなくても割とよくこうなる。
展望台で昼食をいただくのは不可能だったので、先程の東屋に戻ってランチタイム。
ランチタイム中に晴れてきた。 もう一度展望台へ向かう。
緑豊かでなかなか素敵な遊歩道。
また到着。 さっきの嵐の時に見た風景とはガラッと印象が変わる。
晴れてもやっぱり街は近い。
四日市のポートビルやコンビナートもはっきり見える。
夜はこれが全て光り輝くわけだ。
こりゃカップルにオススメですわ。
日本夜景100選に入っているらしい。 知らなかった。
展望台の裏手から、冒険の山道へ進む。
セミ。
こんな感じの道。 冒険感は特にない。
カラスは結構多めだった。
冒険の山道を逸れて、ここから駐車場方面へ迂回する。 夕やけ小やけ亭。 たぶん夕方に来るべき。
あっちの方に夕日が沈んでいくと思われる。 もちろん夕方まで粘らずこのまま駐車場へ行きハイキング終了。 めっちゃ良い場所だった。 近くに住んでたら毎日来たいくらい。 さあ、花しょうぶへ行こう。
垂坂公園を出発してすぐ、土砂降りの大荒れに。 危なかったー。
車内の天井にアオバハゴロモが留まっていた。 こう見えて害虫。 (すべてついさっき調べて知った情報)
花しょうぶで読んだアカギ。ちまちま読み進めていたが、この日22巻から36巻まで一気に読んだ。 麻雀漫画?いえ、哲学書です。 花しょうぶ様、山と食欲と私も置いてください。←買えよ