ヲッー
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- 岩手で活動
- 1972年生まれ
- 岩手にお住い
- 男性
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夏山で白い花を咲かせるカラマツソウとミヤマカラマツ。花火みたいな放射状の花糸がよく似ています。自分でも違いがよく分かっていませんでしたので、相違点を整理してみました。 ・カラマツソウは茎の分岐に托葉がある。ミヤマカラマツには托葉がない。 ・どちらも小葉に切れ込みがあるが、カラマツソウは丸っこくてオダマキの葉っぱに似ている。それに比べると、ミヤマカラマツの小葉はちょっと切れ込みが多くてギザギザ(キクザキイチゲの葉っぱの切れ込みを浅くしたような感じ?)。 ・白い花糸は雄しべ。ミヤマカラマツの雄しべは、付け根が細くて先の方が太くなっている。ちょっとボウリングのピンに似ている。カラマツソウの雄しべは、くびれがなくて、付け根から先端まで太さがあまり変わらない。 ・なお、カラマツソウに花がそっくりなモミジカラマツは、葉っぱがモミジ型なので容易に区別がつきます。 花の比較画像を作ってみました。上がカラマツソウ、下がミヤマカラマツです。
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オサミマヤケタハさんのモーメントで、男助山の入山規制が始まったことを知りました。間伐作業のための通行規制なら、杉の植林地と関係する作業道以外は通れるのだろうかと思い、どこからどこまで通行できるのか調べました。森林整備組合への問合せもしました。 調査結果をまとめますと、 ・通行止めは6月30日までの予定。 ・通行止め区間は、ケッパレランド側のコース入口より数百メートル先の地点から、東コースと北コースが合流する地点まで。つまり、ケッパレランド側から登ることはできません。 ・鶯宿温泉側から登るコースに関しては、ケッパレランドからの登山道と接続する地点に通行止めの看板を立てたとのことです。つまり、途中までは登れますが、山頂へは行けません。 ・登山道の通行止め解除後も林内で作業が続く見込みのようです。その場合、林内には絶対に入らないでほしいとのことでした。 ・雫石体育協会のホームページでは、登山道の一部で間伐作業が行われていますとのお知らせがありましたが、正式に登山できない旨の告知がなされました。以下のページに詳細な情報があります。 https://www.town.shizukuishi.iwate.jp/docs/2021040700017/ (※リンクをクリックすると末尾のスラッシュが抜けたアドレスに行って NOT FOUND になってしまいますので、末尾のスラッシュまでコピーしてアドレスバーに貼り付けて下さい) 写真①は、通行規制されていない男助林道コース(旧道というか廃道)の入口です。②は3月31日のモーメントに載せたカタクリ群生地のその後です。一面に咲いていましたが、今日は場所によって吹雪いたり晴れたりの天気で、花は萎みがちでした。③は鶯宿温泉病院付近のザゼンソウ自生地で撮った写真です。
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山名「毒ヶ森」考 雫石町の毒ヶ森(782m)。 南昌山(847.5m)の北西2kmほどのところにある、南昌山と似た円錐形で頂上部分が丸い形の山です。真下を南昌第一トンネルが通っています。 盛岡市と紫波郡の西に連なる南昌山塊の一角ですが、東の盛岡・矢巾側からは他の山に隠れて見えないようです。自宅近辺からはよく見える(逆に南昌山は見えない)のですが、実は未踏の山です。この山に登るには、志波三山縦走コースの途上からアタックするか、冬季限定バリエーションルートを使うしかありません。 この「毒ヶ森」という名称、普通に読めば「どくがもり」ですが、地元の山岳関係では「ぶすがもり」と読む人が多いようです。花巻市にある毒ヶ森(919m)の読みに倣ったのでしょうか。 学生時代、植物学の先生からトリカブトの異名をブス(附子)というと教わったのを憶えています。「もり」は「もりあがっているところ」、盛岡市の盛です。ちなみに盛岡を杜陵とも言います(盛=森=杜、岡=丘=陵)。つまり、「ぶすがもり」は「トリカブトの山」という意味になります。 宮沢賢治は、この山を「ドグガモリ」と呼んでいたようです(「岩頸列」『文語詩稿 一百篇』 https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/4462_12216.html)。 これに関して興味深い事実があります。それは、近くにある南昌山の古名が毒ヶ森だったということです。南昌山は、もともとの徳ヶ森という名が誤って(訛って?)俗に「毒ヶ森」とか「独ヶ森」と呼ばれていました(https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000188164)。 それが1703年、盛岡藩主南部信恩の代に、南部が繁盛するという意味を込めて「南昌山」に改められたという経緯があります。 徳ヶ森(とくがもり)が本来の名であるならば、それが訛化した毒ヶ森の読みは「どくがもり」であって、「ぶすがもり」ではあり得ないでしょう。また、南昌山には毒を吐く竜が棲んでいたという伝承もあるようです(分県登山ガイド『岩手県の山』2017年新版68頁)。その伝説が毒ヶ森の名に関係があるとすると、やはりトリカブトとは結びつきません。 現在、この728mの山の名称が毒ヶ森であることは、近くにある南昌山の旧名と何か関係があるのでしょうか。南昌山が毒ヶ森と呼ばれていた昔には、この山は何と呼ばれていたのでしょうか。当然、昔も今と同じように毒ヶ森という山名だった、とは考えにくい。では、いつ、誰によって、それは毒ヶ森という名前になったのでしょうか。 あなたは「ぶすがもり」派? 「どくがもり」派? ※写真は2月末に撮影したものです。
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撮りためた夏の野草の写真をいくつか、まとめてみたよ☆ 1枚目はガガイモ、ニラ、ボタンヅル、ヒレハリソウ。 ニラはあちこちで野生化していますが、意外と綺麗な花が咲きます。 ヒレハリソウもよく見る草です。葉っぱを天ぷらにして食べられるとか。 2枚目はネジバナ、ゲンノショウコ、ミゾカクシ、ヒメフウロ。 ゲンノショウコとヒメフウロは、高山植物のハクサンフウロよりも花の大きさがかなり小さいですが、同じフウロソウ科で、雌しべの形がよく似ています。このヒメフウロはおそらく海外種でしょう。見つけた場所は何年か前に杉の苗木が植えられた所なので、植木屋さんが持ってきた土に種が混ざっていたのかもしれません。 ミゾカクシは田圃の畦道に生える雑草ですが、花の形が面白く、よく見ると繊細なつくりをしています。 3枚目はオモダカの葉っぱに止まるハグロトンボ、ヤブカラシ、カタバミ、オオバギボウシ(ウルイ)の蕾。 ヤブカラシの花は、オレンジ色とピンク色の小さなお菓子か何かのように見えます。 カタバミは、山に咲くコミヤマカタバミと同じようにハート型の葉っぱが特徴ですね。田圃の畦道にいっぱい咲いていましたが、雑草と一緒に刈り取ってしまいました。 4枚目は7月中旬に御所湖畔の尾入野湿性植物園で撮った写真。スイレン、オモダカ、オカトラノオ、クガイソウです。
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