活動データ
タイム
11:43
距離
25.5km
のぼり
2473m
くだり
2792m
活動詳細
すべて見る梅雨明け!ゴールデンウイーク以来の久々の山行。靴も新調したので日帰りで足慣らしを。今回は昨年12月の白峰南嶺黒河内岳~笹山の南側への続きを歩こう。笹山ダイレクト尾根を登り、笹山~白剥山~奈良田越を通って伝付峠(デンツクトウゲ)から新倉に下山するルート。このルートはちょうど笹山と笊ヶ岳の間にある正直さほど魅力的というわけでもない、どちらかというとマイナールート。ヤマップではこの部分を十分にカバーしていない。特に伝付峠から新倉への下山ルートの表示がない。まあ、行ってみよう。これが予想以上の難ルートだった。。 朝1時半起き。久々のこの時間帯の起床に頭がグラグラする。マイカーで2時ごろ家を出て5時過ぎに奈良田温泉に到着。下山ポイントから午後6時の最終バスで奈良田に戻ってくる予定。山行は13時間で終えなければならない。標準タイムは17時間以上だ。頑張らねば。 前回ヘトヘトになった笹山ダイレクト尾根。太陽が木々の間から差し込む樹林帯を気持ちよく歩く。ペースを抑え気味に歩いていたつもりだったが、先行者についていったら結構なハイペースになっていた。2256m地点の窪地までほぼノンストップで登り、休憩。くたびれた。またやってしまったな…。この後ペースを少し落として山頂手前。振り返ると雪のない富士山が黒くくっきり青空に浮かぶ。そして8時半過ぎに笹山南峰へ。北岳のトンガリや鳳凰山をみて少し休憩。 ここから伝付峠へ向かう。すぐに岩ガレの広場に出る。雄大な赤石山脈の山々が青い空の中にドドーンと。これだよね~。この広場はハイマツ帯の中にあり、迷いやすいポイント。広場から道がどこに出ているのかがすごく分りにくかったが、ヤマップが示す道の方向へ行ったらちゃんと道に出てホッとした。意外と道探しに使えるんだよね。何度か助けられている。尾根から少し西斜面に下ったところにあるハイマツ帯+岩場の道を行く。この間赤石山脈の山々の景色が抜群だったが、どんどん下り、間もなくシラビソ樹林帯へ突入。あぁ~南アルプスらしいな~、なんて歩いていていたが、延々と続く樹林帯に少し飽きが来る。これも南アらしくはあるんだが稜線はやはり好眺望であってほしい。笹山ダイレクト尾根のダメージを感じながら白剥山(しらはぎさん)山頂(2238M)へ。東海特殊フォレストの立派な山頂標だ。 その後少し歩くと人工物の残骸が特徴的な奈良田越えへ。ちょうど11時。ここでお昼休憩。久々に炒めるだけのチャーハンが美味かった。ここから先の尾根は林道歩き。東海特殊フォレストの樹林管理用の車が通れるくらい広い林道(だった)。今では林道の真ん中に木が生い茂っているので少なくとも数十年は使われていないのだろう。カーブ箇所にはミラーが設置してある。南アの稜線にカーブミラーという、とてつもない違和感。東海特殊フォレスト恐るべし。 ところどころ林道が崩壊しており、頁岩崩壊部のトラバースに少し緊張した部分もあった。晴れていたから良かったが、雨が降ったら足を滑らせたり崩壊が起こったりする可能性もありちょっと嫌な箇所だ。そして伝作峠へ着いたのは13時半ごろ。ここからは一気に下るだけなのだが、18時のバスは間に合うだろうか。このルートはヤマップにもルート表示がなく少し不安だった。急ぎ目に下り始める。 下り始めて分かってきたのは、この登山道の整備が薄いということだ。ところどころにかかっている橋は劣化しまくっていた。でも何とか通れる。沢の分岐に差し掛かかると岩が多くなり道が分かりにくくなる。ピンクテープを探しながらなんとか進む。この歩き方ではペースが落ちるので少し焦る。沢の分岐へ差し掛かかり、ここで渡渉しなければならないのだが、渡渉先の道が見当たらない。この沢沿いはヤマップでの赤線表示がなく、地形図の登山道を観ながら渡渉したのだが、沢沿いの斜面を登ったり下ったりのルートファインディング。新調した靴による靴擦れで足もいたむ。焦る。バス時間に間に合うかどころか今日中に下山できるだろうか…?久々にサバイバルモードがオン。現れては消える道とうか獣道というかなんらかの筋を必死にたどる。この状態がいつまで続くのか、焦燥感に駆られていたが、保利沢小屋にたどり着くころにははっきりした道をたどることができた。家に帰ってから気づいたのだが、このルートファインディングの間、植物や岩により腕は切り傷と擦り傷だらけになっていた。 保利小屋から先はもう、余裕だろう。と思っていたのだが…。もう一つの難関がハシゴとロープが続く山と高原地図が言うところの「猛烈な急坂」。こんな表現みたことある?クライミング技術が必要というわけではないのだが、予備知識なしにいきなり行くとかなり面食らう難ルートだ。途中サングラスやグローブが落ちていたが、必死に下ったハイカーのものだろうと想像された。大門沢がカワイく思えてくる。この急坂を超えてやっと安心の下山道となる。田代発電所までの山道と、そこからのアスファルト道を右かかと靴擦れの痛みに耐えながら歩く。途中リニア新幹線のトンネル工事現場を通る。こんなところに通すの?頑張って歩いて17時前に下山。ここは糸魚川―静岡構造線の新倉断層が近くに通る地質スポットである。リニア新幹線のトンネルは断層大丈夫なのだろうか?と思う。しかしながら、あまりの疲労とのどの渇きに最大の恩恵にあずかったのは新倉湧水。ガブガブのんだ。ふー…。 伝作峠入り口バス停にて午後六時の最終便に乗って奈良田温泉へ。バスの運ちゃんが僕の車の前で止めてくれた。奈良田の温泉は開いていなかった。午後6時で閉じたのか緊急事態宣言でやってないのかはわからなかったが。ヘトヘトだったが夕食は家で食べようと頑張って運転。 9時前に自宅着、シャワーを浴びて、作り置いたカレーを食べよう…。あれ。。?冷蔵庫に入れておいたつもりのカレーの鍋がなぜかコンロの上に乗ったまま。蓋を開けると表面が白くかびていた…。山行疲れに堪えたなぁ、これ…。あと2食分はあったのだが全捨て。無印良品のレトルトカレーを食べた。
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