Tomo
- 11
先週末は用事もあって家で大人しく。1ヶ月前の下ノ廊下の日記でも少し紹介した吉村昭著「高熱隧道」を27年ぶりに読み、あの時感じた衝撃が蘇ってきました…。予想を遥かに超えた最高温度摂氏165度にも達した隧道工事。ダイナマイト自然発火事故による惨劇の生々しい記述。阿曽原の温泉にあるあのトンネルです。泡雪崩によって吹き飛んだ志合谷の宿舎。2階から5階までが約600メートル吹っ飛んであの奧鐘山の壁に激突し、奧鐘山の壁にヒビが入っていたという。まさに想像を絶する過酷な環境下に置いて、支配する側の幹部や技師達と高い配当金により労働を強いられる人夫たちとの間に横たわったであろうどす黒い感情。戦時体制下における狂気…。下ノ廊下に興味のある方に是非とも読んでいただきたい衝撃作です!
総計 7 件
- 1